
お米一粒が未来を作る。食料から考える『日本の環境活動のコト』
近年日本では、あらゆるところで大量の食料品が陳列され、外食店やスーパーの惣菜などに行けば好きなものを自由に選んで食べることができます。
そんな当たり前に感じる日常の裏側で、大量の食料が廃棄されている現実をご存ですか?
食料廃棄問題は少しずつ改善されつつあるものの、未だに大きな問題となって立ちはだかっている事実に目を向けてみましょう。
日本の食料廃棄率は世界の食料援助の4倍という事実
農林水産省の調査によると、日本の食料仕向量(国内市場に出回った食料の量)は8460万トンで、そのうち食品廃棄物は1728万トンです。この数字は、WFP(国際連合世界食糧計画)による世界の食料援助量400万トンよりもはるかに多く、4倍以上。
日本国内で出回った全食料の約20%が廃棄されており、その廃棄量は世界の援助量の4倍以上だということです。
食料廃棄量はここ数年間で少しずつ減少はしているものの、今もなお相当量が廃棄をされてる現実があるのです。
食べられるのに食べなかった生ゴミは20〜40%もあった
廃棄量の内訳は事業系が715万トン、家庭系が1014万トンです。
家庭系廃棄物のうち、可食部分は200~400万トン程度であるといわれており、生ゴミのうち20〜40%が食べられるのに食べなかったゴミなのです。
外食産業での事業廃棄量以上に、私たちの家庭から多くの食品が捨てられています。
廃棄するほど資源もムダに
食料の生産から消費までのプロセスにおいて、大量の自然資源が使われています。
たとえば輸入食料に着目すると、食料を育てるために現地では大量の水を使い、それを運ぶために大量のCO2が排出されています。これらの資源も、食料廃棄分はすべてムダということになります。
廃棄された輸入食料のために、日本の全家庭の年間使用量に匹敵する水が育てるために使用され、大阪府と京都府の全家庭の暖房での年間排出量に匹敵するCO2が運ぶために排出されているのです。
まずは、知る。そして考える。
食料を無駄にしない、ということは『いくつかある行動のたった1つのこと』かもしれません。
でもこの行いが何年後、何十年後の地球の未来を作っていく事に繋がるのは確かです。
食料の廃棄について、自然資源との共存について、1人1人が現実に目を向ける事で初めて、環境保全活動や国・自治体での取り組みに意味をもっていくのです。
文/エコグローブ21プロジェクト
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