
毎日の美味しいが生まれる場所ー農業を支える仕事を知ることー
普段、みなさんが毎日食べているお米。
食卓に並ぶまでの過程には、たくさんの人の努力が詰まっていることを想像したことがありますか。
農業を支える人たちの頑張る現場を知ること。
それは、いつものご飯がもっとありがたく、美味しく感じられるきっかけになるかもしれません。
ご近所さんと切磋琢磨、農家さんの勉強会
農家さんの勉強会。
それは会議室ではなく、水田が一面に広がる景色の中で行われます。
同じ品種の水稲を栽培している農家さんが集まって、お互いの田んぼを見せ合いっこ。
この日はまだ生まれて数年の新品種、高機能玄米「金のいぶき」を栽培している8軒の農家さんの圃場を巡る勉強会です。
稲穂の育ち具合、葉っぱの色、どんな肥料をどれくらい使っているのか、今抱えている問題。
そんな情報をご近所の農家さんどうしで共有します。
それにしてもみんな熱心。
細かくメモを取っていたかと思えば、田んぼの中に入っていって、稲に触れてみたり、メジャーを取り出して高さを測ってみたり。
仲間の田んぼを見ることが、自分の農作業へのフィードバックとなるのです。
農家さんと二人三脚。営農指導員って知ってる?
農家さんの技術や経営がレベルアップするのを手助けしてくれるのが「営農指導員」。
どんな品種の作物を、どんなふうに作っていこうか。
農家さんの目線に立って一緒に考えて、それぞれの農家さんに合わせた計画を立ててくれる、頼もしい存在です。
しかし作物は人間と同じ生き物ですから、いくら計画通りに育てても病気にかかったり、害虫被害が出てしまうことも当然あります。
そんな時に頼りになるのは「先生」とみんなから慕われる作物のお医者さんの存在です。
農家さんにとって作物が病気にかかるということは、大事に至ればその年の収穫がなくなるということ。死活問題です。
症状が悪化する前に、どんな対策を取ったらいいのか。
「先生」は実際に作物を見て、触れて、的確なアドバイスを施してくれます。
「稲穂の赤ちゃん」が握る成功の鍵
7月上旬になるとピンと伸びた稲の茎の中には「稲穂の赤ちゃん」が現れます。
水田の中から1本の稲を引き抜いて、カッターナイフでそっと縦割りにしてみると、なんとも神秘的な白い棒状の筋が見られます。
これが幼穂(ようすい)と言われるこの稲穂の赤ちゃんです
幼穂の長さから、何日後に出穂(穂が顔を出す)するのかが分かるのだとか。
そこから逆算して、営農指導員の方と一緒になって肥料を追加する日や肥料の量の作戦を練るのです。これは農家さんにとって、その年の米作りが成功するかを握る大切な工程であるといえましょう。
ここまでご紹介したのは農業の現場のほんの一部。
それを垣間見ただけでも、たった一品種を育てるのに想像以上に農家さんが努力されていること、また、多くの人が関わっていることが分かります。
消費者のみなさんに美味しく食べてもらいたい一心で、貪欲に勉強し、汗をかいている農家さんが全国にいらっしゃるということ。
そんなことを思い浮かべながら、今日のご飯を味わってみてください。
記事/金のいぶき
株式会社金のいぶきは、国民の豊かで健康的な生活に寄与するために、胚芽が大きく機能性の高い玄米「金のいぶき」の普及を目的として設立されました。
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