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ケノコト独自の視点から、様々な人や場所、物を取材して、WEBをはじめとする色々な場所で公開します。

取材 2016.12.28

100人100色―ママになっても、したいことをあきらめない社会をめざす―ママの支援サービスを運営する天沼幸子さんのお話し

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それぞれの立場、個々の考え方によって「働く」ことへのスタンスは異なります。正解なんてありません。
「100人100色」では、100人の「働く女性」に登場いただき、等身大の姿を語っていただきます。
年齢、環境、キャリア全ての背景が異なる人たちの100とおりの『想いや生き方』の中に、きっとあなた自身にとってのヒントが見えてくるはずです。

今回は千葉県在住の会社社長、天沼幸子さんをご紹介します。赤ちゃんのお世話で忙しくて、ゆっくり美容室に行く余裕もないというママは多いはず。天沼さんは、美容室や整体院などの店舗内でプロの保育スタッフが赤ちゃんの世話をしてくれるサービス「ママトコタイム」を中心に、子育て中のママの支援サービスを運営しています。「ママになったからと諦めるのではなく、ママになっても“できる!”が当たり前の社会を目指して、取り組んでいます」と語る天沼さんの仕事とライフスタイル、人生観を伺いました。

―これまでの仕事の道のりについて教えてください。

アメリカで大学、大学院を卒業後帰国し、ITコンサルティング会社に就職。その後転職し、シンクタンクでの勤務を経て、起業しました。前職で女性プロジェクトという女性に向けたサービスを考え、提案していくお仕事をさせていただいたことがきっかけで、自身でサービスを立ち上げることに。「家族の生活を豊かにするサービスを提供したい」という想いで活動をしており、現在は、赤ちゃん連れで安心して美容室や整体院などに行けるよう、店舗内でプロの保育スタッフがお子様をお預かりする「ママトコタイム」というサービスを中心に運営しています。

女性にとって子育てによる環境の変化は大きく、子どもが生まれるまでは当たり前であったことが、生まれた途端に当たり前ではなくなります。その象徴的なものが“ママのおでかけ”。自分のことは後回しにしてきたママに、ママになったら諦めるのではなく、ママになっても“できる!”が当たり前の社会を目指して、取り組んでいます。

―お仕事と家事などの両立はどのようにされていますか?

家族は夫、息子(5歳)、娘(4ヶ月)との4人家族です。今は娘のお世話をしながら仕事をし、打ち合わせの時には母や義母に娘をみてもらうことも多いです。週末も主人は仕事のことが多く、「家に行ってあげるから衣替えしちゃいなさい!」と、母が見かねて来てくれることもあります。母と義母なしでは仕事を続けられないと思うと、足を向けて寝られませんね。

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▶美容室でのママトコタイムのサービス。プロの保育スタッフがお子様をお預かりするのでママは安心してリラックスできる。
 

―これまでで一番忘れられない仕事のエピソードをお聞かせください。

初めて店舗がサービスの契約をしてくださった時のことはよく覚えています。美容室などの店舗と契約をさせていただきサービスを展開しておりますが、開始当初は全く店舗との繋がりがないゼロスタートでした。まずは話を聞いていただきたいと、店舗へ電話をかけたり、訪問をしたり、DMを送ったり。断られることが多い中、まだ実績のないサービスの話に共感してくださり、「契約するよ」とオーナー様が言ってくださった時の嬉しさは今でも忘れられません。営業などでお話をさせていただくと、これまでの実績や過去の例などをよく聞かれます。どれも大切で必要なことですが、最初は誰も実績はありません。想いだけの私に力を貸してくださる、こんなにも嬉しいことはありませんでした。

―これまでにぶつかった人生の壁はありますか?

以前運営していたサービスが思うように進まず、進め方、考え方を変えた時期がありました。その時は自分だけでサービスをどうにかしようということばかり考えていたと思います。一人では何もできないということを身をもって体験し、自分の考えを積極的に表に出し、話すようにしたところ、周りの人々も手を差し伸べたり紹介してくださって、そこから突破口が見つかりました。「これをやる!」と宣言をする、まずは話してみるということは仕事でもプライベートでも大切なことだと感じています。以前のサービスは最終的には譲渡ができ、その時に学んだことを活かしながら今のサービスを進めています。

―天沼さんにとって「働く」こととはなんですか?

働くことは、自分が成長し続けられ、笑顔で過ごすことができ、生活を豊かにしてくれるもの。それを通じて誰かの役に立ち、笑顔にすることができ、自分のできる形で社会に貢献したいと思っています。

世間では「日曜日の夜は次の日の仕事のことを思うと憂鬱になる」といいます。私もそう思っていた時がありましたが、今は明日の仕事のことを考えるとワクワクし、月曜日がとても楽しみです。よりよいものを作り上げるため、目標をもって仲間たちと試行錯誤しながら一つのことを作り上げていくことがとても楽しく、皆で成長していくことができるほど嬉しいことはありません。そしてその結果を喜んでくれる人がいる。それを感じられるとワクワクします。

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▶「ウーマンズビジネスグランプリ2015in品川」でのプレゼンテーション。
 

―ふだんの生活で、日課や習慣にしていることはありますか?

