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取材 2017.01.25

100人100色―離婚、大病を乗り越えて得たのは、一瞬一瞬を大切に、アクティブに生きる人生―会社員廣山葉子さんのお話し

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それぞれの立場、個々の考え方によって「働く」ことへのスタンスは異なります。正解なんてありません。
「100人100色」では、100人の「働く女性」に登場いただき、等身大の姿を語っていただきます。
年齢、環境、キャリア全ての背景が異なる人たちの100とおりの『想いや生き方』の中に、きっとあなた自身にとってのヒントが見えてくるはずです。

今回は東京都千代田区在住の会社員廣山葉子さん(45)をご紹介します。総合職として入社し順調にキャリアを積み上げてきた廣山さんですが、離婚を経験し、二度の大病で生死の境を彷徨ったといいます。大きな壁を乗り越えて異業種交流や政策懇談会、ボランティア活動など幅広い人脈を培ってアクティブに生きる廣山さんに、仕事観、人生観を伺いました。

―これまでの人生の道のりについて教えて下さい。

東京都国立市で生まれ、父の転勤で幼稚園は富山、小学校低学年は金沢、高学年は岐阜、中学校は金沢、高校は豊田、大学は名古屋と転々としていました。

読書が好きで中学時代に図書館通いにはまり、将来は司書を目指し、大学も司書・学芸員の資格が取れる学科に進学しました。大学時代には大学図書館・名古屋市立中央図書館・愛知県立図書館でバイトし、司書の仕事全般を知る機会も得ました。ただ、司書という世界はあまりにも閉鎖的な社会であったこと、またバブルがはじけ四年制大学女子の就職が氷河期に突入したこともあり、事務職ではなく総合職を目指しました。就活中に面接官から「女に営業が務まるものか」と言われ、負けず嫌いの性分が勝ったものと思います。

その後大手飲料メーカーに総合職として入社し、名古屋・東京・大阪・東京と転勤を重ねました。酒販店・特約店の営業、マーケティング、経営企画、市場リサーチ、情報セキュリティを担当し、はや22年経ちました。

―これまでで一番忘れられない仕事のエピソードをお聞かせください。

大阪勤務時代、最初は京都・滋賀エリアを担当していたのですが、大阪在住のまま九州、その後四国・中部圏も担当するようになり、西日本をほぼ隈なく飛び回っていた頃のことです。

高松にいるのに熊本に、時には東京で会議中に小倉へ緊急案件で呼び出され、至急出向いたことも。現地で仕事をするよりも移動時間の方が長かったように思います。しかし現地でお客様の顔を見て、お話を伺っていると、電話やメールでは伝わらない、伝えられない思いもあり、Face to Faceでコミュニケーションすることの重要さを思い知りました。効率を求めがちですが、対面することで相手の人となりが分かり、信頼関係を築くことができると思います。

―廣山さんにとって「働くこと」とはどういうことですか?

「自分の居場所を探す旅」ですね。必要な人へ必要とされている時に必要なサポートをすること。自分が前に出るよりは陰ながら支援することが好きなようです。

初めは仕事に対して、今一つこれと言うものはなかったのですが、目の前の仕事をとりあえずこなしていくうちに、相手に喜んでもらいたいと言う気持ちが芽生えました。そしてただ何となくではなく、これと思うものにトコトンのめり込めるようになったと思います。

―働いている時の廣山さんを「色」にたとえると?

虹色ですね。猪年なので猪突猛進、蟹座なので横歩き、そしてマイペースなB型なので(笑)、進む方向が日によって異なります。今日は赤の気分、でも明日は青の気分、きまぐれというか日々状況が変わるので、臨機応変に対応できるようどんな色にも染まれるのかもしれません。

―人生でこれまでにぶつかった壁はありますか?

生死の境を二度彷徨ったことです。小学校1年から健康診断で必ず再検査を受けるなど、あまり身体が丈夫ではなかったのですが、中学校1年の時に心臓弁膜症、39歳の時に腸閉塞・急性腎不全・敗血症を患い、臨死体験をしました。

二度目の死の時は宇宙をただぷかぷか浮かんでおり、地球と宇宙の境目を眺めていたところ、父に背中を押され、この世に戻ってきたように思います。ちょうど父の命日の3日前でした。その後は母の献身的な看病のおかげで、無事快復しました。

思えば、この世に生を受けてから二度も死の宣告を受け、その度に家族や周りの人たちに支えられて、何とか生きながらえました。その感謝の気持ちを込めて、目の前のことを一生懸命に全うしたいと思っています。私にとって「いつか」はなく、この瞬間が「すべて」になるかもしれないと覚悟をしつつ、常に前進あるのみです。

―廣山さんのプライベートについてお伺いします。お住まいはどんなところですか?

東京都千代田区神田です。引っ越した当初は出張が多かったので、東京駅・羽田空港・成田空港へのアクセスが良く便利な点に魅力を感じました。また、一度離婚を経験しており、結婚当時は神奈川県川崎市の新百合ヶ丘に住んでいたのですが、心機一転してオフィスを基点に反対方向に住もうと思ったからです。

―ふだん日課、習慣にしていることはありますか?

