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家のコト 2021.05.15

『塩の味、違いを知れば料理はもっとおいしくなる!』~ソルトコーディネーターが教える使い分けのコツ~

最近ではご近所のスーパーでも色、粒の大きさ、産地が異なるたくさんの塩が売られています。値段も100円くらいのものから1,000円近いものまでさまざま。「実は味の違いなんてさほどないのでは?」そんな風に感じながら何となく塩選びをしていませんか。

塩

塩は味の決め手になる調味料。その特徴を少しだけ理解して使い分けてあげると、料理の腕が格段にアップします。塩の基本的な分類とそれぞれに合う料理をソルトコーディネーターの青山志穂さんに教えていただきました。

『塩』の味は本当に違うの?~ソルトコーディネーターが教える使い分けのコツ~

塩を直接なめてみれば多少違いを感じるけれど、料理に使ってしまえばみんな塩味。本当に「塩で料理が変わる」ことなんてあるの?そんな疑問を持っている方、けっこう多いのではないでしょうか。

一般的によく知られている塩の区分は精製塩・海塩・岩塩ですが、海塩一つにしても、

・どこでいつ汲んだ海水か

・どのような製造方法か(濃縮方法、結晶方法の違い)

・どのような仕上げ工程か(焼き塩、粉砕など)

によってしょっぱさやミネラルバランスが大きく変わってきます。

また、岩塩は海塩よりもナトリウム純度が高く、他のミネラル成分が少なくなりますが、掘り出された土壌の特徴が加わるため、やはり産地によって異なった味わいになります。さらに、岩塩と表記されるものの中には、土壌の特徴がほとんど出ない水を入れて溶かしたものも含まれているのです。

写真2 塩

『塩』選びの基本は「粒の大きさ」と「しょっぱさ」の掛け合わせ~ソルトコーディネーターが教える使い分けのコツ~

知れば知るほど奥深そうな塩の世界。いったいどうやって使い分ければいいのか困惑するばかりです。そこで、青山さんがお勧めするのが、粒の大きさとしょっぱさの掛け合わせで塩と料理を合わせる方法です。

まずは「粒の大きさ」に注目しましょう。不透明なパッケージで確認できない場合は底をチェック。1,000種類以上の製品を取り扱ってきた青山さんによると、その部分だけは透明である場合が少なくないそうです。また、プラスチック容器などに入っているものは事前にネットや口コミで調査してみましょう。

粒の大きいものは舌の上で溶けるのに時間がかかるため、甘味を感じやすいという特徴があります。一方粒が細かいものは塩味を感じやすく、また素材になじみやすいという特徴があります。

次にチェックしたいのが「しょっぱさ」です。一つ一つ味見をしなくても、パッケージの裏面に表示されたナトリウム含有量が多ければ多いほど、しょっぱさが強いということ。

比較する対象がない場合は、表示されている100グラム当たりのナトリウム含有量に2.54をかけて、その値で判断することも可能です。90より大きい場合はしょっぱさが強め、90以下の場合はしょっぱさが弱めです。(mgで表示されている場合はグラムに直してから計算します。)

例1:ナトリウム 39gと表示されている場合 39×2.54=99.06 (かなりしょっぱい)

例2:ナトリウム 35,000mgと表示されている場合 35×2.54=88.9 (あまりしょっぱくない)

売場で暗算が難しい場合はスマホの計算機が便利です。ぜひチェックしてみましょう。

saltmatrix

『塩』の基本に合わせたお勧め料理~ソルトコーディネーターが教える使い分けのコツ~

粒の大きさとしょっぱさのそれぞれの組み合わせでお勧めの料理は次の通りです。

• 粒が大きい×しょっぱさが強い
赤身の肉や魚、味の強い食材に。牛肉のステーキやマグロ、レバーの料理にお勧めです。

• 粒が小さい×しょっぱさが強い
揚げ物など油の多い料理に。とんかつやてんぷらに使うとキリッとした塩味が油っぽさを中和してくれます。

• 粒が大きい×しょっぱさが弱い
生の魚や白身の肉・魚に。ほどよい塩味と甘味が白身魚や鶏肉などの淡泊な味と相性ピッタリです。

• 粒が小さい×しょっぱさが弱い
生野菜やごはんに。ほどよい塩味がすばやく素材になじんで繊細な味を引き立てます。

まずはこの4つの基本で塩を使い分けてみましょう。

『塩』の基本を覚えたらちょっと例外のお塩にもチャレンジ~ソルトコーディネーターが教える使い分けのコツ~

基本の使い分けを覚えてきたら、ちょっと例外の塩にもチャレンジしてみたいところ。青山さんによると、ほどよい粒の大きさとしょっぱさの「オールマイティ」の塩もあるとのこと。また、塩といえば発酵を抑えるものと考えがちですが、むしろ発酵を促すちょっと変わったタイプの塩もあります。

また、精製塩と他の塩を組み合わせる場合、ついつい下味に精製塩を使い、高価な塩を最後の決め塩に使いたくなりますが、実は逆の方がお勧め。下味に海塩や岩塩を使った方がナトリウム以外の成分が素材に作用し、より奥深い味になるそうです。

ここまでくればきっと「塩で料理が変わった!」と実感できるはず。ぜひ今日から試してみてくださいね。

青山志穂さん2

ソルトコーディネーター 青山志穂さんプロフィール

大手食品会社で商品開発・マーケティングに従事した後、日本最大級の塩の専門店に勤務。そこで日本初のソルトソムリエ制度(塩のプロフェッショナル育成のための資格制度)の設立・運営に携わる。
2012年、”社団法人日本ソルトコーディネーター協会”を立ち上げ、独立。塩の名産地の一つである沖縄を拠点に塩の魅力を全世界に向けて発信し続けている。
また、定期的に「ソルトコーディネーター養成講座」を開催し、塩のプロフェッショナル育成にも尽力。次回講座開催は2015年秋ごろを予定している。

ソルトコーディネーター協会ホームページ

文/中野ねこりん

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コメント

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