知るコト知るコト

ケノコト独自の視点から、様々な人や場所、物を取材して、WEBをはじめとする色々な場所で公開します。

ご当地 2017.02.28

実は小さなパンの宝庫⁉ 『ドイツの小型パン「ゼンメル」を楽しもう』

Pocket

みなさん、パンはお好きですか?
日本人はお米!と思いつつも、わたしたちの日常にはパンは欠かせない存在となっています。朝食に、小腹が空いた時に、おやつに、食卓の一品に…。そんなパンのある暮らしを、ドイツ在住の見習いパン職人さんからレポートしていただきました。
みなさん、「ドイツパン」と聞いて、どのようなものを思い浮かべますか?
IMG_プレッツェル
日本でもおなじみのプレッツェル、そしてライ麦の香りいっぱいの、茶色くどっしりした大きなハードパン・・・。そんな重厚なパンの世界に憧れて、ドイツにやってきました。でも、実際に住んでみて驚いたことは、小型パンの種類の豊富さ!ドイツの食卓に欠かせない小さなパンたちを、ほんのちょっぴりご紹介します。

北ではBrötchen、バイエルンではSemmel

ドイツでは、1つ250gより小さな小型パンは「ブロートヒェン(Brötchen)」や「ゼンメル(semmel)」
と呼ばれ、大型パン「ブロート(Brot)」とは明確に区別されています。ここでは私の住むバイエルン流に「ゼンメル」と呼ばせていただきます。数えきれないほど種類のあるブロート同様、ゼンメルにも多くのバリエーションがあり、その数は数百種にも上るといわれているんですよ。
IMG_001▶ミュンヘン市のパン屋さん店内。奥には大きなブロートが並び、手前にはゼンメルや甘いパンが山積みに。

ゼンメルいろいろ

ゼンメルは見た目も味も様々です。小麦粉ベースでふんわりした食感のものもあれば、ライ麦入りで少し酸味のあるものも。仕上げにトッピングされるスパイスやケシの実、カボチャの種などが、食感と風味の幅をさらに広げてくれます。それぞれのゼンメルが、実に個性的なのです。

ゼンメルは基本的には食事パンなので、油脂が少な目のあっさりしたものが多いですが、レーズンなどの入った甘いものも時おり見かけます。ちなみに、日本ではポピュラーな「バターロール」はドイツにはありません。
IMG_002▶職場であるパン屋のゼンメルたち。

左上から時計回りに、プレーンなゼンメル、ケシの実をトッピングしたゼンメル、スペルト小麦を使ったディンケルゼンメル、ひまわりの種・胡麻・ケシなどいろいろな種子の入った香ばしいクラフトコーンゼンメル、ジャガイモのゼンメル、カボチャの種のゼンメル、プレッツェルと同じ手法でこんがり茶色に焼き上げたラウゲンゼンメル、クミンの香りがたっぷりのコーンシュピッツ。これはほんの一部で、まだまだ色んな種類があります。また同じ名前のゼンメルでも、お店によってその姿や味は全然違ったりするのだから本当に面白いのです。

好みのチーズやサラミと一緒に

焼きたてのゼンメルは、そのままパクッとかじりついてももちろん美味しいですが、ドイツではナイフを横に入れて2つにスライスし、バターを塗ったりハムやチーズを挟んで頂くことが多いようです。特に、シンプルなゼンメルをサンドイッチにした時の美味しさは格別!サクッと香ばしい皮の食感と粉の甘みが、具の旨味をさらに引き立ててくれるのです。
IMG_003▶ミュンヘンのカフェ風な朝ごはん。ドイツは加工肉やチーズの種類も豊富なので、その日の気分で選んで食べ比べてみるのも楽しい。

旅行中でも、ゼンメルなら買いやすい!食べやすい!

「買いやすさ」もゼンメルの魅力のひとつ。普通ドイツのパン屋さんでは、商品はすべてガラスの向こうに並んでいて、お客さんは欲しいパンを店員に伝えて取ってもらいます。でもこういう買い方って、旅行者などドイツ語に不慣れな身にとっては、ちょっとハードルが高いもの。特に量り売りのブロートは、希望の量やスライスの有無を頼まなければならないので結構大変。その点ゼンメルなら、興味のあるものを指さして注文すればOKなので、とっても簡単なのです。
注文するときは指をさして「Ich möchte das. (イヒ メヒテ ダス)」=「これが欲しいです。」と伝えます。
IMG_004▶ガラスのショウウィンドウに並ぶゼンメルたち。

焼きたてのゼンメルを手に入れたら、あとはスーパーマーケットやお肉屋さんで好みの具を買って挟めば、手軽でお財布にも優しいサンドイッチの出来上がり。天気のいい日には、公園のベンチでピクニックも気持ちがいいですね。
IMG_005

