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まめ知識 2016.12.25

来年の手帳選びの参考に『脳の特性に合わせた手帳選び』

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文具売り場に並ぶ手帳が気になる季節。
もう、来年の手帳は決まりましたか?
手帳はプライベートに仕事にとタスクの多い私たちにとって、「脳のはたらき」を高めてくれる強い味方なのだそうです。
どのような手帳をどう使えばいいのか。『覚えられるが習慣になる!記憶力ドリル』の著者、早稲田大学研究戦略センター教授の枝川義邦さんに聞いてみましたよ。

脳はマルチタスクが苦手

洗濯物を畳みながら子どもの話に相づちを打つ、拭き掃除をしながら夕食の献立を考える……。女性は男性と比べてマルチタスクが得意だとよく聞くけれど、脳の神経ネットワークの専門家である枝川さんは「そうとも言い切れない」と話す。人間の脳はもともと、マルチタスクを苦手とするというのだ。

枝川さんによると、男女問わず、その日にやることを考えて、思い出すだけでも脳はストレスを感じるそう。脳がストレスを感じるのは、タスクが多いことではなく、タスクの種類が多いこと。多様な種類があることに脳は弱いのだという。

たとえば仕事の場合、書類の作成締め切りや、ミーティングなど、タスクの数は多くても、一つのプロジェクトから派生したタスクということがある。一方で、日常生活の中に生じるタスクはそれぞれが独立していることが多い。また、生活タスクと仕事のタスクが混在することも脳にとっては大きなストレスになる。

多種類にわたる生活タスク

「子どもの参観日や、自身の美容院の予約、親の介護など、日常生活のタスクはどれも相互の関係性が薄いものがほとんどです。1つの事柄を1種類とカウントすると、生活タスクだけでもかなりの種類の事柄になります。ここへ仕事のタスクが加われば、脳の記憶の容量をかなり使うことになる。男女問わず、脳はこうした多種類のことを記憶するのがものすごく不得意なんです」(枝川さん)
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(Photo by MARIA)

脳のポテンシャルを高めるにはこうしたストレスを少しでも軽減することが大事。脳にストレスがかかるとストレスホルモンが分泌され、脳の弱い部分に攻撃を始める。脳の中で最も弱いとされるのが記憶をつかさどるエリア。

「脳にストレスがかかりすぎると物忘れが多くなったり、注意力が散漫になることもあるので気をつけてください」(枝川さん)。場合によっては、うつ病になりやすい状態になるとも言われている。

脳の容量にゆとりを

そこで、脳へのストレスを軽減する手段として有効なのが手帳の活用。手帳を使えば、脳が記憶しなければならないことを減らすことができるのだ。メモ程度に書くだけでも十分に脳のストレスは軽減されるが、具体的にタスクを書き込めば、より効果が期待できる。

幼稚園や小学校の個人面談などは、日程のほかに、そこで先生に何を聞き、話すかも含めて箇条書きにしておくと、脳へのストレスはかなり減る。覚えておきたいことを図やマークにして書き留めるのもいいそうだ。

「何を話すのだったかな……と思い出す行為がすでに脳にとってはストレスです。少しでもストレスを減らす工夫をすれば、脳の容量にゆとりが生まれます」(枝川さん)

ただし、記入したことがすぐに見つからなければ意味がない。手帳は出したいページがすぐに出せるというのも大きなポイント。マンスリー手帳の場合、月ごとにタブや段差がついているものだとお目当てのページを開きやすい。こんな小さなことでも脳のストレスは減るという。

ガントチャート式の勧め

生活タスクと仕事のタスクが交差する人たちにお勧めなのは「ガントチャート式」のスケジュール表。横軸に日にち、縦軸に項目が書けるようになっており、一目でその日や週、月にするタスクを見ることができる。子どもの合宿や夫の出張など日をまたいだものも管理がしやすい。日程が重なっているタスクを見ることもできる。

スケジュールを立てる時、子育て世代に気をつけてほしいのがスケジュールに少しゆとりを持たせること。子どもは突然熱を出したり、けがをしたりと不確定要素が多いため、万が一に備えてゆとりあるスケジュールを立てることを心掛けたい。

また、その万が一が起こった時にどう対処するかということまで普段からメモをしておけば、いざというときに焦らず済むうえ、脳へのストレスも少なくできる。「自分のコントロール下で物事が進んでいると感じられることが大事です」(枝川さん)。

罫線は適度な濃さで

そして、意外と大切なのがスケジュール帳の罫線の濃さ。あまり濃すぎると肝心のメモが見にくくなる。線の色のトーンは程よい薄さがお勧めだ。
「脳はコントラストで物を見ます。メモに目が行くようにイラストや線は濃くないものを選ぶのが無難です」(枝川さん)。

また、表は月曜日始まりか、日曜日始まりかを自宅のカレンダーと統一すると脳の混乱を防ぐことができる。ストレスを少しでも減らして、有効に脳を使いたい。手帳は私たちの強い味方。来年の手帳は好みの色や柄だけでなく、こうしたポイントを考えながら中身にもこだわってみては。

(キービジュアルPhoto by MARIA)

文・宮本 さおり
元地方紙記者。米国で5年間子育てに専念した後に帰国しフリーに。国内ではすでに5都市で生活を経験、「女性の生き方」や「教育」といった分野を中心に取材を進めている。私生活ではシャイな娘と回遊魚なみに動きまわる男児とを子育て中。母歴12年、まだまだ奥が深い家事、育児も大切にしながら原稿と向き合う日々を過ごしている。

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