
初夏の風情と趣を運んでくれる『蚊やり器のコト』
日中もすこしずつ汗ばむ陽気になりました。草花もぐんぐんと成長して嬉しく感じているのは虫たちも一緒。自然と共存する暮らしは素敵だけど、蚊に刺されるのは避けたいところ。
そんな日本の夏の暮らしに欠かせないのが蚊取り線香。あの香りを嗅ぐだけで、懐かしい幼少期の記憶があっという間に蘇ってきそう。
日本の夏の風情と趣を運んでくれる、蚊取り線香のある暮らし、始める季節になりました。
蚊やり器で風情を味わう
ヤマザキデザインワークスの「くわな鋳物の蚊やり器」は、鋳物を鉄の素材にしたことで、約2キロのしっかりとした重さ。蓋だけでも700gあるので火のついた蚊取り線香をしっかりと守ってくれます。
三重県生まれの鉄鋳物
くわな鋳物は三重県の桑名地域で作られている鉄鋳物です。
江戸時代に徳川家康の家臣、本田忠勝公が桑名藩主となり鉄砲の製造をはじめたのが起源と言われています。 明治20年桑名に隣接する地域では生形に適した原料となる鋳物砂が発見された事で鋳物の量産が可能となり、その頃からくわな鋳物は、鉄鍋や焚口など日用品をつくるようになりました。第二次大戦後、被害を受け原材料がなかなか手に入らず、散乱するスクラップを集めて鋳造し、需要の高かった鍋窯に蘇らせるなど生活用品を生産。それまで持っていた技術を生かし「くわな鋳物」が復活しました。
長い歴史と伝統に育まれたくわな鋳物は、現代に受け継がれ、私たちの身近なものでは、ガスコンロや鉄鍋、マンホールなどがあります。
高いデザイン性
また、三重県は着物の型染めに使用される「伊勢型紙」が育まれてきた地域で、現代においても染色に用いられるほとんどの型紙が伊勢で作られています。
蚊やり器の蓋は、同じ三重県の伝統工芸でもある伊勢型紙を連想させるように、夏のモチーフが着物の柄のようにデザインされています。 この、蚊やり器を製造しているのは、三重県の桑名地域で業務用のコンロを製作しているマルデ鋳器さん。フタの図案はスワミヤさんがデザインし、火に強く、ヤニ汚れも簡単に落とせる鉄鋳物です。
マルデ鋳器さんの職人が熟練の鋳物生産の技術力を発揮し、ひとつひとつ手作業で丁寧に生産されています。
重みがある蚊やり器は、うっかりと倒してしまう事が少なく、小さいお子様やペットのいるご家庭でも安心です。安定感がありながらも高さが5cm未満と薄型。お座敷や寝室、縁側やお庭のお手入れの時など、シーンを選ばず使えそうですね。
蚊取り線香の香りだけでも風情があるけれど、それを入れる蚊やり器にもこだわることで更に暮らしに趣を与えてくれますね。これから迎える真夏の季節も違った目線から風情を感じて楽しんでみるのもいいかもしれません。
記事/REALJAPANPROJECT
REALJAPANPROJECT
REALJAPANPROJECTは日本のものづくり・地域産業のブランドづくりをサポートするプロジェクト。
“日本のものづくりをもっと身近に”という想いから、2009年にプロジェクトを発足し、日本各地のものづくりの現場に足を運びながら、ものづくりの本質を未来へとつないでいきます。
このカテゴリの記事

【七十二侯のコト】第五侯「霞始靆」

専門家に聞きました~『産後の骨盤矯正・骨盤ケア』について~

はじめてのナチュラルフード『毎日を丁寧に暮らす』

カラダが喜ぶ効果がたくさん。だから食べたい『もち麦生活はじめませんか?...
関連記事

毎朝のトーストを丁寧に焼いてみる。京都『金網つじ』の焼き網で楽しむ日常...

”どうせ私なんて”を変える『ネガティブを治す方法と心得』...

日常の中に音楽を〜ケミカルボリュームのかけてゆく春の今聞きたい一曲『僕...

日常の中に音楽を〜ケミカルボリュームの夏の一曲『STARDUST』...

温めて・締めて・飲む これが本当の「水ダイエット」 効果が出る3つの方...

コメント