
犬の命は人によって決められる『捨てられた犬の先を知っていますか』
犬は、様々なときに私たちを助けてくれます。時に癒しであり、時に家族であり、生活を共にする仲間です。そして時に災害救助の時には人命を救ってくれます。
そんな仲間である犬の社会にも闇があります。それは人間が作り出した闇。
「捨てられる」犬たちの実際
まず、環境省が発表した犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況(平成26年度)を知ってみてください。
全53218頭のうち、
・殺処分された犬・・・21593頭(40.6%)
・新しい飼い主に渡った犬・・・17339頭(32.6%)
・迷子から戻った犬・・・14286頭(26.8%)
この中で飼い主の「飼育放棄」による引き取りは7,843頭にものぼります。これは全体の14.7%に相当する数字です。なぜ、飼い主たちは犬を手放す事になったのでしょうか。
飼い主が犬を捨てる理由
引越し先がペット禁止なので
犬が大きくなって可愛くなくなったから
予定外の出産で、たくさん子犬が産まれてしまったから
面白半分で繁殖したけど、子犬のもらい手がいないから
言うことを聞かず、うるさいだけだから
経済的に余裕がないから
老犬の介護がしんどくて
ブリーダーをやめたので、犬たちが用済みになったから
夏休みで長期の旅行に行くから
思っていたより臭いから
飼い主が他界して面倒を見る人がいないから
そもそも、なぜ犬を飼うようになったのでしょうか。仲間として迎え入れる事に決めたはずであり、命を預かったはずなのに、飼い主の無責任と無知の代償を、犬や猫に勝手に押し付けている行為なのです。
捨て犬から災害救助犬になった「夢之丞」
2010年11月、広島県動物愛護センターのガス室前にぽつんと置かれたケージの中でふるえる、生後3〜4ヶ月の子犬。
幸いにも、ガス室が満杯になり殺処分が延期されたところで助けられました。
怖い思いをしたからか、当初臆病で人が苦手な夢之丞も、トレーナーの地道な努力が実り、やがて災害救助犬候補として訓練を受けるように。
そして2014年8月20日に発生した広島土砂災害では、夢之丞と仲間の1頭が、レスキューチームとともに捜索・救助活動にあたり、夢之丞は行方不明者1名を、仲間の1頭も1名を発見することができました。
その後も、同年12月のフィリピン台風、2015年4月のネパール大地震、同年8月の台風13号(台湾)の被災地にも出動しました。
たった一匹の犬のエピソードですが、人の手によって殺処分されようとした犬が、人の命を助けたのです。
わたしたちの暮らしを、より楽しく穏やかにしてくれる犬たち。
猫と合わせたペットの飼育数は、いまや15歳未満の子どもの数より多くなっています。家族同然の犬から、癒しを与えてもらうだけでなく、子どもと同じように「犬にしてあげられるコト」を一人一人が考えてみませんか?
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文/gooddo
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