
大人こそ要注意!? ある日突然起こるかも『食物アレルギーのコト』
目次
最近、食物アレルギーをもつ子どもが増えているそうです。
アレルギーをもっているのは子どもだけではありません。割合としては少ないものの、大人の食物アレルギーもありますね。
そんな食物アレルギーについて、少し知識を深めてみましょう。
大人が発症すると完治しない可能性が高い、食物アレルギー
食物アレルギーは、食べ物に含まれるタンパク質を、身体がなんらかの理由で異物だと認識し、かゆみ、蕁麻疹、咳、嘔吐、下痢、呼吸困難などが引き起こされることを指す。発症は6歳以下が80%を占め、多くは消化機能が発達するとともに治っていくが、大人でも突然発症するケースがある。発症の確率は、乳児は10人に1人、3歳児は20人に1人、成人では100人に1人の割合といわれている(※1)。子どもの場合、3大アレルゲンと呼ばれる鶏卵、乳、小麦で起こることが多いが、大人は野菜や果物、小麦や蕎麦、甲殻類などで起こる傾向がある。発症する年齢が遅いほど治りにくく、大人の食品アレルギーは一度かかると完治しない可能性が高い。
アレルギーのタイプは4つ
食物アレルギーはおもに、乳児や子どもが発症するケースが多く、そのタイプはさまざまで、それぞれ特徴が異なる。例えば、
新生児・乳児消化管アレルギー
牛乳が原因で新生児によく見られる。症状は嘔吐、下痢、血便など。
乳児アトピー性皮膚炎
乳児のアトピー性皮膚炎は食物アレルギーが関係することが多い。治療しても完治しない湿疹が出るが、成長すると治まる傾向にある。
即時型
食べた直後に皮膚のかゆみ、蕁麻疹、咳、下痢、嘔吐などが起こる。呼吸困難や血圧低下に陥るアナフィラキシーショックでは、最悪の場合、死に至るケースもある。食べてから数時間、数日後に症状が出る遅延型もアレルギーにはあるが、食物アレルギーの分野では因果関係がはっきりしないケースが多い。
特殊型
ひとつは「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」で、原因の食べ物を食べたあと、運動するとアレルギーが出る。もうひとつは「口腔アレルギー症候群」で、花粉症の大人に多い。果物や野菜を食べたあとに口のなかがかゆくなったり、腫れたりする。原因である野菜、果物と関係する花粉に反応して起こる。
治療法と予防法は?
血液検査、皮膚テスト、問診などを行う。最近では、原因の食べ物を1~2週間除去し、症状が治まるのを確認したのち、またその原因である食べ物を食べることを一定期間繰り返す経口負荷試験がなされることもある。この試験結果をもとに、アレルギーを起こす食べ物の摂取量を徐々に増やし、耐性を作る経口免疫療法へと進む。患者のストレスや生死にかかわる治療となるため、専門医師の適正な判断が必要だ。
日常では、原因になる食べ物の排除が原則であり、突然の症状に対応する目的で、自己注射薬が処方される場合もある。食品表示には、「マヨネーズ」とだけ書かれていても、その材料である卵や乳製品などにも気をつけなくてはならない。食品表示法で表示が義務づけられている食品は、卵、乳、小麦、エビ、カニ、そば、落花生の7品目。表示が奨励されているのはアワビ、イカ、イクラ、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、クルミ、ゴマ、サケ、サバ、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、マツタケ、桃、山芋、りんご、ゼラチン の20品目だ。
食後のかゆみや下痢など、ちょっとした症状を見過ごさず、早めに専門医を訪ねること。また、花粉症の人は食品アレルギーも起こしやすい傾向がわかってきているので、花粉だけでなく、食べ物への注意も必要だ。
※1 『食物アレルギーを知っておいしく食べよう』日本アレルギー協会
記事/Color+da Color+da(カラーダ)は、身体と健康をテーマとしたWebメディアです。“健康で楽しい人生”を送るため、自身の身体と向き合うきっかけを提供していきます。 ホームページ
MRSO(マーソ) 国内最大級の総合人間ドック・健診サイト「マーソ」 ホームページ
コメント