知るコト知るコト
新しいコト 2017.01.13

公園オフィスで『仕事も外遊びも一石二鳥』

公園で遊ぶ子どものそばで仕事をする――こんなユニークなはたらき方ができる場所があります。大阪のオフィス街・天満橋の公園を会場にしたコワーキングスペース「ピクニックオフィス」。子どもが遊んでいる間、お母さんたちはテントの中に並べた長机といすで仕事をするのだそうです。

こんな新しい働き方、これから増えるのかもしれませんね。

このオフィスを生み出したのは、商業施設やまちづくりの企画を請け負うワントゥーエイトの西山舞さん(39)。自身も3歳児のお母さんで、子どもを連れて出勤する中でひらめいたという。

仕事と外遊びを両立

西山さんは産育休後、子どもが3カ月の頃から在宅でアルバイトを始めた。日中は家事や子育てをして、子どもが寝てから仕事をする日々。それは想像以上にたいへんな生活だった。「普通に仕事をするだけなのに、なぜこんなにも頑張らないといけないんだろう」(西山さん)。

それまでにも、はたらきたい気持ちはあるけれど、家庭や子育ての都合などさまざまな理由ではたらけない女性を多く見てきた西山さん。キャリアやスキルはあるのに、もったいない……。正社員としてバリバリはたらくのではなく、子育てもライフスタイルも大切にしながらはたらけないのだろうかと考えていたという。
51fe51da913a2d6eba03b961299fffef-540x540
(Photo by MARIA)

2015年に夫が会社を設立すると、西山さんも子どもを連れて出勤するようになった。「一人よりも、子育て中のお母さんで集まって仕事をすれば、楽になるのではないか」と、お母さんたちに子連れではたらきにきてもらうようにした。

でも現実は思うようにはいかない。キッズルームを設けたが、子どもを預けられないので仕事に集中できない。2歳くらいまでなら抱っこしながら仕事ができても、3歳以上となると難しい。昼寝中の2~3時間で仕事したり、交代で子どもの面倒を見たりと工夫を凝らした。そんな中、室内遊びだけでは子どもにとってストレスになるし、外遊びも大切だから「外で仕事をしたらいいんじゃない?」とひらめいたのがピクニックオフィスだった。

参加者同士で交流も

これまで6月と10月に4日間、ピクニックオフィスを開いた。
7d3e9ddff9f98568fd6bd999178c4a94
レジャーシートを敷き、まさにピクニックのよう

利用者は30代後半~40代前半の子育て層がメイン。平日は子育て中のお母さんが多く、土曜日はファミリーや男性だけの参加もあった。経営者やフリーランサーなどはパソコンを持ってきて仕事し、育休中のお母さんは役所に提出する書類を書き、専業主婦のお母さんは編み物を。その合間には、集まった人同士で交流が生まれた。お昼時にはレジャーシートでお弁当を食べる人もいて、まるでピクニックのような風景だ。

お母さんやお父さんがそれぞれの用事をしている間、子どもたちは外遊び。6月に開催したときは公園から脱走したり、親から離れられなかったりする子どももいたので、10月には保育士資格を持つお母さんに子どもたちを見守ってもらった。

参加者からは仕事に集中できた、リフレッシュできたと好評だ。それに「同じような立場のママと適度に交流できるのがいい」「子育てに専念する日々。社会とつながっていない感じがしていたから、こういう場はありがたい」という声も。たまたま公園を通りかかった人にも興味を持ってもらえたという。設営や運営、実施日など課題は多いが、定期開催を目指している。

ちなみに自治体によっては、営利・非営利を問わず、公園の使用許可や使用料が必要なこともある。西山さんは公園の愛護会として、地域の防犯などを目的に大阪市に申請し、許可をもらっているそうだ。

公園だからできること

子連れで利用できるコワーキングスペースはピクニックオフィスのほかにもある。でもそうしたところはあくまで「仕事」がメインで、利用料金もかかるから気軽に利用できない。

