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ケノコト独自の視点から、様々な人や場所、物を取材して、WEBをはじめとする色々な場所で公開します。

取材 2017.04.05

100人100色―国際線CAとして活躍。摂食障害がきっかけで天職に出会う。コンサルティング会社社員ー天野恵さんのお話し

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それぞれの立場、個々の考え方によって「働く」ことへのスタンスは異なります。正解なんてありません。
「100人100色」では、100人の「働く女性」に登場いただき、等身大の姿を語っていただきます。
年齢、環境、キャリア全ての背景が異なる人たちの100とおりの『想いや生き方』の中に、きっとあなた自身にとってのヒントが見えてくるはずです。

今回ご紹介するのは、東京都小平市在住のコンサルティング会社社員天野恵さん(38)です。幼い頃からの夢を叶えて国際線CA(キャビンアテンダント)に。しかし頑張りすぎて体調を崩し、摂食障害に悩まされます。退職し、落ち込んだ天野さんを救ってくれたのが、ジムで出会ったパーソナルトレーナーの存在でした。パーソナルトレーナーの資格を取得し、コンサルティング会社で働きながらラジオパーソナリティとしても活躍する天野さんのこれまでの人生と、仕事観、家族との暮らしについて伺いました。

ー天野さんのこれまでのキャリアを教えてください。

出身は栃木県足利市。幼稚園の卒園時、将来の夢は「スチュワーデスになり、ジャンボに乗って飛びたい」でした。
堀ちえみさん主演のスチュワーデス物語をTVで観たのがきっかけです。世界中を飛び回る機内でのサービスはもちろんのこと、保安要員として病人対応、火災対応、緊急脱出など、お客様をお守りする大変な仕事であるということを知り、マルチな能力が必要な仕事に憧れました。

18歳で上京し、上智大学短期大学部に入学。その後夢が叶い、日本航空株式会社に入社。国内線CAとして羽田に2年勤務、国際線CAとして4年間の成田勤務をしました。
妊娠・出産を経て、パーソナルトレーナーの資格を取得。現在は11歳・8歳の娘を育てながら、コンサルティング会社に勤務し、企業の組織課題と日々向き合っています。組織課題の中で、とくに「従業員の健康」のサポートをさせていただいています。
また、昨年より、FM U-lala(うらやす)にてラジオのパーソナリティーもさせていただいております。

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▶お取引様の従業員の方々へ「健康」に関しての講義中

ーこれまでにぶつかった壁はありますか?

24歳の時、結婚を機に仙台へ。仙台から成田空港まで新幹線通勤をしながら、国際線に乗務するという過酷な生活を2年続けました。当時の私は完璧主義で、夢だった仕事は誰よりも頑張る、結婚したのだから良き妻でなくてはいけないと、仕事も家事も全力で頑張っていました。

お客様に少しでも良く見られたくて、過度なダイエットもしました。ダイエットにはまってしまった私は、身長160cm、体重42kg、体脂肪8%。それでもまだ痩せたい痩せたいと、摂食障害になってしまったのです。

生理は止まり、ホルモン剤を使っての治療。気持ちは不安定になり、気がついたら「うつ病」にかかっていました。

医師からは、「あなたは、高速道路をノンストップで走ってきた車。一般道に降りて赤信号で止まることも、給油することも、駐車場に止まることも必要です。このままでは車が壊れますよ。」と言われ、泣く泣く日本航空を退社しました。

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▶ラストフライト(JAL時代)
大好きな仕事を辞め、落ち込んでいた私を救ってくれたのが、スポーツジムで出会った1人の女性パーソナルトレーナーでした。彼女から、運動と栄養と休養の大切さを教わりました。体脂肪は敵だと思っていた私に、女性はある程度の体脂肪が必要で、これ以上痩せたら命が危険だよと。

そこから真の健康を手に入れることができ、無事2人の娘を授かることが出来ました。彼女に出会わなかったら、今の私はありません。私がパーソナルトレーナーになったら多くの方を救えるかもしれないと、子育てが落ち着いたタイミングでパーソナルトレーナーの資格を取得しました。でも実は運動が苦手な私。だからこそ運動したくない方の気持ちがわかるトレーナーとして、どうしたら楽しく続けられるかを考え、お伝えしています。

ーこれまでで一番忘れられない仕事のエピソードをお聞かせください。

現在、カラダイノベーションという企業で従業員の健康支援をしています。つい最近リリースしたばかりのサービスです。

「新規事業はやりがいあって楽しいけれど、本当に泥臭い仕事もしないといけないし、やることたくさんあるし大変だよ」と代表からも言われていましたが、子育てしながらの新規事業の立ち上げは、実際本当に大変でした。

何しろPCが全く使えない状態からのスタート。最初は頭痛と吐き気との戦いでした。昔から、なんとかなる!やってみなきゃわからない!というチャレンジ精神だけで走ってきたので、苦手なことにもどんどん挑戦してきました。この歳になって、会社に寝泊まりする日々もあったぐらいです。

今はサイトも形になってきて、非常に充実しています。記事を見て「日常の中で健康を気遣うようになったよ」と言ってくださる方が増えてきて、本当に嬉しいです。

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▶歯科医師の方々にも、カラダイノベーションを伝授

ーあなたにとって「働くこと」とはどういうことですか?

私にとって「働く」とは、「生きている実感」です。企業や人の役に立つことで仕事は成立すると思っているのですが、その働いている瞬間瞬間で生きている喜びを感じます。
社会の役に立つ。企業の役に立つ。そこで働いている人の役に立つ。自分がいることで、世の中が健康になっていくと思うと、とても生きがいを感じます。

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▶明るいオフィスで健康に課題を持つ企業の相談に応じる

ー働いている時のあなたを「色」にたとえると?

