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取材 2017.05.31

100人100色ー栄養士の経験を活かして起業。心と体を癒すカフェを経営するシングルマザーー國松美也子さんのお話

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それぞれの立場、個々の考え方によって「働く」ことへのスタンスは異なります。正解なんてありません。
「100人100色」では、100人の「働く女性」に登場いただき、等身大の姿を語っていただきます。
年齢、環境、キャリア全ての背景が異なる人たちの100とおりの『想いや生き方』の中に、きっとあなた自身にとってのヒントが見えてくるはずです。

今回は、栄養士の経験を活かし、京都市内でカフェを運営している國松美也子さん(39)をご紹介します。
6年前に離婚を経験し、新たなスタートを切ったという國松さん。起業後には会社をやめようかと考えるようなどん底にも向き合い、商売の原点からやり直したそうです。心と体の癒しにこだわった現在の仕事についてや家族について、そしてこれからについてお話を伺いました。

―これまでのキャリアや現在の仕事内容を教えてください

栄養士として給食会社で勤務していました。結婚出産をきっかけに、退職や転職もありましたが、トータルで10年近く栄養士業務をしています。

社員食堂を中心に、約30店舗のメニューを考え、現場の管理もしていました。人が足りないところへ走り、調理をすることも。離婚や引っ越しなどで環境が変わった6年前、自分で何かしたいと思い、大手料理教室の講師を経験し、その後もレストラン店長、農業、商品開発など、興味あることにどんどん挑戦しています。

3年前には会社を設立。栄養士の経験を活かし、健康志向のメニューを展開するビジネスを考えました。当初は思うように仕事が決まりませんでしたが、約1年半前より、ジムに併設された健康志向のカフェの運営をスタート。お客様から食事の相談を受けるようになり、ますます栄養士という職業の必要性を感じています。

写真5
▶︎お店で開催したミニお料理教室。お家で簡単に作れるメニューを伝授しています

栄養士が活躍する職場、女性が子育てしながらでも働ける職場、そんな職場をこれからも作っていきたいです。

―家族や生活環境について教えてください

6年前にシングルマザーとなり、母として、1人の女性として新たなスタートを切りました。両親に子供を見てもらいながら仕事をするため、滋賀県の実家で中学2年生の息子と小学校6年生の娘、そして両親と5人で暮らしています。
滋賀の少しのんびりした環境は、子どもにとっても良いと思っていたし、母校に子どもを通わせる安心感もあり、滋賀に住んでよかったと思います。

京都のお店と滋賀を毎日往復しており、最終電車がほとんどで、寝るのは2時。朝は毎日お弁当を作り、子どもを送り出してから出勤のハードスケジュールなんです。毎日寝不足…。でも両親が夕ご飯を食べさせてくれて、学校のことなどサポートしてくれているから、成り立っています。

写真2
▶︎大切な家族と共に

朝ぐらいは子どもと顔合わせて話をする時間を作らないと!と思いながら、仕事と子育てのバランスを保っています。

―これまでで一番忘れられない仕事のエピソードをお聞かせください

ある方から「経営者になりたいのか? 職人になりたいのか?」と聞かれたことがあります。

そのころはまだ、料理も経営も中途半端でした。まずはおいしくて自信のある料理を提供し、お客様に喜んでもらわないと何も始まらないと気づいたことで、そこから料理を集中して作るようになり、評価を少しずついただけるようになりました。今でも集中力が欠けるとすぐ味に出てしまうので、日々反省と改善の繰り返しです。

―これまでにぶつかった壁はありますか?そしてどう乗り越えましたか?

大きな壁にばかりぶつかってきました。
一番の壁は、普通の主婦だった私が理想ばかりの仕事のやり方、仕事に対する考えが甘いことをとことん思い知らされ、どん底まで落ちたことかな。

経営も全く勉強しないまま社長になりたい、お店を持ちたい、ビジネスしたいと夢を描いて、理想の女性像へ近づくために起業し、人脈を頼りに来る仕事の話をなんでもやっていました。

でも結局来る仕事をこなすためにスタッフを雇い、自分はとにかく仕事を探して動き回る…。経費ばかりが掛かる仕事のやり方をし、銀行から借りた起業資金も底をついてしまい、自己破産まで考える空回りの日々でした。そんなときにある社長にお会いして、商売の基礎を全く考えられていないことに気づかされたんです。

