得するコト得するコト
まめ知識 2020.10.17

うつ病も食事で改善できる 『栄養士おすすめの食材&レシピと食事のポイント』

人の心の内というものは、外からではなかなかわかりずらいものです。
簡単な言葉では片付けられない心の病。
心の病と聞いて、真っ先に思いつくのがうつ病ではないでしょうか。

うつ病の治療というと薬を飲んで治療していく…と思いがちですが実は、規則正しい食生活にする、などの栄養指導でうつの症状が改善するケースが多くあるのです。
うつ病の予防・回復のために心がけておきたいことを、「食べる」側面から栄養士・予防医学士の方に解説してもらいましょう。

うつ病の方が知っておくべき食事のポイント

栄養士・予防医学士の佐藤彩香です。

栄養士として日頃から多くの方々と関わる中で、精神疾患を抱えた方とお会いすることがよくあります。たくさんの薬を飲み続けている姿を見て、悔しい気持ちになります。 精神疾患の回復のためのアプローチは、薬だけではありません。栄養面・運動面などさまざまなアプローチがあります。
中でも食事は、誰しもが1日の中で行うものになります。
私たちの身体は、食べたものでできている以上、食事はとても大切です。
食事はいわば「自分でできる治療と予防」です。
今回は栄養士として、うつ病など精神疾患の方にぜひ知っておいてほしい“食事の3つのポイント”をお伝えします。
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1. 脂質の種類にこだわる

脳の構成成分は、6割が脂質、4割がたんぱく質でできています。この脂質の「質」を見直してほしいのです。

現代人が多く摂りがちなのは、肉や乳製品からの脂肪分です。脳に深く関係し、現代人がなかなか摂れていないのが、「オメガ3脂肪酸」という脂肪酸です。第105回 日本精神神経学会では、各種精神疾患とオメガ3系の関係を示す文献レビューを行った結果、気分障害や認知症、うつに対して有効性が示されたと紹介されました。

「オメガ3」が多く含まれているものとして、

・魚=青魚(鯖、秋刀魚、鰯など)やサーモンなどお刺身
・亜麻仁油、えごま油
・くるみ

などに多く含まれています。
また、魚の消費量が多い国ほどうつ病発生率が低いと言われています。
近年は魚消費量が低下傾向にあり、特に学童期の子供の魚離れも進み、心配されています。積極的に摂っていきましょう。

2. 良質なたんぱく質を摂る

・朝ごはんは、果物と野菜のスムージーだけ
・ランチはサラダとパスタセット
・夜は太るからサラダだけ

そんな食生活の方はいませんか? 意外と多いのではないかと思います。

脳内物質の中にうつ病になる原因のひとつであり、克服するためのカギともなる「セロトニン」 というものがあります。
セロトニンは精神を安定させる脳内物質でこれらが、きちんと分泌されていると、心は幸福感や安心感を得られます。
このセロトニンの素になるのが、必須アミノ酸である「トリプトファン」です。トリプトファンを摂るためには、しっかりたんぱく質を摂っていく必要があります。
たんぱく質が多い食材は、肉、魚、卵、大豆製品です。上記の例のような食事では、たんぱく質が取りきれておらず、セロトニンを増やすことが難しくなります。日頃からたんぱく質を意識的に摂っていきましょう。

3. 血流をよくする栄養素をしっかりと摂る

うつ病になると脳が正常な働きをしないために精神に影響が及んでいます。その結果、脳血流に異変があり、患者の多くは脳血流が低下傾向にあるというデータがあります。

これは脳が全身を巡る血液と密接に繋がっていることが裏付けられており、そこに異常が起こっているわけです。血液循環が悪くなり、滞ることは冷えやむくみや偏頭痛だけでなく、うつ病などの精神疾患に関わってくるのは怖い問題ですよね…。
ですので、下記にご紹介するしっかり血液の巡り力をアップしてくれる栄養素を摂っていきましょう!

・鉄分

鉄分不足によって、ヘモグロビン量の減少し、酸素供給量が不足します。 脳、心臓、筋肉など身体の全ての器官は酸素を必要とし、特に脳では全酸素供給量の20〜25%を消費します。つまり、貧血は脳への血流量、酸素供給量を低下させてしまいます。ですので、貧血のもとになってしまう「鉄分不足」にはならないようにしていきましょう。

鉄分には動物や魚貝類に多く含まれるヘム鉄と、野菜・大豆・卵に多く含まれる非ヘム鉄の2種類があります。
ヘム鉄の体内吸収率は10〜30%と高いものの、野菜などに含まれる非ヘム鉄は1〜5%と非常に低く、その差は数倍にもなります。
そのため、食物から摂取する場合、動物や魚貝類のヘム鉄をしっかり意識しつつ、プラスで野菜などの非ヘム鉄も摂っていくようにしていきましょう。
健康を意識するあまり 低カロリー思考になり、野菜や豆腐のようなものしか食べていない方は要注意です。

一方、非ヘム鉄は吸収率は低いものの、ビタミンCと一緒に摂取するとその吸収率が上がると言われています。そのため、大豆や卵などを摂取するときはビタミンCが多く含まれる緑黄色野菜や、芋類や、柑橘類などを一緒に摂取することが鉄分の摂取には効果的です。

・ビタミンE

ビタミンEには、血管を拡張させ、血流の巡りをよくする働きがあります。また、ポイン ト1でご紹介した「オメガ3」の酸化を抑え、質の高いままの状態で身体に働きかける状態を作ることができるので積極的に摂っていきましょう。
ビタミンEが多く含まれる食材は、ナッツ類、ごま、アボカド、抹茶、緑黄色野菜などです。

さて、“3つのポイント”はご理解いただけましたか? おさらいすると…

1. 脂質の種類にこだわる
2. 良質なたんぱく質を摂る
3. 血流をよくする栄養素をしっかりと摂る

これらのポイントをぜひあなたの食生活に取り入れてみてください!
全てをいきなり取り入れるのは難しいですが、できることをまず見つけて、継続していくことが大切です。

うつ病の方へのおすすめレシピ

では、ここでうつ病の方へのおすすめのレシピをご紹介します。

鯵のたたき

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↑ 鯵(かつお)には「オメガ3」がたっぷり!
良質な油、たんぱく質、鉄分がしっかり摂れますね。
詳細はこちら → https://kenokoto.jp/16040

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