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取材 2017.09.21

地域密着型不動産会社 エヌアセット代表 宮川氏が語る『エヌアセットのこれまでとこれから』

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川崎市の溝の口にある不動産会社 株式会社エヌアセット。エヌアセットは、不動産業だけでなく、地元 溝の口を盛り上げる祭りや野菜市などのイベントを企画する他、様々な活動をしている地域密着型の不動産会社です。
前回は、株式会社エヌアセット代表取締役社長 宮川 恒雄氏のユニークな経歴からエヌアセット誕生秘話まで、たくさんのお話をお伺いしました。今回は、エヌアセットの歩んできた道とこれからについてのお話です。

地域密着型の不動産会社 エヌアセットができるまで

ーー会社の名前は、元々エヌアセットだったのですか。

正確に言うと、破綻した時は、ノエルアセットコンサルティングという会社名でした。破産管財人から、会社を立ち直しなさいと言われた時に、まず名前を変えようという話になりました。何にしようかと会社で話をしていたんですけど、後々自分たちがその会社を買うとは全然決めていなかったので、まずノエルというものがなくなって、かつ昔からお付き合いいただいているお客さんに頑張ってるねと思ってもらえるような名前を考えました。元々ノエルという会社は、溝の口に昭和40年くらいからあった野村不動産という駅前不動産屋さんからスタートしてるんです。某大手商社の先輩が98年に会社を作って、その会社と野村不動産が合併してできたのが、ノエルという会社です。今、エヌアセットが取り扱っている賃貸の仲介や管理をさせていただいているメインの取引先のオーナーさんや地主さんというのは、当時の野村不動産の時からお付き合いしている方も多いです。なので、野村不動産というものを忘れないよう原点に帰ってスタートするのが我々としてはいいことなんじゃないかという話になり、野村不動産のエヌを使って、「N・ASSET エヌアセット」にしました。
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ーー今エヌアセットでは、地域密着型の様々な取り組みをされていますよね。元々そういう不動産屋さんにしていこうというお考えをお持ちだったのですか?

いや、全然ありませんでした。最初は、そんなことを考える余裕も正直なかったですね。破綻した会社の子会社なので、お客さんが減ってしまうのをまず止めることで精一杯でした。初めの1年間の2009年の4月5月くらいから1年くらいは、ほとんどそんな感じですね。翌年やっと少し体制を整え直そうかと動き始めました。

当時の管理していた物件は、1200戸くらいです。2期目からはシステムなどのリースが出来るようになったので、そういったことをちゃんと立て直しだした時期です。このあたりから、ビジネスを攻め始めたと思います。攻め始めたけど、基本的には普通の不動産会社みたいに、賃貸の管理を増やしていきましょうということくらいしかやっていませんでした。

ーースタート時は、今のエヌアセットのスタイルではなく、通常の不動産会社として始まったという感じなんですね。

当時、賃貸の管理会社としてどうするべきかっていうのは、ずっと考えていました。やっぱり成長していきたいけど、どういう方向で成長していくかということをすごく考えていたんです。従業員に目指すべき姿を提示し、夢を持ってもらいたかったですから。じゃあ、どんどん管理の戸数を増やしていって、日本で管理ナンバーワンになりますということをやろうと思っても、既に20万戸30万戸の不動産会社があって、これからエヌアセットがこれをやろうと思ったら30年かかかるな、と思いました。他の何かでナンバーワンになるとか、何か特徴を出していくことはできないかな、ということをずっと考えていたんです。
一方で少子高齢化ということがあり、日本はどんどん人口が減っていくので、外国人をどう取り込んでいくかとか、外国でのビジネスをどう考えるかというのは、絶対に我々はやんなきゃいけないものだと思っていました。なので、海外にも色々視察や調査に行ったりもしていて、2010年、ベトナムに出会いました。ベトナムという国がすごく伸びるなというのはデータではもちろん、肌でも感じました。それに当時はベトナムでの競合も少なく、賃料が高く人件費が安い、すなわち利益率が高くなる可能性が高い。じゃあこの国でやってみようかという風に思い、ベトナムでのビジネスを始めました。今はベトナム、ホーチミン現地で日系企業向けのビジネスをしていますが、将来的にはベトナムから日本に来る方が我々の商圏にきてくれるようにしたいですね。

結局先ほど言った少子高齢化問題がありますが、不動産のビジネスというのは、やっぱり人がある程度いないと成り立たないビジネスなんです。ということは、どうすればその地域、その街に、人が集まっているのか、定着するのかというが大事なことになります。そのためにはどうするのかということを色々考えていく中で、じゃあ、街を盛り上げなきゃいけないというところに行き着いて、今のエヌアセットの形ができました。
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みんながハッピーになる街づくりを

