知るコト知るコト

ケノコト独自の視点から、様々な人や場所、物を取材して、WEBをはじめとする色々な場所で公開します。

お金 2017.03.10

おカネのプロが考える『103万円の壁』ってなんだろう?

Pocket

結婚して、子育てして、余裕が出てからすこしだけ働きたい。
そんな風に思っている人は多いのかもしれません。主婦が仕事をするときの働き方、考えてみませんか?
____________
主婦が仕事をするとき「年収103万円以内」ではたらくのは本当に正解なのだろうか。実は金額にとらわれてはたらき方を決めるなんて、とてももったいない。大切なのは、「自分がどんなふうにはたらきたいか」「どう生きたいか」ということだ。自分の軸を見つけてから、おカネを始め、それに合うライフプランを考えるほうが理にかなっている。

おカネの前に考えること

小さな子どものいるお母さんなら、子どもと過ごす時間をきちんと確保したい人も多いだろう。ファイナンシャルプランナーとしてはたらく私自身、子育ても大切にしたいから今は仕事を少しセーブしている。そうしたら自然と、夫の扶養の範囲内というはたらき方になった。
ファイナンシャルプランナーは、その人が望むライフプランを実現するために、おカネに関するコンサルティングをする。私は家計に生かそうと思って結婚後に資格を取った。その後、2人目の子どもが幼稚園に上がった2013年に、「マネーサロンなないろ」を立ち上げて仕事を始めた。今はお母さんや子ども向けのマネー講座で講師を務めたり、個人のお客さんの相談に乗ったりしている。
5c04a9c3de2959863139bbf50e817d5d

子ども向けにマネー講座を開催(中央が筆者)

子どもは小学校4年生と1年生の2人で、まだまだ手のかかる年頃。午後3時ごろには帰ってくるから家で迎えてあげたい。

子育てと両立するために私が選んだのは、外へ出掛ける用事は午前中にすませ、午後からは事務仕事などを家でするというスタイル。ママ向けの講座や、起業家や個人事業主の方からの個別相談は、午前中にカフェで行っている。フルタイムと比べて年収は少なくなるが、今の私にとってはベストなはたらき方だ。

生活の中で何を優先したいかは人によって違う。早くマイホームを持ちたいからもっとはたらきたい人もいるだろうし、キャリアアップのためにフルタイムで仕事をする必要がある人もいる。今は子育てを優先したいという人でも、子どもが大きくなったらバリバリはたらくという道もある。

103万円の壁の本当の意味

自分の中で優先順位を決めたうえで、おカネについてプランを立てるとしっくり来る。

私の場合、今は収入重視ではないので、夫の扶養の範囲内を目安にしている。パート勤務など給与所得者は年収103万円が、所得税などの税金を払うかどうかの分かれ目になる金額だ。

普通、仕事をしておカネを得たら、所得税と住民税を払わなければならない。ただし税金には「控除」という“割引制度”がある。会社員やパート勤務など「お給料」としておカネをもらう人(給与所得者)には「給与所得控除」がある。

所得税を払う必要があるのは、所得(年収から控除を引いた金額)が38万円を超える場合。所得の算出方法ははたらき方(給与所得者なのか個人事業主なのか)によって変わってくるが、給与所得者の場合は年収から給与所得控除(年収65万1000円~161万8999円までは65万円)を引く。この計算式に当てはめると、所得38万を超えない最大限の年収が103万となる(38万円+65万円)。だから年収103万円以内なら所得税を払う必要はない。一方、住民税は年収100万から発生する。

妻の年収が103万円を超えると、所得税と住民税を払うことになる。それに加え夫が「配偶者控除」を受けられなくなる。税金の割引がなくなるので、その分、夫の税負担も増えてしまう。

106万円の壁って?

でも103万円を超えたとしても、実は損になることはない。

税金は発生するし、夫の配偶者控除は受けられない。でも代わりに「配偶者特別控除」が受けられる。

たとえば妻の年収が110万円、夫の年収500万円の家庭なら、妻の年収が103万円だったときよりも、世帯で支払う税金が約3万円分増える。でも妻の収入は7万円増えている。だから税金分と差し引きしても、世帯全体なら約4万円のプラスになる。

ところが、妻の年収が130万円を超えると事情は変わる。健康保険や厚生年金といった社会保険の扱いが変わり、自分で社会保険に入らなければならず、その分税金も増えるので、年収103万円の場合と大して変わらない手取り額となってしまう。