その点ピクニックオフィスは無料で、「コワーキング=はたらく」という要素を掲げつつ、仕事をしていないお母さんも気軽に来られるように「仕事する人向け」「おしゃべりしたい人向け」の2つのスペースを用意している。はたらくことについて考えるお話会も取り入れるなど、さまざまな人がさまざまな目的で集える工夫がある。

e75cbdfe7b2b716827016faa92572af0
さまざまな人がさまざまな目的で

「ママ友の集まり」とも「子どもつながり」とも違うピクニックオフィスは、そこにいるだけでも刺激があり、もやもやとした気持ちを発散できる場にもなっている。保育士資格を持つお母さんが託児を担当したり、西山さんが発行する地域情報フリーペーパーに専業主婦や育休中のお母さんが経験を生かして携わったりする動きもある。

西山さんの目標は、子育て中のお母さんはもちろん、会社ではたらく人や地域の人にも、もっとピクニックオフィスを利用してもらうこと。「子育て中のお母さんが仕事をするには夫や会社の理解が不可欠だから、お母さんの思いや置かれている状況、はたらく姿などを知ってもらう場にもなればと思います」(西山さん)。

誰でも気軽に行ける公園につくるコワーキングスペースだからこそ、さまざまな交流が生まれる可能性が秘められている。

記事/ハレタル
haretal-b
ママ時間からわたし時間へトリップ。
「何かしたい」「新しい自分を見つけたい」「一歩踏み出したい」――。
『ハレタル』はそんなみなさんの「モヤモヤ」に寄り添い、新たな気づきを提供する情報発信メディアです。
ホームページ

コメント

  1. Kindsey より:

    Good point. I hadn’t thoghut about it quite that way. 🙂

コメント欄


人気の記事

2020.11.27

子どもの『やり抜く力』を育てる!声かけと環境づくり

2020.11.25

編集部がえらんだ かぼちゃを使ったお役立ちレシピ集

2020.11.24

野菜たっぷり!『秋鮭のちゃんちゃん焼き』

2020.11.23

風邪に負けない!子どもが喜ぶ『元気メニューで栄養をつけよう』

2020.11.21

とまらない美味しさ!『小あじとセロリのかぼす南蛮漬けサラダ』

2020.11.20

季節の果物で自家製酵母作り『おうちで育てる基本のレーズン酵母液』

2020.11.20

便秘改善・冷え性に!栄養満点かぼちゃスイーツ『パンプキンモンブラン風パフェ』

2020.11.19

甘みに驚き!レンジで時短『オニオングラタンスープ』

2020.11.19

ワンボウルで混ぜるだけ『バナナとココナッツのパウンドケーキ』

2020.11.18

簡単!秋のおやつに『アップルクランブル』

編集部おすすめ記事

2020.11.27

「料理酒」と「酒」はどう違う?『暮らしに合わせて使いたい、料理のお酒』

2020.11.25

ママは真剣子どもは不安『楽しく歯磨き習慣をつけるコツ』

2020.11.25

編集部がえらんだ かぼちゃを使ったお役立ちレシピ集

2020.11.24

もともとは工業製品『マスキングテープがかわいい雑貨になった理由』

2020.11.24

コクと旨味のバランスおかず『ごぼうの甘酢煮』

2020.11.23

ズボラ女子のための『たった5分でできる簡単発酵トースト』

2020.11.23

濃厚ソースで食べ応え抜群!『お豆腐ステーキ~ピーナッツソース和え~』

2020.11.22

とろっと美味しい!秋に食べたい『里芋コロッケ』

2020.11.22

【七十二侯のコト】第五十八候「虹蔵不見」

2020.11.22

ブロック肉もホロホロに『豚肉とネギのジンジャースープ』

月間人気記事

2020.06.17

こんな症状は危険かも『スマホのウイルス感染症状7つをチェック』

2017.09.14

指先のカサカサを直したい!『指先の乾燥の原因とケア方法』

2018.07.12

知らなかった!こんなにも多い『ウリ科の野菜の種類とあれこれ』

2018.03.26

元美容部員が教える『自分の肌に合う化粧水の選び方』

2018.08.08

なす、トマト、ピーマン、ししとう…あの野菜も?!『ナス科の野菜の種類とあれこれ』

2020.06.13

話題の万能調味料『レモン塩麹』をつくってみよう

2017.03.15

管理栄養士が教える『デトックスウォーターの美容効果と注意点』

2020.06.17

脇の下を押すと痛くない?『脇コリの解消は 肩こり解消にもつながる』

2020.04.18

気がつくとカサカサに『ひざの乾燥の原因とお手入れ方法』

2020.11.18

栄養士直伝!「食」から喘息を改善しよう『おすすめの食材&レシピ』