
ごぼうが持つパワーとは?!『知って得するごぼうの成分と保存方法』
目次
日本の家庭的な料理に使われてきたごぼう。ユーラシア大陸が原産地と言われ、中国やヨーロッパでは薬草として利用されていた歴史があります。独特の歯ごたえが人気のごぼうですが、ここではその特徴やパワーをご紹介したいと思います。
健康に良いとされるごぼうの成分とは?ー『知って得するごぼうの成分と保存方法』
ごぼうは、日本をはじめごくわずかな国でしか食べられていない食品です。約80%近くが水分でできており、その他の代表的な成分として食物繊維が挙げられます。食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つがあります。水溶性食物繊維はイヌリン・不溶性食物繊維はリグニンとセルロースを含みます。水溶性食物繊維は水に溶け、成分のイヌリンが糖分の吸収を緩やかにし、血糖値を下げる効果があります。また、脂肪の吸収を抑えることで、血液中のコレステロール値を下げる働きがあります。善玉菌の餌になる成分で、腸内の環境を整える効果もあります。不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維で、胃や腸の水分を吸収して膨らむので、満腹感が得やすいという特徴があります。また、リグニンやセルロースが腸の働きを活発にして便通を促したり、便を柔らかくする効果が期待できます。リグニンは、コレステロールの原因になる胆汁酸を排出する働きがあるので、コレステロール値を抑えることができます。その他にも、肝臓や腎臓の機能を活発にして免疫力を高める作用があります。
ごぼうの栄養は体の調子を整え美容効果がある!!ー『知って得するごぼうの成分と保存方法』
ごぼうには、マグネシウムやカリウム・亜鉛などのミネラル成分がたくさん含まれています。栄養がぎっしり詰まったごぼうは、古くから薬草として親しまれてきたのも頷けます。昔からごぼうを食べると体に力がつくと言われていますが、その理由となる成分の一つにアルギニンがあります。栄養ドリンクに含まれていることでご存知の方も多いのではないでしょうか。アルギニンはアミノ酸の一種で、血管を広げ血流量を増やす効果があります。そのため、脳梗塞や心筋梗塞・動脈硬化の予防が期待されています。アルギニンは、成長ホルモンの分泌を促進するので、コラーゲンの生成を促したり、肝機能を向上させる働きもあります。骨や筋肉の成長・肌の張りなどの美容効果や疲労回復などが期待できます。また、カリウムは体の中の余分な水分・塩分を尿として排出する利尿作用があるので、むくみの解消に役立ちます。その他に、ごぼうに含まれるサポニンなどのポリフェノールは強い抗酸化力があり、活性酸素を除去して肌や内臓の老化を予防し若々しく保つことが期待されています。
栄養素を損なわないごぼうの上手な保存方法とは?ー『知って得するごぼうの成分と保存方法』
ごぼうを栄養素をできるだけ損なわないで保存する場合の最適な温度は0度で、夏場は冷蔵庫・冬場は常温保存が好ましいです。長く保存したいなら泥付きがおすすめです。泥付きの場合は、新聞紙にそのまま包んで風通しが良い場所に置いておくと良いです。ポイントは根が下になるように立てることで、長すぎて途中で切る場合も根に近い方を下にし、畑などがある場合は土に埋めるとより長く保存できます。洗いごぼうは、新聞紙を湿らせてポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。ささがきごぼうの場合は、ボールに入れて水を張り少し酢を垂らしてそのまま冷蔵庫で保存します。ただ栄養素が水に溶けだすので、できるだけ早く使用することが大切です。冷凍保存をする場合は、ごぼうをしっかりと洗った後に好みの大きさに切り、1時間ほど酢水につけた後に水気を拭き取ってジッパーに入れ冷凍庫で保存します。泥付きのごぼうの賞味期限はおよそ1~2週間、土に埋めた場合は約1ヵ月、洗いごぼうは3~5日、ささがきごぼうは5日ほどです。冷凍庫で保存する場合は、約1ヵ月ほど保存が可能です。
ごぼうの皮は栄養の宝庫!ー『知って得するごぼうの成分と保存方法』
ごぼうの香りや栄養は、ほとんどが皮のまわりにたくさん含まれています。ピーラーなどを使用すると、意外と厚く皮を剥いてしまうのでもったいないです。ごぼうは本来は皮を剥かなくても良いので、たわしやブラシなどを使用して土を落とす程度で良いです。気になる場合は、包丁の背を使って優しくなでるように落とします。アルミホイルを丸めたものでこすると、より皮を落とさずに洗うことができます。本来ごぼうは皮を剥く必要はありませんが、ごぼうの灰汁を抜くために皮を剥いて酢水につけるという方も少なくありません。料理によってはごぼうの黒い色が気になるという理由から酢水につけるという習慣ができましたが、ごぼうは灰汁抜きをする必要はありません。水にごぼうをつけておくと水が茶色くなります。これを灰汁と勘違いする方もいますが、茶色く水に溶けだしているものはポリフェノールなのです。ごぼうと相乗効果を発揮する食べ物にヨーグルトがあります。ごぼうのリグニンは、腸内をきれいにする働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌のエサにもなるので、一緒に摂ることで免疫力をアップすることが期待できます。
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ごぼうに含まれる豊富な食物繊維は、腸内環境を整えたり動脈硬化などの生活習慣病の予防・改善に効果が期待できます。ごぼうは比較的保存しやすい食材ですが、日にちが経つとせっかくの栄養成分がなくなるので、早めに使うようにしましょう。
文/ケノコト編集部
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