
心と身体は繋がっている『病は気から』のホントのところ
「病は気から」とよく言われていますが、心と身体はつながっているというのは実際に多くの人が感じているのではないでしょうか。では実際、くよくよしたり気弱になったり、心が元気でないとき、身体のなかで一体なにが起こっているのでしょう。
元気の秘訣・免疫細胞は腸と心でつくられる
着目すべきは、血液中のいち成分、白血球を構成している免疫細胞。
これは身体のなかへ入ってくるウィルスや細菌からわたしたちの身体を守ってくれています。さらに体内で起こっている異常、たとえば、がん細胞などを消滅させる働きも行っているのです。
大役を担っている免疫細胞ですが、その働きを決める要因は、腸が7割、心が3割。心とは自律神経のこと。つまり、心が弱ってしまうと、体の免疫細胞の数が減るということなのです。
ストレスが免疫力を低下させる
ストレスや気分など精神的な作用が、免疫反応に影響を及ぼすということを明らかにした実験結果があります。
大阪大学の研究グループは、ストレスを感じたときに交感神経から分泌される神経伝達物質ノルアドレナリンが、免疫細胞のリンパ球にあるβ2アドレナリン受容体を介してリンパ球の動きを制御していることを明らかにしました。
リンパ球とは白血球の一種で、血液の流れに乗って体内を循環しながら免疫作用を及ぼしているもので、つまり、ストレスで交感神経が刺激されるとリンパ球の動きが低下し、免疫作用が失われてしまうというわけなのです。
また、震災を経験した被災者を対象に、ストレスと免疫活性を調べた結果があります。
「精神が安定している」と答えた被験者の免疫細胞の活性レベルは40%であったのに対し、「安定していない」と答えた被験者の免疫細胞は20%と半分でした。このことからも心が不健康だと、免疫力が落ち、病気にかかりやすくなるといえるますよね。
気の持ちようで病気は治る! 治せる!
「病は気から」の作用を利用した治療法があります。
偽の薬を本当の薬だと思って飲んでいると、なんらかの改善が見られる場合があり、これをプラシーボ効果といいます。また、SAT療法という心理療法が注目を集めています。これは筑波大学大学院の宗像恒次教授が開発した療法で、対話により心から不安や執着を取り除き、逆に愛や希望を芽生えさせ、ポジティブなイメージを創り上げる療法のこと。がんやうつ病などの心身症の治療に用いられています。とくにがん治療には、免疫力の向上、がん抑制遺伝子の活性化といった効果が見られているのです。
身近なところでは、体温計で熱を測り、熱があることがわかってしまうと途端に具合が悪くなることがあります。逆に、身体がだるいときも集中して仕事をしていると、忘れてしまうということありませんか?
健康でいるためには、身体を鍛えることも大事ですが、同じくらいメンタルの強さも大事だといえますね。
記事/Color+da Color+da(カラーダ)は、身体と健康をテーマとしたWebメディアです。“健康で楽しい人生”を送るため、自身の身体と向き合うきっかけを提供していきます。 ホームページ
MRSO(マーソ) 国内最大級の総合人間ドック・健診サイト「マーソ」 ホームページ
このカテゴリの記事

元美容部員が教える『自分の肌に合う化粧水の選び方』

【七十二侯のコト】第七侯「蟄虫啓戸」

【七十二侯のコト】第六侯「草木萌動」

2月の誕生石『アメシストのコト』〜如月の暮らし〜
関連記事
.jpg)
ピリッとする辛味が魅力的な『知って得する柚子胡椒の成分と保存方法』

旬のよもぎをたっぷり使った春の和菓子「草餅」のこと

お花に隠れたメッセージ『花言葉と裏花言葉』

着物はじめてさんの知りたいコト『ひな祭りに子どもに着物を着せてみよう』

こんな症状は危険かも『スマホのウイルス感染症状7つをチェック』

コメント