まず自分でイチからやり直そうとスタッフに辞めてもらい、仕事も今までの「もらう仕事」から、「自分で作り出す仕事」へと変えました。1人でお店に立って、自分の手で人に喜んでもらうためにお料理を作る。お客様に目を向け、自分の目の前にいる一人ひとりに喜んでもらい、お店に足を運んでもらう。そんな商売の原点からやり直すことにしたんです。

これが最後のチャンスだと思い、とにかく必死でした。働きすぎと言われても、気持ちの持ちようで動くものです。常連のお客様ができ、商売というより人に喜んでもらえる時間を作ることがやりがいになってきました。

どん底があって孤独な時期があったからこそ、今の人と関われる仕事の楽しさ、大切さを感じられるのだと思います。

―今後、あなたがありたい姿と、そのために行っていることがあれば教えてください

人に優しく、料理も優しく、すべてに優しさを持つ人でありたいです。そんな人になるために、コツコツ神様へのポイントを貯める。それだけです。

―これからチャレンジしたいことはありますか?

もっと自分の味(カラー)を活かした、「明日も頑張ろう」と笑顔で帰ってもらえるお店作りです。

のんびりできて、心と体の癒しの空間を楽しんでもらえる今のカフェの形を定着させ、栄養士や働く女性が活躍するお店を達成したら、次は会話を楽しめる、小さくても心の通い合う距離感の、家庭料理のお店にチャレンジしたいです。アットホームなmiyakoの台所として、年齢重ねてもできる小さなお店です。

大きな夢では、私の優しい味の家庭料理を海外にも伝えていく仕事がしたいな。

―働いている時の貴方を「色」に喩えると?

赤(オレンジ)とグリーン。
赤の元気なパワーと、グリーンの穏やかさの両方を、バランスよく持っているからです。

―あなたなりの息抜きやストレス発散の方法を教えてください

心のストレスはお客様とお話しすることで発散し、体の疲れは、ゆっくりお風呂に入ったり、温泉に行ったりして解消しています。

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▶︎身体を動かして、心も体もメンテナンス

また、月に2回ほどパーソナルトレーナーにストレッチをしてもらい、筋肉を整えて体をほぐしています。

―日課、習慣にしていることはありますか?

帰る時間はいつも深夜。子どもとの時間が取れないので、寝る前に子どもにこっそりキスをして、朝は娘とハグをしています。息子は大きくなってハグは嫌がるので、代わりに髪の毛を毎朝セットしてスキンシップをとっています。

写真4
▶︎毎朝ハグを交わす娘とランチ

私自身の母としての切り替えにもなっています。
一日の終わりに子どもの寝顔を見ると、疲れも忘れられます。安心感が得られる幸せな時間です。

―自分の人生で一番大切にしていることはなんですか?

“にこにこ”“コツコツ”“のびのび”!

どんなときでも笑顔でいれば周りも笑顔になるし、何事もコツコツすればいつか結果につながります。一番は気持ちの“のびのび”を心がけることですね。そうすれば自信にもつながるし、個性にもつながるし、それが行動の変化にもつながります。のびのび自分の心を押さえつけずに素直に生きる事です。一度っきりの人生ですから!

―あなたにとって「働くこと」とはどういうことですか?

人と幸せを共有すること。

人との出会いが全てです。「元気が出ないし、みやちゃんに会いに来た!」「ここに来るとホッとする!」「家にいるみたいに心地いい」と皆さんに言ってもらえることが、私にはやりがいにつながっています。

写真1
▶︎スタッフとお店のテラス席で

人間味のあるアットホームな雰囲気作りを心がけ、お客様やスタッフ、関わるみんなが繋がり、幸せを共有できたらと思います。

————————————
栄養士としての知識と経験を活かし、離婚や引っ越しをきっかけに新しい挑戦を始めたという國松さん。新しい挑戦は、いつからでもスタートできるのだと感じさせてもらえました。たくましい母親の姿は、きっとお子様たちのお手本になっていることでしょう。癒しの空間を提供するカフェオーナーとして、母親として、忙しい毎日を大切に過ごしている姿は、確かにオレンジとグリーンのエネルギーに満ちていました。

 
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いろんな女性の働く・暮らすを知ること 『100人100色』は、SAISON CHIENOWAとケノコトの共同記事です。

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