
暮らしの歳時記を知るコト『鏡開き』
目次
年末になるとせっせと餅をつき、お正月になると年神様の居場所になるのが鏡餅。
そんな鏡餅、どうしてお供えするのでしょう。そしていつ鏡開きすればいいのでしょうか。
大切に語り継ぎたい、日本の暮らし方。
供え、開き、食べる
お正月は年神様をお迎えする期間です。年神様がいらっしゃる松の内の間、鏡餅に年神様は宿るといわれています。そのため松の内が過ぎたら下げて食べ、年神様をお送りします。鏡餅を食べることで、年神様の力を授けてもらい、この1年家族の無病息災を願うのです。
そう、つまり鏡餅は供えて、開いて、食べてこそ意味があるのですよ。
松の内が終わったら鏡開き
松の内を1月7日までとする地方では11日に、関西など松の内を15日とする地方では15日に鏡開きを行う場合が多いようです。
鏡開きの言葉の由来
鏡開きはもともと武家から始まった行事です。鏡餅に刃物を使うことは切腹を連想させることから、禁止されていました。そこで、手か木槌などで割ることになりましたが、「割る」という表現も縁起が悪いので、末広がりを意味する「開く」を使って「鏡開き」というようになったそうですよ。
鏡開きをすることで年神様を見送り、お正月に一区切りがつきます。つまりは心機一転、新たなスタートをするという意味があります。いわゆる仕事始めのことです。武道の世界で、新年の道場開きに鏡開きとしてお汁粉をふるまったりするのは、その名残りなのだそうですよ。
固い固い鏡餅
松の内の間中供えておいた鏡餅は、冬の大気の乾燥もあって鏡開きする頃にはカチカチになっています。ですがここで包丁をつかうのはご法度です。なかなか大変ですが、乾燥した鏡餅を少しずつ叩いて、ヒビが入ってから勢いよく叩くと、はじけるように割れます。
どうしても固くて開けない場合は、餅を半日ほど水に漬けてから、耐熱容器に入れてラップをし、電子レンジにかけて柔らかくしてから手でちぎるといいですよ。
油で揚げてかきもちにしてもよし、醤油やみりんで煮詰めたタレを大根おろしと一緒にかけて揚げだしにしてもよし、もちピザや油揚げに詰めてもち巾着にしてもよし、年神様が宿っていた鏡餅を、大切にいただきましょうね。
文/ケノコト編集部
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