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取材 2016.09.14

100人100色ーカテゴライズされない自分の生き方を創るー吉澤弥生さんのお話し

それぞれの立場、個々の考え方によって「働く」ことへのスタンスは異なります。正解なんてありません。
「100人100色」では、100人の「働く女性」に登場いただき、等身大の姿を語っていただきます。
年齢、環境、キャリア全ての背景が異なる人たちの100とおりの『想いや生き方』の中に、きっとあなた自身にとってのヒントが見えてくるはずです。
今回は、旦那さん、2人のお子さんと大田区の蒲田に暮らす吉澤弥生さん(39)をご紹介。
大企業から零細企業への転職、出産、子育てを経て、昨年念願の自分の飲食店をスタートしたという経験豊かなワーキングママ。
そんな彼女の仕事観、大切にしていることを伺いました。

これまでのキャリアや家族との生活を教えてください。

大学を卒業し新卒で入社したのは大手通信会社で、最初は広報、その後総務部で環境ISOを担当しました。
3年勤務して、働く環境を変えたくなった自分がいたのかもしれません。実家の近所にベーグルの会社を見つけ、そこから出てきたパワーのありそうな年配の男性に声をかけてみたら、なんとその方が会長さんで、社員募集をしていないか尋ねてみたところ、あれよあれよという間に採用が決まり、親の反対を押し切ってそれまで勤めていた会社から転職することを決めました。
20名足らずの小さな会社だったからこそ、何でもチャレンジさせてもらいました。
インターネット通販サイトを立ち上げたり、店舗で半年店長をやらせていただいたり、ホームページや会社案内、販促物の制作、サンドイッチのメニュー開発、さらにはアメリカ出張に通訳として同行したり、やりがいのあるお仕事だったのですが、社風に疑問を感じたことをきっかけに退職することにしました。

この頃、前の会社で知り合った今の主人と将来を考え始め、同棲をスタート。
それから数か月後に長男を妊娠し、同年に入籍、1年半後には娘も授かりました。
子供が生まれてからは、無理のない範囲で年に数回だけの通訳や受付などの単発のお仕事をする程度。
私の母親が専業主婦だったのと、主人も子供の小さいうちは家にいてほしいという考えがあったので、仕事をしようという気持ちは全くおきず、子育てに専念していました。しかし、友人の働くPR会社で「週4日、16時間勤務」という素晴らしい条件で英語担当として席を作ってくれることになり、また、二人揃って理想的な保育園に入れることも決まり、仕事に復帰しました。理解ある職場で子育てとの両立も無理することなく働くことができました。
そして時間にゆとりができたこの数年間で確信したのは、「一人の食事は味気ないけれど皆で食べれば美味しい!」「ここ数年で何度も旅した大好きな台湾の食文化をどうにか自分なりに形にしたい」という強い想い。かねてからやってみたかった自分の飲食店を昨年から始めることになりました。

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台湾を代表する屋台飯である「魯肉飯(ルーローファン)」の専門店で、知人のお店を間借りして週に一日のランチ営業をしています。また、時々イベントにも出店させてもらっています。台湾の香辛料や食材を使用し、現地のレシピで作っています。利益はまだまだ、むしろ赤字の時もありますが、お店の進化は未知数で、常連さんもでき、マイペースで営業させていただいています。すべての根底にはとても理解のある家族に支えられて今の自分があるのだと、日々感謝の気持ちを忘れないようにしています。

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‣吉澤さんの営む『Ruu』(るう)の魯肉飯(ルーローファン)

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‣吉澤さんファミリー

心に響いた仕事のエピソードをお聞かせください。

魯肉飯のお店を営業していますが、過去に出会ったお友達が何の連絡もなしにフラッと来店してくださいます。
30年ぶりのお友達だったり、前々職のお友達だったり。
これってすごいことで、魯肉飯屋を始めていなければ再会はなかったかもしれません。
魯肉飯が、「ヨシザワヤヨイ」という人間にプラスアルファーでさらなるご縁をつくりだしてくれていることには本当に胸を打たれますし、この先もこのような再会や新たな出会いが生まれるのかなと思うと想像するだけでワクワクします。
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‣働く吉澤さんの姿を知り合いがイラストにしてくれたもの

それに、お客様が台湾に興味を持ってくださると嬉しくなりますね。気持ちは大田区の小さな親善大使です。先日は年配のお客様が「引っ込み思案だった娘さんが台湾に留学し、明るさを取り戻した」と涙ながらに話してくれた時は、こちらも涙してしまいました。

働いている時の吉澤さんを「色」に喩えると?

赤です。私は働いているときは完全にモードを変えます。
普段の生活ではレインボー、決して一色ではないのですが、仕事となるとその時にしかない色に染まると思っています。情熱、といったら大袈裟ですが限られた時間の中、その時は家族といるときの自分とは完全に違うテンションですし真剣にやっていますね。だから、普段は全く纏うことのない赤、かな。

これからチャレンジしたいことはありますか?

青森の新鮮なお野菜は、どれもみずみずしく味が濃いんです。
それをぜひ観光客の方にも味わって知ってほしいですし、もちろん、地元の方にもフレッシュジュースという新しい味わい方も知ってほしいという想いがあります。
まだ夢物語ですが、息子が中学校に通う3年間だけでも、移住生活をできたらいいなと漠然と考えています。
そして老後は、ゲストハウスをやれたらいいね!と旦那は言っていますが、どうなることやら?!です。

自分なりの息抜きの方法を教えてください。

旅には必ず出ます、遠くても近くても。人生は永遠じゃないから、チャンスがあれば行きたいときに行くようにしています。一人旅も夫婦二人旅も、家族旅も、それぞれに良さがあります。
あと、朝日を見ること、たまに5時とかに突然目が覚めることがあるんですけど、たぶんそういう時って体がなんらかのストレスを感じていて、朝のピリッとした空気に触れて、陽が昇るのを見ると気持ちがリセットしてキレイになる感じがします。
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▸挿絵が可愛いオリジナル台湾旅行記

あなたの生活の中でのこだわりや、お気に入りがあれば教えてください。

私のこだわりは、こだわりをもたないこと、持たない勇気。
例えば自分を昔から「●●系」と言いたくない、言われたくない。部屋やファッションも「ジャンル」で分けたくない。カテゴライズされたくないのだと思います。
自分は自分、大勢の羊にはなりたくない、かといって一匹オオカミもたまに淋しくなってしまいますが・・・。
自分の感性や個性を信じて、自分がいいと思った服を着て、部屋を装飾して。気づいたらそれが私らしさなっているのかもしれません。。

最後に、自分の人生で一番大切にしていることはなんですか?

無理をしない、自分が楽しむ。
子育ても、奥さん業も、仕事も毎日の生活も自分が楽しくないとバランスが崩れてうまくいかなくなってしまう。
だから、常に自分の状態をうまくバランスよく平常に保つこと。これで人にも優しくなれる気持ちの余裕も生まれると思っています。

——————
自分らしさを失わないことが軸となって、次々と広がっていく活動の幅。
2児の母とは思えないほどのフットワークの軽さと、想いをかたちに変えていく力は、多くのワーキングママに刺激を与えてくれるのではないでしょうか。
「ママみたいになりたい、と子供たちが思ってくれればこれ以上の幸せはない」と話す吉澤さん。そんな彼女の背中に、強さと優しさを感じます。

取材・記事/
いろんな女性の働く・暮らすを知ること 『100人100色』は、SAISON CHIENOWAとケノコトの共同記事です。

‣吉澤さんのお店「Ruu」(るう)の情報はこちらから → Facebookページ

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