
豊かな自然の恵みと絶景に触れるご褒美ドライブ~三重県伊勢志摩へ~
今年のサミットの会場として選ばれたことでも記憶に新しい三重県伊勢志摩。ここには、日本の神話や歴史の象徴である伊勢神宮があることも有名であり、2013年には20年に1度の式年遷宮が行われ、近年何かと話題の絶えないエリアです。 日本の歴史文化が深く感じられる場所というだけでなく、複雑に入り組んだリアス式海岸がつくりだす景色は一見の価値があります。 またこのエリアは「美し(うまし)国」と古来からいわれており、海や山の自然に恵まれ、伊勢海老に鮑、松阪牛などに代表されるように、ごちそう食材がたくさん採れる豊かな土壌があります。海岸線をドライブしながら海の幸、山の幸に舌鼓。心もおなかも満たしたい欲張りな方にぜひ訪れていただきたいおすすめエリアです。
自由を求めて一生一度の大旅行 今なお続く「おかげ参り」
江戸時代に大流行した伊勢神宮へのお参り、通称”おかげ参り”という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。60年に一度の周期で起こった爆発的な伊勢参拝のブームで、全国から何百万人規模の群衆が人生一度の大旅行をしながら伊勢まで押し寄せてきたといわれています。古くから民衆の厚い信仰を得てきた伊勢神宮。伊勢志摩エリアにやってきたら参拝せずには帰れません。 伊勢神宮は125の宮社からなり、正式には「神宮」といい、代表的なのが内宮(皇大神宮)と、外宮(豊受大神宮)の2社です。 まずは外宮からお参りを。おすすめは人の少ない凛とした空気の漂う早朝参拝です。 木々に囲まれ神々しい雰囲気が漂う中、一歩進むたびに鳴る足元の玉砂利の音に心が洗われるような気分になります。参道には朝ごはんを提供してくれるお店もあるので、軽く腹ごしらえするのも楽しいでしょう。名物である「伊勢うどん」は柔らかくてモチモチした麺と、真っ黒で甘みのあるお出汁が特徴。また、近年は「朝粥」を食べさせてくれるお店も人気なのだとか。
腹ごしらえを済ませたら内宮へ。外宮からは5キロ以上離れた場所にあります。
境内の脇を流れる五十鈴川はひんやりしていて、触れるだけでもご利益がありそう。直接水流に触れられる場所があるので、こちらで手を洗って身を清めてから参拝するのもいいでしょう。内宮の敷地はとても広く、アップダウンもあるので程よい運動になります。
お昼近くになると内宮の前から続く「おかげ横丁」は参拝客で大賑わい。お惣菜やおやつなどの食べ歩きはもちろん、お土産探しも楽しい参道です。 柔らかいお餅にたっぷり餡子を絡めた餅菓子で有名な「赤福」の本店もこちらの参道の中心にあります。参拝客が五十鈴川を望む縁側でお茶と出来立ての赤福をいただく光景は、江戸時代から続いてきた伊勢の変わらない景色のひとつでもあります。
そしてお伊勢参りに外せないもう一つのポイントが二見浦。伊勢神宮から鳥羽方面に海岸線をドライブすると見えてくる夫婦岩が目印です。
ここには二見玉置神社があり、かつては伊勢神宮を参拝する前に、二見浦で禊を行って身を清めてから外宮、内宮と参拝するのが正式なルートでした。夕日がきれいに見えるスポットとしても名高く、空気が澄んでいれば夫婦岩の向こう側に富士山を遠望できます。
女性の望みをひとつだけ叶えてくれる「石神さん」
伊勢神宮から鳥羽方面へ車を走らせること約40分、通称「海女の町」といわれる相差(おうさつ)という町には、日本で一番多くの海女さんが暮らしています。町のあちこちで見られる星形と格子模様のマークは「ドーマン・セーマン」といわれ、星形は一筆書きでスタートと同じ地点に戻ってくることから「海に潜っても元の場所へ戻れる」という意味を持ち、また、格子模様は「魔物の入る隙がない」という意味で、この地域特有の海女さんが身に着ける魔除けのマークとして親しまれています。 相差にある神明神社の中に「石神さん」と慕われるこじんまりとした神社があります。女性のお願い事を一つだけ叶えてくれるということで、連日、全国各地からたくさんの女性が訪れます。ピンク色の紙に名前と願い事を書いてお参り。
ドーマンセーマンの模様の刺繍が施されたお守りも大人気。
せっかく訪れた海の幸に恵まれた町。参拝後には食堂で獲れたての海鮮をリーズナブルにいただけるのもこのエリアならではの贅沢です。
リアス式海岸がつくりだす絶景を求めて
海岸線をドライブして志摩方面へ。海を見渡せる展望台はいくつかありますが、ローカルの一押しは横山展望台。高台から一望できる複雑に入り組んだ英虞(あご)湾と、そこに浮かぶ島々の景色は一見の価値があります。 今年のサミット会場となった賢(かしこ)島もこちらから望むことができます。いかにこの地域が雄大な自然に囲まれた豊かな場所であるかを体感できる貴重なスポットです。夕暮れ時には茜色に染まる英虞湾。サンセットの時間に合わせてドライブしてみるのもいいかもしれません。
少し足をのばせば、そこは松阪
伊勢から名古屋方面に足を延ばせば、黒毛和牛の最高峰といわれる「松阪牛」の産地である松阪市もそう遠くはありません。 本場の老舗高級店で炭火のすき焼きをいただくもよし、カジュアルに楽しみたければリーズナブルな焼肉店もあります。松阪まで行けなくても、伊勢市内で松阪牛を味わえるお店はたくさんあります。観光案内所や地元の方にお勧めのお店を聞いて生の声を取り入れてみるのも旅の醍醐味ですよね。
伊勢志摩には海の幸、山の幸、日本の文化に触れられるスポットがたくさんあります。ファミリーでも、大人旅でもワクワクできる目的地。海岸沿いには温泉施設やリゾートホテルもたくさんあるので、たまには泊りがけでじっくりのんびり過ごしてみるのはいかがでしょうか。
記事/ Makali’i(マカリィ)
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