ーーそこから、不動産屋さんだけど街づくりに携わることも率先してやっていく、という形をスタートされたのですね。

そういうことは他の会社があまりやっていないから差別化にもなります。もちろん、形にするのは難しいんですけど、でも他がやっていないことなので差別化になるから、それをどんどんやっていっていきました。でも、要は結局、量より質なんだろうなというところに行き着きました。
不動産の業界というのは、ひとつは大手、あとはフランチャイズ系、そしてもうひとつ第3極として、地域密着型の不動産会社があると思っています。じゃあ、その第3極を目指そうかということで、まずは川崎市高津区で、地域密着企業というものがどうやって地域に貢献をして、どうやって地域ナンバーワンになりぬくのかというのをちゃんとやろうと思いました。それを他の地域でやりたい会社に、そのノウハウを提供していくような会社になりましょうと、そういうところで日本で一番になりましょうということを考えました。そのような地域を良くしていく会社が沢山できたら、日本はもっと良い国になると思います。

ーービジネス的な考え方が始まりでも、それで地域含め全員がすごくハッピーな感じですよね。

そうなんです。結局仕事ってみんながハッピーにならないと続かないと思っています。そうしないとおそらく継続性ないと思うんです。だから、やり続けたい。街の価値を創造する、街の人を応援するということをやり続けることによって、不動産だけじゃなくて飲食店さんなども利益が上がるだろうし、もっと言うと不動産以外のビジネスでも、地域に特化することによってこの地域に人が来るようになると思います。その訪れた人たちに、例えばクリーニングの取次をやるとか、アルバイトの斡旋をするとか、もうちょっと他のサービスが提供できたりして。そういう風なことで訪れる人への価値を高めることが出来ると思っています。

ーーちゃんとビジネスのことが先で自社もハッピーだけど、でも取り組みに巻き込まれていく人たち、一緒にやる人たちもハッピーな仕組みが作れるのって、ビジネスとして最高ですね。そのためには、エヌアセット含め、地道に頑張っておられる方々がいらっしゃることと思います。

正直、こういったやり方は地道だし、何からしたらいいかよくわかんないんじゃないか、と思います。でも、そこから考えなきゃいけないというのは、逆に面白くていいんじゃないでしょうか。でも、私だけがそんなこと言っていたら、みんなポカンとしてしまいます。エヌアセットのスタッフたちがいるからこそ、今、そしてこれからもこのエヌアセットのスタイルが続けられるのだと思います。

社会貢献というものにも何かしらの対価があるはずなんですよ。それはお金だけじゃないでしょうけど、それが何もないというのは社会貢献になってないはずだと思います。そういう意味では、お金になる、もしくは人とつながる、嬉しいとかも含め、そういう色々な報酬があるというのがきっちり明確になっていないと、ビジネスは成り立たず、続かない気がするんです。
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過去の経験から「続く」ことを大切に

ーーその「続かせる」というのは宮川さんのキーワードなんですね。今までの経験から、なくなったら何もできないんだというのが体感としてあるためなんだと思います。

ものすごくありますね。ノエルという会社は本当にすごくいい会社で好きでしたが、でもなくなったら意味がないんだ、というのはすごく痛感しました。あのノエルの破綻を経験せずに私たちがこの会社を経営していたら、多分もっと人を増やしていたと思います。もっと増やして、事業の成長スピードを今の3倍くらい求めていました。でも、過去の経験から、それは成長ではなくて、膨張になることが目に見えています。コントロールがつかなくて、維持ができなくなってしまう。なので、今はそこの葛藤はありますね。でもその葛藤という切符をいただけたのは、ノエルのおかげだと思います。
私はバランスという言葉って、いい面と悪い面とがあると思ってるんですけど、そういう両極のもののバランスを取っていくことはすごく大事だと思っています。結局、答えはずっと見つからないので、私はこのバランスを取っていくことがすごく大事なことだと思っています。

ーーーーーーーーーー
経営を始めた当初は、現在の地域密着型の不動産会社としてのスタイルではなかった、エヌアセット。エヌアセットが進める、ビジネスとして街づくりや少子高齢化対策を考え、その結果みんながハッピーになる仕組みは、これからの社会貢献の新しいスタイルになるのではないでしょうか。

前回記事
地域密着型不動産会社 エヌアセット代表 宮川氏が語る『エヌアセットができるまで』

記事/ケノコト編集部

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