ドイツへ遊びに来たらビールとソーセージもいいけれど、ぜひ小さなパンたちの世界も覗いてみてください。
きっと、出会ったことのない新しい味とドイツパンの奥深さに魅了されること間違いありませんから。
IMG_街

記事/吉良麻実
IMEG_prof_001
<ライタープロフィール>
茨城県生まれ。子供の頃から大の料理好き。京都造形芸術大学卒業後、都内のCGプロダクションでアニメーション等の制作に携わる傍ら、週末には自家製天然酵母で山ほどパンを焼くという生活を7年間続ける。パンの世界をもっと深く学びたいと、2016年にドイツへ移住。パン職人の国家資格Geselle取得を目指し、現在ミュンヘン郊外のパン屋さんで修行中。モットーは「ひとの暮らしに寄り添うパン作り」。
Instagram
ブログ

Pocket

コメント

コメント欄


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

instagram-iconみんなのInstagram

人気の記事

2017.06.18

きんぴら大変身!豆腐1丁で『特大がんものご馳走あんかけ』

2017.06.15

編集部おすすめ『週に1度の作り置きレシピ♪「なす」の常備菜』

2017.06.13

甘酒が決め手。シンプルで絶品『ピーマンとじゃがいもの塩きんぴら』

2017.06.11

作り置き常備菜シリーズ『丸ごと鶏の塩スープ』とアレンジレシピ『シンガポールライス』

2017.06.10

ドイツに学ぶ『メディカルハーブのある暮らし』

2017.06.09

今が旬‼︎『しゃきしゃきアスパラガスの温サラダ』

2017.06.07

『梅雨~初夏におうちに連れて帰りたいお花レシピ』~日本の技術で世界をリードするお花“リシアンサス”~

2017.06.05

隠し味に最適 季節の保存食『梅しごとのススメ』

2017.06.03

常備菜にも◎サラダよりもりもり食べられる『夏野菜のおひたし』

2017.06.02

6月のお献立、その1。簡単おいしい!『揚げ茄子』

編集部おすすめ記事

2017.06.18

こまめなお手入れで畳のある暮らしを心地よく『< 基本&しみ抜き >畳のお手入れ方法』

2017.06.17

揚げ焼きでかんたん『いんげんとおくらの磯辺焼き』

2017.06.15

アイスを食べながらお店をぐるり。『Life Space Collection』で映像×音楽×光×インテリアの新しい生活空間を体験しよう

2017.06.12

雑穀入りの作り置きおかず『丸麦入りキャロットラペ』

2017.06.11

旨みと安心をひと匙プラス『ごはんのお供!酢入りきんぴら』

2017.06.07

暮らしをちょっと素敵にするアイデアに出会う場所『Life Space Collection』でアイスを食べてLED電球スピーカーを当てよう!

2017.06.02

日常の中に音楽を 〜ケミカルボリュームの初夏のドライブにぴったりの一曲『BGM』~

2017.06.02

自分らしくカスタマイズ『賃貸でも愛着のわく部屋作りを〜体験者の声 scene.2〜』

2017.06.01

女性ホルモンバランスを整えて内側から輝く肌に『ラ・ミューテ化粧品の知られざる魅力』

2017.06.01

【ケノコトInstagram企画】6月の「日常のコト」を『#水無月のコト』で投稿しよう

月間人気記事

2017.03.02

夕食の残り物を活かしたリメイクレシピ『ラタトゥイユ』が2つの料理に大変身

2015.08.07

部屋を彩る"緑"をおいた暮らし方『都内のおすすめ観葉植物店』をご紹介

2017.03.31

脇の下を押すと痛くない?『脇コリの解消は 肩こり解消にもつながる』

2017.02.27

色が悪くならない茹で方『茄子と大葉のごま和え』

2017.06.07

100人100色ー嫌いだった営業職が天職に。ベンチャー企業でエンジニアのキャリア支援を行う会社員ー鈴木優衣さんのお話し

2017.03.27

~初夏の仕込みもの~旬の『そら豆で自家製豆板醤』を作ってみよう

2017.06.14

100人100色―起業のきっかけは東日本大震災。全国・海外に展開する化粧品メーカー社長ー鈴木礼子さんのお話し

2017.03.07

頭が重いすっきりしないときに試してほしい『簡単ほぐしマッサージ』

2016.12.29

編集部おすすめ『週に1度のつくおきレシピ♪「トマト」の常備菜』

2016.08.11

知らなかった!こんなにも多い『ウリ科の野菜の種類とあれこれ』