
餅を投げる?お菓子まで?全国の特色ある『祭り』について調べてみた
年末年始が近くなると話題になるのが、各地で異なるお雑煮の種類。
丸い餅だったり角餅だったり、地域によって特徴がありますね。同じように各地で開かれる「お祭り」もそう。穀物の収穫を祝ったり豊作を祈ったり、商売繁盛を願う酉の市など、全国各地でその地域独特のお祭りが開催されます。神輿を担ぐ声や祭り囃子が聞こえてくると、なんだかワクワクと心躍りますよね。
参加するだけでも楽しいお祭りは、意味を知るともっと満喫できるかもしれませんよ。
宙を舞う餅……「餅まき」は人間の本能がむき出しに!
私が住んでいる紀南地方では、事あるごとに「餅まき」が行われます。おそらく一般的には、家などを建てる際に「竣工後も建物が無事であるように」と願って、建築中の家の屋根から餅をまく行事のことを指すのではないでしょうか。また、神社での祭事においても、行われる地域が多いのでは。
ところがこのあたりでは、イベントがあれば必ず餅まきが行われます。人が集まるところに、餅まきあり。引っ越してきたばかりの頃は、どこかイベントに出かけるといつも餅まきに出会うので、ちょっと戸惑ったくらいです。それまでは人出が少なかったイベントも、餅まきの時間が近づくと次第に人が集まり出します。そして、いつしか会場いっぱいの人が、餅まきを今か今かと待ち構えるのです。
地元の人は皆、餅まきの攻略法を心得ています。餅を入れるビニール袋は必須アイテム。餅をまく人にアピールしてたくさんゲットする人、下に落ちた餅を狙って拾う人。このときばかりは、知り合いでも遠慮なし! あちらこちらで、餅の奪い合いが勃発します。
子どもエリアと大人エリアが分かれていることが多く、小さな子どもでもしっかりと戦利品を抱えて帰ることができます。また、餅が入っている袋の中に紙が入っていると大当たり、該当の商品が貰える、なんてことも! 宝くじ感覚で参加できるのも、この地方の餅まきの特徴です。
尾張名古屋は「菓子まき」だで!
一方で、私の生まれ故郷である東海圏では、「餅」ではなく「菓子まき」がよく行われていました。「菓子まき」とは、お嫁さんが実家を出るときに、近所の人にお菓子をまくというもの。私が幼い頃はよく行われていた風習で、貰ったお菓子を食べると”幸せになれる”と言われていて、毎日少しずつ、大切にいただいた記憶があります。最近ではあまり見られなくなったようですが、伝統的な風習を絶やさぬよう、あえて菓子まきを行っている結婚式場もあるのだとか。
そんなわけで、私の子どもたちにとっては、「祭り=お餅やらお菓子やらが空から降ってくる、なんだかよくわからないけど楽しいもの」という印象があるようです。
祭りに欠かせない存在「獅子舞」
もうひとつ、子どもたちに「祭りといえば思い浮かぶものは?」と尋ねると、必ず返ってくる答えがあります。それが「獅子舞」です。
確かに、餅まきを行うイベントには、よく獅子舞が登場します。幼稚園や小学校にも獅子舞がやってきたり、工作の授業で獅子舞を作ったり……意外にも、ちょっと怖いイメージの獅子舞は、子どもたちにとって馴染みのある存在のようです。
そんな祭りの話をしていたら、突如「ところで、獅子舞って何者なの? どうしていろいろな場所に現れるの?」と息子に聞かれました。そういえば、獅子舞って龍に似てるけど、動物なのかな? それとも空想上の生き物? うまく答えられなかった私は、疑問が生じるといつも頼りにしている学研ゼミの学研デジタル百科事典+(プラス)で検索開始。
息子と一緒に、声に出しながら解説文を読んでみると、「へぇー!」と驚くような内容が。獅子舞は空想上の動物で、不思議な力を持つとされ、人々の信仰の対象になっていること。獅子舞が町内を回ったり家を訪問したりするのは、その家に悪いことが起こらないように祈るためだということ。
「幼稚園に来てくれたのは、僕たちを悪いことから守るためだったんだね!」
これまでは少し獅子舞を怖がっていた息子でしたが、一躍スーパースターとして獅子舞の存在が認識されたようです。
ただ参加するだけでも楽しいですが、その意味を知るともっと満喫できるお祭り。みなさんの地域には、どんなお祭りがありますか? そのお祭りの由来を調べてみると、新たな発見があるかもしれませんね。
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