
どうして食べないの?緑の野菜『脳科学から考える好き嫌いのコト』
「うちの子、緑の野菜を食べなくて困っているんです。」
そんなお悩みは沢山のママが感じていることではありませんか?。でも、子どもには子どもなりのきちんとした理由があるのです。親も子どもも、食事の時間を楽しく過ごすために、知っておきたいコトお伝えします。
味覚の問題
お子様の舌は、お腹のなかから既に味蕾(みらい)が出来上がっており、こどもたちの舌は、私たちの舌よりもはるかに鋭敏な舌をもっています。
そのため、私たちが、感じにくくなったピーマンやレタスの【苦味】や、【渋み】なども敏感に感じます。
ですから、この時期にピーマンを食べられないことは、当たり前のことなのです。
苦味=毒 すっぱさ=腐っている という本能が働いていますから、この時期に無理に食べさせることはしなくて良いのです。
時期が過ぎて、鋭敏さがなくなってきたら、自然に食べられるようになります。
視覚の問題
3歳で人間の脳に80%なるといわれています。ということは、まだ3歳前には、動物の脳が強く残っているという事になり、草原を歩いている動物と感覚は同じなのです。
草原でトマト畑をみつけた動物が、赤いトマトと緑のトマトどちらを食べると思いますか?
そうです。ごく自然に動物たちは、赤いトマトを選ぶのです。
赤=熟してる 緑=熟してない という感覚なのです。
これがお子さまの脳にもまだ残っているため、小さいお子様は、比較的赤いものを好んで食べる傾向にあります。
ですから、まだ緑のものを食べなくても全く心配はありません。
一番の注意点
よくハンバーグに苦手な食べ物を刻んで隠し入れて無理矢理お子様に食べさせようとする行為をします。
そのような事が幼少期にあると、苦味も渋みもさほど感じなくなった大人になっても食べらなくなってしまいます。
それはなぜかというと、【苦手意識】 が働くからです。
ママが、『この子はお野菜が嫌いなのです』とか『ピーマンは食べないのです』と周りの人に言ったり、
『ちゃんとお野菜食べなさい!』『なんで食べないの!』など、言われながら育つと、ぼく、わたしは、ピーマンが嫌いなんだ!苦手なんだ!と、思い込んでしまうのです。
この思い込みがあると、大人になって、舌の鋭敏さがなくなっても、苦手なままになり、大人の好き嫌いに繋がってしまいます。
このように、味覚、視覚の観点からみても、3歳で緑のお野菜を食べないという事は、動物として、ごく自然な行動です。
「大切なのは苦手意識を持たせないこと」。
ですから、無理矢理、食べさせることはせず、その代わりお母様やお父様が隣で美味しそうに食べてる野菜という位置付けにおいておきましょう。
そうすると、ある程度舌が鋭敏でなくなったら、自然に食べられるようになります。
是非お食事の時間を楽しいものにしましょう。
脳科学の観点から子育てを知ることで、刻む手間も、怒る手間も、心配する手間もなくして、楽しめる育児をしていきたいですね。
記事/ギフト教育ラボ
乳幼児教育アドバイザー 元吉祐里
ギフト教育ラボでは、発達段階に合わせた幼児教育を行うことで、お子様が個々に持っている可能性や才能を引き出す取り組みを行っています。人間の脳は3歳までに約8割が完成すると考えられているため、
乳幼児期にギフトの科学的根拠を持ったトレーニング法を行うことで、個々の能力を大きく高めることができるのです。
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