こまめにストレッチをすることです。朝晩だけでなく、トイレに立つときは個室で背伸びしたり、首を回したり、リンパの流れをよくするようにしています。

それから、ランニングですね。二度の死を乗り越え、残りの人生はやり残しのないように目一杯生きようと、これまで取り組んでこなかった新たな分野に常にチャレンジしています。その一つが月間100kmランです。始めたばかりの頃は皇居を周回しておりましが、最近は隅田川テラスや木場公園、遠出する時は日本橋〜横浜、神田〜東京ディズニーリゾートを走ります。平日はなかなか厳しいので、週末にまとめて1回あたり16〜20kmを走るようにしています。

―息抜きやストレス発散の方法を教えてください。

もやもやした頭の中を整理でき、足裏に溜まった老廃物を排出できるランニング。あとは、パートナーと一緒にクラシックコンサートに行ったり、母も交え一緒に食事をしたり、カラオケに行ったりすることです。

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▶母の誕生日をパートナーと一緒にお祝い。
 

―これからチャレンジしたいことはありますか?

これまで出場したマラソンは赤ワインを飲みながら走るMedoc marathon、完走するとTiffanyがもらえる名古屋ウィメンズマラソン、制限時間なく走れるHonolulu marathonと、まだまだ経験が少ないので、世界のファンマラソンは制覇したいですね。次回はイタリア・フランス・モナコと3か国を駆け巡るMONACO RUNにチャレンジしたいです。

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▶Medoc Marathonの様子。
 

―廣山さんの生活の中でのこだわりや、お気に入りのことがあれば教えてください。

異業種交流をすることです。私自身も幹事を務めるBeerSienne(ビアジェンヌ)は、女性が安心して、気軽にお酒を楽しめ、気が向いたときに気軽に参加できる、ホームのようなコミュニティを目指して活動しています。仲の良かった女友だちの結婚や自身の妊娠を機にライフステージによって生活がガラッと変わった女性は、お酒を楽しむ機会が減るという経験もあると思います。そこで、BeerSienneはいつでも戻れる、温かいHomeとして集いたいと考えています。

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▶地方で初開催されたビアジェンヌ、高知BeerSienneの様子。

その他、霞が関の官僚をはじめとする方々が参加される政策懇談会で、世の中の動きを学んだり、ボランティア活動で東日本大震災で瓦礫の撤去やヘドロの除去を行ったり、山梨の耕作放棄地でぶどう畑を耕したり、自分の専門とは異なる分野の方々から刺激を受け、新たに自分ができることを模索しています。

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▶山梨の耕作放棄地で草刈りのボランティア活動。
 

―幸せだと思う時間や瞬間はどんなときですか?

労働組合の活動で、毎年カンボジアの現地NPO「HAGAR」に、栄養補給や教育支援、雇用の創出など豆乳を通じた支援を実施しています。その視察としてプノンペンでスラム街に住む子どもたちと接し、ポルポト政権時代のKilling Fieldや虐殺博物館を見学しました。

ポル・ポト政権時代(1974-1979年)は、私が幼稚園〜小学校に通っていた頃にあたります。私が日本で何不自由なく暮らしていた頃、カンボジアでは医者・学者をはじめとする有識者や有名な芸能人、さらには眼鏡を掛けているだけで農業に向かないと、残虐な拷問の上、罪もなく処刑させられました。そのことを思うと、当たり前だと思っている生活がとても有難いことなのだと痛感しました。

また、今でも人として扱ってもらえないほどの残酷な環境を体験しながらも、医者や教師など上を目指して歩んでいる輝いた眼をした子供たちに会うと、平和の尊さを感じます。

―自分の人生で一番大切にしていることはなんですか?

人生は儚い。だからこそ、今この一瞬でも大切にしたい。

後からあの時あれやっておけば良かったということのないよう、思いついたら悔いのないようすぐに行動すること。生きているだけで丸儲け!
人生は長いので、いろいろ経験した方がいいと思います。結婚して、離婚して、いろいろな経験を積んできたからこそ強くなれました。

ーーーーーーーーーーーーーーー

廣山さんの「人生は儚い。だからこそ、今この一瞬でも大切にしたい」という言葉は、命の重さや尊さを身をもって実感したからこその想いなのでしょう。仕事でもプライベートでも人と人とのつながりを大切にしながら、政治経済と幅広い分野に関心を持ち、社会貢献活動にも精力的に参加している廣山さん。一日一日を愛おしむように生きる姿に多くの人が共鳴し、人のつながりがさらに広がっていくようです。

 
取材・記事/
いろんな女性の働く・暮らすを知ること 『100人100色』は、SAISON CHIENOWAとケノコトの共同記事です。

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廣山さんの活動関連のサイトこちら
​Medoc marathon手記
​Beer Sienne(ビアジェンヌ)facebookページ

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