新規事業に情熱をもって力を注ぐ時は赤。
トレーナーとしてお客様に向かい合う時は元気なオレンジ。
コンサルタントとしては信頼感を得て、客観的な判断をできるように青。
上司からアドバイスをもらう時は白。
ラジオパーソナリティーの時は何色も持つレインボー……と、状況に応じて色を変えていると思います。

ー今後、あなたがこうありたいと思う姿について教えてください。

今働いている会社のサービスを大きくして、自分が代表として組織を引っ張っていける存在になりたいと思っています。
子育てをしながら、責任ある仕事を任されて、もちろん大変なこともありますが、それを理由に逃げたり負けたりしたくありません。時間と仕事の効率化が出来れば短期間で成果があがることを、自社のコンサルティングサービスを通してでも目の当たりにしています。日々、働くことが勉強ですね。

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▶オフィスにてストレッチ

ーこれからチャレンジしたいことはありますか?

仕事でチャレンジしたいことは、経営者になることです。ある経営者に「経営者はリスクもあって大変だけれども、社会を動かすことができる。広がりがあって楽しい」と言われました。経営者になり、社会を動かしてみたいと思っています。

プライベートでは、いつかダンスにチャレンジしてみたいです。ダンスには苦手意識があるのですが、娘たちが楽しそうに踊る姿を見て、一緒に踊れるようになりたいと思いました。

ー日課や習慣にしていることはありますか?

「笑顔!」「挨拶!」「ハキハキした声!」を意識することです。あたりまえのようで、できていないことがある。だから、常に頭において意識をしています。
笑顔で人に接することで、本当に素敵な人が周囲に集まってくれて、助かっています。
バスの乗り降りも、運転手さんに笑顔で「おねがいします」「ありがとうございました」。娘たちも自然と挨拶が身についてくれて、嬉しく思っています。
短大時代、スクールバスの運転手さんに毎日挨拶をしていたのですが、卒業式のときに「毎日挨拶してくれてありがとう!元気をもらった2年間だったよ」と言っていただいて、本当に嬉しくて……。笑顔、挨拶、ハキハキした声のパワーを感じました。

あとは掃除ですね。掃除は溜めてからやるのではなく、常にその場でできることを、さっとやるようにしています。やっぱり身の回りが片づいていると気持ちがいいですよね。とくにトイレ掃除は小さい頃から率先してやっていて、自分の後に使う人のことを考えて「入った時よりもきれいに」がモットー。公衆トイレでも新幹線のトイレでも、キレイにしてから出るようにしています。

CA時代は「世界一トイレがきれいな航空会社をめざせ」と言われてきましたが、トイレって結構重要ですよね。どんなに外見が美しい人でも、その方が使っているトイレが汚かったら、がっくりしますしね。見えないところでの気遣いは結構しているほうだと思います。

ー息抜きやストレス発散の方法を教えてください。

ストレス発散は、カラオケです。一人で歌いに行くこともあります。実は私の両親は、60歳過ぎてから歌手デビュー(笑)。音楽好きな一家で育ったので、音楽のない生活は考えられません。

また、宝塚歌劇団が大好きで、娘たちと一緒に観劇したり、CDを聴きながら歌ったり、カラオケでもよく一人男役&娘役をやっています。タカラジェンヌの生き方から、パワーをたくさんいただいています。

ーあなたの生活の中でのこだわりについて教えてください。

「人のいいところを見つけて、褒める」ことにはこだわっているかもしれません。人それぞれ、絶対に良さがあるし、そこを直観で見つけて、褒めてあげたい。照れくさがる人もいるけど、やっぱり褒め合うってすごくいいですよね。

ー幸せだと思う時間や瞬間はどんなときですか?

感謝の言葉をいただくとき、自分が生きていた意味があったなと幸せを感じます。お客様から、仲間から、家族から、「ありがとう」と言われるのが何よりも幸せです。
昔は、辛いなとか、何で私は生まれてきたんだろう……とか思っていた時期もあったのですが、最近はビジョンが明確になって、日々楽しいですし、幸せを感じています。強いて言うと、その幸せを皆さんと分かち合っている瞬間でしょうか。

ー自分の人生で一番大切にしていることはなんですか

今は「働く人すべてが健康になるように」というビジョンを本当に大切にしています。自分の人生の中で大きな取り組みですが、少しでも成し遂げたら、すごいことだと思うし、やりがいを感じています。

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▶︎ご自宅に伺ってストレッチを教えることも

トレーナーやインストラクターは健康領域のプロフェッショナルです。この職業がもっともっと社会に広まり、従業員の方を健康にしていくことが、私の夢であり、大切にしていることです。皆さん、そんな取り組み「カラダイノベーション」をこれからも応援してください!

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▶オフィスには卓球台も!

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将来は経営者として社会を動かしたいという夢を持つ天野さん。「人が何かにチャレンジするとき、“やめとけば?”“家庭はどうするの?”など、あれこれ言う人もいますよね。でも、最終的には自分が判断し、決断をすることが重要。あとは行動を起こしてやりきるだけだと感じています」という天野さんの語り口に、強い意志を感じました。働く人すべてが健康でいられる社会をめざして、天野さんの挑戦はこれからも続きます。

 
取材・記事/
いろんな女性の働く・暮らすを知ること 『100人100色』は、SAISON CHIENOWAとケノコトの共同記事です。

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