16年10月に社会保険の対象が拡大し「106万円の壁」が新設された。年収130万円未満でも、「1カ月の収入が8.8万円(年収106万円)以上」、「勤務時間が週20時間以上」、「勤務期間が1年以上の見込み」、「勤務先が501人以上の企業」ならパートでも社会保険に入ることになったのだ。所得に関する税制は見直しが進んでいて、今後も変わっていく可能性もある。まめにニュースをチェックすることを勧めたい。
59f08823f6ed07bc146f2c7ddeda326d
おカネの制度や仕組みを知ることは、家族の暮らし方を考えるきっかけにもなる。おカネの前にまず自分がどうしたいのか、人生をどう生きたいのかを長い目で考えてほしい。それで豊かな人生が送れれば、短期的な損得を上回る満足が手に入るはずだ。(ファイナンシャルプランナー・串宮由紀子)

文/キッズ・マネー・ステーション
記事/ハレタル
haretal-b
ママ時間からわたし時間へトリップ。
「何かしたい」「新しい自分を見つけたい」「一歩踏み出したい」――。
『ハレタル』はそんなみなさんの「モヤモヤ」に寄り添い、新たな気づきを提供する情報発信メディアです。
ホームページ

Pocket

コメント

コメント欄


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

instagram-iconみんなのInstagram

人気の記事

2017.06.23

楽しみ方もドイツ流『季節の食材Spargelとの暮らし方』

2017.06.18

きんぴら大変身!豆腐1丁で『特大がんものご馳走あんかけ』

2017.06.15

編集部おすすめ『週に1度の作り置きレシピ♪「なす」の常備菜』

2017.06.13

甘酒が決め手。シンプルで絶品『ピーマンとじゃがいもの塩きんぴら』

2017.06.11

作り置き常備菜シリーズ『丸ごと鶏の塩スープ』とアレンジレシピ『シンガポールライス』

2017.06.10

ドイツに学ぶ『メディカルハーブのある暮らし』

2017.06.09

今が旬‼︎『しゃきしゃきアスパラガスの温サラダ』

2017.06.07

『梅雨~初夏におうちに連れて帰りたいお花レシピ』~日本の技術で世界をリードするお花“リシアンサス”~

2017.06.05

隠し味に最適 季節の保存食『梅しごとのススメ』

2017.06.03

常備菜にも◎サラダよりもりもり食べられる『夏野菜のおひたし』

編集部おすすめ記事

2017.06.24

色を暮らしに活用しよう『大地の色アースカラー”茶色”がもつ秘密ゴト』

2017.06.23

子どもの熱がでたときはこうする『気をつけたいこと・過ごし方』

2017.06.18

こまめなお手入れで畳のある暮らしを心地よく『< 基本&しみ抜き >畳のお手入れ方法』

2017.06.17

揚げ焼きでかんたん『いんげんとおくらの磯辺焼き』

2017.06.15

アイスを食べながらお店をぐるり。『Life Space Collection』で映像×音楽×光×インテリアの新しい生活空間を体験しよう

2017.06.12

雑穀入りの作り置きおかず『丸麦入りキャロットラペ』

2017.06.11

旨みと安心をひと匙プラス『ごはんのお供!酢入りきんぴら』

2017.06.07

暮らしをちょっと素敵にするアイデアに出会う場所『Life Space Collection』でアイスを食べてLED電球スピーカーを当てよう!

2017.06.02

日常の中に音楽を 〜ケミカルボリュームの初夏のドライブにぴったりの一曲『BGM』~

2017.06.02

自分らしくカスタマイズ『賃貸でも愛着のわく部屋作りを〜体験者の声 scene.2〜』

月間人気記事

2017.03.02

夕食の残り物を活かしたリメイクレシピ『ラタトゥイユ』が2つの料理に大変身

2015.08.07

部屋を彩る"緑"をおいた暮らし方『都内のおすすめ観葉植物店』をご紹介

2017.03.31

脇の下を押すと痛くない?『脇コリの解消は 肩こり解消にもつながる』

2017.02.27

色が悪くならない茹で方『茄子と大葉のごま和え』

2017.03.27

~初夏の仕込みもの~旬の『そら豆で自家製豆板醤』を作ってみよう

2017.06.07

100人100色ー嫌いだった営業職が天職に。ベンチャー企業でエンジニアのキャリア支援を行う会社員ー鈴木優衣さんのお話し

2017.06.14

100人100色―起業のきっかけは東日本大震災。全国・海外に展開する化粧品メーカー社長ー鈴木礼子さんのお話し

2017.03.07

頭が重いすっきりしないときに試してほしい『簡単ほぐしマッサージ』

2016.08.11

知らなかった!こんなにも多い『ウリ科の野菜の種類とあれこれ』

2016.12.29

編集部おすすめ『週に1度のつくおきレシピ♪「トマト」の常備菜』