特別なことはないのですが、早寝早起きが日課です。以前は子どもの寝かしつけの後に起きて仕事をするという夜型でした。ただ、夜遅くまで仕事をすると目が冴えてしまい、寝たい時になかなか眠れなくなり、朝も眠くて起きられない……ということがよくありました。朝型に変えて一番気持ちがいいのは、朝食前に一仕事終わっていること。そして朝早く活動し始めているので夜は子どもと一緒に気持ちよく寝落ちします。

また、朝の仕事を始める時に欠かせないのがコーヒーとチョコレート。二人目出産後は以前よりも甘いものを欲するようになり最近では大好きなチョコレートを常備していて、毎朝コーヒーとチョコレートを楽しみながら仕事をしています。

―現在のお住まいはどんなところですか。

今は千葉県に住んでいます。もともと千葉に住むことはあまり想像していなかったのですが、「初めての場所で楽しそう!」くらいの軽い気持ちで住み始めました。住んでみると東京都内に、そして海や自然にも比較的アクセスがよく、同じ駅で2回引っ越しするくらい住みやすくて気に入っています。
子どもが生まれてからは義母にサポートしてもらうことも多く、夫の実家に近いことも数年引っ越しをしていない理由です。もともと引っ越しが大好きで、アメリカに留学していた頃は年に3回引っ越しをしたことも(1度は家が浸水してしまったからですが……)。新しいエリアや家に住むと気持ちがリフレッシュし、近所のお店を開拓するのも楽しいです。増え続ける物を整理できるのも引っ越しが好きな理由ですが、子どもが生まれてからは保育園のことや物が増えすぎて身軽さがなくなってきたため、なかなか実現できていません……でも機会があればいつでも引っ越ししたいです(笑)。

―息抜きやストレス発散の方法を教えて下さい。

話を聞いてもらうことです。残念ながら、息抜きができるようなこれといった趣味がないので(笑)悩んでいるな、煮詰まっているなと思ったら、主人や仕事のパートナーに話をしています。自分の中で既に答えがでていることであっても、改めて聞いてもらうことで確信をもてたり、アドバイスをもらうことで次に進めることもあります。話をしているうちに何に悩んでいたのか自分で気づくこともあり、話すことは私にとってはとても大切な息抜き、ストレス発散法です。

もう一つは、整理整頓。日頃、整理整頓をあまりしていないので、気がつくと部屋の一部が書類や物でごった返しています。今日はここ!と決めて、引き出し一つを整理して綺麗になると、気分がスッキリ。子どもがテレビを見ているときに、突然引き出しから物を出して整理をし始めたりしています(笑)。

―自分の人生で一番大切にしていることはなんですか?

「人生は短い」ということを意識しながら過ごしています。迷ってばかりいたらあっという間に時間は過ぎていき、気がつけば数年経ってしまうことも。あの時やればよかったとは絶対に思いたくない。納得のいく決断をすることは大切だと思いますが、決断までに時間をかけすぎず、最後は自分の内からの声に耳を傾け決断するようにしています。その結果がどんなものだったとしても、そこから学び活かそうとすれば失敗なんてないと思います。

もう一つは人との繋がり。人生の中で出会える人は全世界でいうとほんの一握り。その多くの人の中から出会うことができ、そして親しくなれることは奇跡。出会うことができた方々との繋がりはとても大切に思っています。そして、共に楽しみ、笑顔で過ごし、成長していきたいと思います。

―これからチャレンジしてみたいことはありますか?

たくさんありますが、まずは身近なものとして、体を動かすこと。子どもが生まれてから遠ざかっていた、スノーボード(子どもと始めるならスキーかもしれないですが)やボディボードなどを始めたいです。結婚当初はスキーシーズンが始まるとほぼ毎週末行くほどスノーボードにはまっていました。最近その頃のビデオを見て、再開したい気持ちが高ぶっています(笑) 

もう一つは、海外に住むこと。旅行もいいですが、実際に数ヶ月でも数年でも住むことで、その国、地域に住む人の生活が見えてきます。住む場所にこだわりがないように、国にもそこまでこだわりがないので、色んな国で生活をしてみたいと思っています。異文化で生活することは日本についても改めて考える機会になりますし、何よりその国の文化に触れて、人に触れて生活をすることが大好き。子ども達にも気負わず海外にどんどん出て行って欲しいと思っています。

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▶子どもが生まれる前はスノーボードにはまり、週末はいつも滑りに行っていた。
 

―幸せだと思う時間や瞬間はどんなときですか?

寝ている時にふと目が覚めて、息子、娘、そして主人が寝ている姿を見た時など、大切な人がいることに幸せを感じます。日々、主人も私もそれぞれ忙しく動いているので、家族が揃って食事をし、遊び、一緒の時間を過ごしている時など、当たり前の日常が幸せだな〜と感じ、大切にしていきたいと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
引っ越しが大好きという天沼さん。「昔はキャンピングカーに住んで移動しながら生活したい!と思っていたほど。住めば都、いろんなところに住んでみたいと思っています」とも語ってくれました。そのフットワークの軽さと好奇心は、仕事にも存分に活かされているようです。育児に奮闘するママが自分らしさを失わずに生きていける社会をめざして、天沼さんのチャレンジはこれからも続きます。

 
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いろんな女性の働く・暮らすを知ること 『100人100色』は、SAISON CHIENOWAとケノコトの共同記事です。

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