
「おいしい」って何だろう?そのひみつは食卓に
フランスの食評論家のブリア・サヴァランは「禽獣はくらい、人間は食べる。教養ある人にして初めて食べ方を知る」と言いました。
食べものを食べるということは生命を維持するために必要不可欠なことですが、動物と人間の違いは、「おいしい」という概念を加えることです。
では、「おいしい!」ってなんでしょう?
人間がおいしいと感じる感覚を引き出すには、「味覚」がいちばん大事と思われるかもしれませんが、実は味覚は五味(甘い・辛い・苦い・塩辛い・酸っぱい)を感知して味のバランスを判断することは出来ても、それだけでは「おいしい」と感じることは出来ないのです。味覚・視覚・聴覚・触覚・嗅覚からなる五感をフルに感じることにより、満足感が満たされ、「おいしい」という感情につながるのです。
五感の中でも、味覚は「おいしい」感情を引き起こす要因の全体の5%にしかすぎず、
80%以上を視覚が占めます。その視覚も、食の視覚的環境を100とすると、目の前の料理は5%、食器や小物は30%となり、あとは食べる人の精神状態や価値観、健康状態、また誰と食べたか、過去の経験などが絡み合って「おいしい」という感情が引き出されるのです。
どんなにおいしい料理でも、一人で寂しく食べると「おいしく」感じることが出来ないのはこんな理由からだったんですね。
感覚と感情が合わさってはじめて、「おいしい」経験が生まれ、それが「感性」となり「教養」となっていきます。「おいしい」経験を子どものうちからさせることによって、たくさんの感性がうまれ、教養が身についていくと考えています。
では、どのようにしたらたくさんの「おいしい」経験をすることができるのでしょうか?
家族や友達と一緒に楽しい食卓を囲むことが一番。
そして、それを盛り上げるためにテーブルコーディネートを行うことも。
テーブルコーディネートは視覚を刺激し、食事をする人にとって良い思い出となり、おいしく食事がとれるために食空間を作ることです。
今日から、誰かと一緒に食卓を囲んでみませんか?
ひとりの食卓でも、ワクワクすることを思ったり、好きな音楽をかけてみたり、楽しい思い出と一緒に食事をしてみてください。
きっと、たくさんの「おいしい」が生まれてくるでしょう。
文/阿部麗香(あべれいか)
テーブルコーディネーター
「Creative Living LAB」代表
アメリカのサンディエゴでパーティ文化に触れ、テーブルコーディネートを学ぶ。
パーティ文化を通じてグローバルに活躍する未来の子供たちの育成と、家族回帰を基にしたママの活躍推進活動を行っている。
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