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食のコト 2019.08.13

カラフルな色には理由がある『夏野菜の色が秘めるチカラ』

夏真っ盛りの今、八百屋や青果売り場には、色とりどりの夏野菜が並んでいますね。冬野菜に比べ、カラフルな夏野菜の色には、理由があるようです。

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暑い、暑い夏。青果店の店先には、太陽をいっぱいに受けてみずみずしく育ったトマト、キュウリ、ナス、パプリカなどの色とりどりの夏野菜が並ぶ。
見ているだけで元気がもらえそうなカラフルな夏野菜だが、実は野菜や果物の色には意味があり、植物が生きるための力になっている。今回は野菜ソムリエとして、野菜や果物が持つ、色のチカラについてお伝えしたい。

活性酸素と戦う野菜たち

夏に気になる強い紫外線は、私たちにとって日焼けやシミの原因となり、体内で「活性酸素」を増やす。
活性酸素が増えすぎると、体の中で悪さをするようになる。細胞を酸化させてがん細胞を作り出したり、悪玉コレステロールを酸化させて血管をつまらせ、動脈硬化の原因になったり……。活性酸素による酸化は、老化にも密接に関係するため、美容を気にする女性としても避けたいところだ。
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野菜や果物も、強い紫外線の下で、つねに活性酸素と戦いながら生きている。

植物は活性酸素などの害から身を守るために、「フィトケミカル」とよばれる天然の化学物質を作り出す。「機能性成分」として注目されるフィトケミカルは、食物として摂れば、体内で活性酸素を抑えてくれる。生活習慣病や老化の予防効果が期待できるのだ。

トマトが赤いのはなぜ?

野菜や果物の色の多くは、フィトケミカルの一種の色素成分によるもの。
たとえば、赤いトマトやスイカに含まれる「リコピン」。リコピンはフィトケミカルのうち、「カロテノイド」と呼ばれる色素成分の一つで、活性酸素を除去する抗酸化力が特に強いことで知られている。赤トウガラシ、パプリカ、赤ピーマンなどの赤はカロテノイドのうち「カプサンチン」とよばれる色素で、リコピンと同じくらいの抗酸化作用がある。
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野菜・果物の橙色もカロテノイドの仲間で、ニンジン、カボチャ、赤肉メロン、緑黄色野菜全般の「β-カロテン」や、マンゴーやトウモロコシなどの「ゼアキサンチン」などによるもの。抗酸化作用のほか、皮膚や粘膜を丈夫にし、風邪を予防したり、肌をしっとりさせたりといった効果も期待できる。

赤ワインなどの「ポリフェノール」もよく知られているが、これもフィトケミカルの一つで、赤~青色の色素やアク、渋みの成分だ。ブドウやナス、赤紫蘇、ブルーベリーの紫色は、ポリフェノールの一種「アントシアニン」によるもの。
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そして、野菜の緑色は、植物が光合成をおこなうための葉緑体として知られる「クロロフィル」の色だ。ポリフェノールやクロロフィルも抗酸化作用があり、生活習慣病の予防や美容に効果があるといわれている。

色の濃い野菜は油と一緒に摂る

野菜や果物の色がカラフルなのは、植物が強く生きぬくための工夫だったのだ。私たちはこの色とりどりの野菜をおいしくいただくことで、その恩恵を受けている。

いつも不思議に思うのは、旬の野菜や果物は、その季節に私たちの体が必要とするものをきちんと持っているということ。抗酸化作用だけでなく、夏の野菜や果物は体の火照りをしずめ、汗で失った水分を補ってくれる、まさに夏の恵みなのだ。

最後に、夏野菜を調理するときのワンポイントアドバイスを。
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赤やオレンジ、黄色などのカロテノイドは脂(あぶら)に溶けるので、トマトやパプリカなどの野菜は、そのままで食べるよりもドレッシングをかけたり炒め物にしたりして、油と一緒に摂る方がいい。カロテノイドは熱に強く、加熱調理にも向いている。

一方、ポリフェノールの紫やクロロフィルの緑は水に溶けやすい。モロヘイヤなどをゆでる場合にはサッと短時間にし、ナスなどはできれば味噌汁のように調理して汁ごといただきたい。クロロフィルの緑は水溶性だけれど、緑の野菜全般にはカロテノイドのβカロテンも含まれるので、色の濃い野菜はいずれも少量の油と一緒に摂るのがおすすめだ。
夏野菜を上手に摂って、今年の夏もたくさんのパワーをもらいたい。

文/吉井 謡子
記事/ハレタル
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