
柑橘類ならではの爽やかな味わい『知って得するポン酢の成分と保存方法』
目次
お鍋やサラダなど、日本の食卓に欠かせないポン酢の歴史は、実はインドにまで遡ります。サンスクリット語で「5」を表す「パンチャ」は、レモン果汁をはじめとする5つの素材を使った飲み薬のことでした。それがオランダに渡ってアルコール飲料「ポンス」に変わり、やがて日本にやってきたとき、「ス」に「酢」の字があてられ、調味料「ポン酢」となったのだそうですよ。
ポン酢に含まれる成分は?-『知って得するポン酢の成分と保存方法』
本来、ポン酢はダイダイ・ユズ・スダチ・カボスなど、酸味の強い柑橘類の果汁に酢酸を加え、ダシや塩、砂糖などで味を調えた調味料のこと。しかし、ポン酢と言うとき、醤油と合わせた「ポン酢醤油」を連想される方が多いのではないでしょうか。実際に料理のレシピを集めたウェブサイトなどでも、そのように扱われていることの方が多いようです。そのため、ここでも「ポン酢醤油」の成分についてお話します。柑橘類が原料なだけに、その成分にはやはり多種類のビタミン類が目立ちます。ビタミンCを始めとして、4種類のビタミンB群。そして、ビタミンA、D、E、Kにナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチンとなります。ミネラル類では、まずナトリウム。そして、カルシウム、カリウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンとなります。
ポン酢の気になるカロリーと塩分は?-『知って得するポン酢の成分と保存方法』
ポン酢醤油小さじ一杯あたり(約6g)のカロリーは、2.82kcal。そして塩分は、138mgとなります。この塩分量は、濃口醤油の約半分、減塩醤油と同程度。塩分を気にされる方のお食事に重宝しそうですね。
さっぱり味を作るポン酢の栄養-『知って得するポン酢の成分と保存方法』
ポン酢に含まれる栄養素、やはり目を引くのはビタミン類。ビタミンCは美容に役立つ栄養素として有名ですが、それはコラーゲンの生成を助ける働きを持っているからです。美肌の素として良く耳にするコラーゲンですが、これはコラーゲンが細胞と細胞をつなぐ、接着剤のような働きを持っているから。このためコラーゲンが不足すると、結合組織である血管がもろくなり、肌に栄養がいきわたらなくなってしまうのです。ところがコラーゲンは食べ物から直接吸収する事が出来ないため、体内で作り出すしかありません。そのためにビタミンCが必要になるのです。また、ビタミンCは免疫力を担当する白血球を強化し、さらに自らも体内で感染を除去する力を持っています。風邪の予防に、またひいてしまったときにビタミンCを摂りましょう、と言われるのは、このためなのですね。
そして、4種類のビタミンBも重要な栄養素で、総じて代謝機能に大きな意味を持ち、細胞の成長を促し、神経を整え、エネルギーを作り出し、老廃物を排出する働きをするのです。そのためビタミンB群が不足すると、炎症が起きやすくなったり疲れやすくなるほか、時にはうつ病の原因となることもあります。
ポン酢の正しい保存方法をご存知ですか?ー『知って得するポン酢の成分と保存方法』
しゃぶしゃぶ、鍋、サラダのほか、醤油代わりに冷や奴に掛けたり、鳥や牛などの肉料理にも合う便利なポン酢。一年中通して使えるから、傷まないようきちんと保存して、美味しく使い切りたいですね。酢は殺菌力が強いので、それだけなら基本的には腐りません。でも、酸化することはあります。またポン酢はダシなどが入っているため、カビが生えたり、油断すると腐ってしまうこともあります。
開封前なら常温保存で大丈夫です。とはいえ、直射日光にあたらない、温度の上がりにくい場所に置くようにしていただくといいでしょう。また、暑い時期には酸化が進みやすくなりますので、冷蔵庫の野菜室に保存したほうが無難です。開封後は、常温だと腐る恐れがありますので、必ず冷蔵庫に入れるようにして下さい。この時、横にせず、縦に置くように気をつけて下さいね。ポン酢の賞味期限は開封前で2年程度。開封後は、1か月程度となります。賞味期限は目安ですので、それを多少過ぎても使用できなくなるわけではありません。ただ、見た目には変わりないようでも、風味が悪くなったり、酸味が抜けてしまうことがあるので、開封後はできるだけ早く使い切るようにしましょう。
オレンジ?ぶどう?ちょっと変わったポン酢をご紹介ー『知って得するポン酢の成分と保存方法』
フルーツポン酢、ってご存知でしょうか。ポン酢と言えばその原料は柑橘類ですが、実はそれ以外の物を原料にした、やさしい味わいのポン酢があるんですよ。例えば甘いネーブルオレンジを使ったオレンジポン酢、ぶどう果汁を使用したぶどうポン酢など。他にも、いちじく酢と橙酢をあわせたいちじくポン酢もあります。ポン酢は独特の香りや、酸っぱすぎるのがちょっと苦手、という方は、このフルーツポン酢を使ってみるのはいかがでしょうか。
市販品もありますが、ご家庭で作ることもできます。酒とみりんに昆布を入れてダシをとり、塩とお好みのフルーツ果汁で味を整えれば出来上がりとなるので、口に合うものをいろいろ試してみることが出来ます。醤油と合わせれば、一風変わった味わい豊かなポン酢醤油が楽しめます。
ポン酢があればオリジナルドレッシングも作れる!-『知って得するポン酢の成分と保存方法』
ポン酢をベースにしたドレッシングもおすすめです。好みの香り野菜を細かくきざみ入れ、砂糖と塩で味を調え、オリーブオイルを加えてよく混ぜ合わせれば出来上がり。好きな香りに整える事が出来ますし、オリーブオイルでまろやかさが加わって酸味が和らぎます。いつもの豚しゃぶやサラダに使うだけで、一味違った仕上がりになりますよ。ぜひお試しあれ♩
ポン酢を使ったおすすめレシピ
甘酸っぱい美味しさ『好みの柑橘で作る自家製ポン酢』
ポン酢にだしを加えてほどよい酸味に!『鶏むね肉お浸し』
ポイントは厚さは3㎜?!『新玉葱と三つ葉ののポン酢漬け』
香味野菜で箸休め『クレソンとスプラウトのポン酢マリネ』
栄養たっぷりな「おかひじき」を食べよう!『おかひじきとトマトのアーモンド豆腐サラダ』
ひと足お先に夏野菜をいただこう!『揚げ野菜のぽん酢和え』
爽やかな風味が楽しいポン酢。あっさりしたものが食べたい時には欠かせない調味料ですが、そのほかにもマヨネーズに少し混ぜてコクをアップしたりなど、まだまだいろいろな使い方があります。いつもの醤油と代えるだけでも、塩分を調整してオリジナルメニューに変えられるポン酢、洋食や中華にも、是非試してみて下さいね。
文/ケノコト編集部
その他のおすすめ記事
ビタミンたっぷり!『柑橘類の種類とあれこれ』
味付けに欠かせない!海以外からも採れる『塩の原材料』とは
種類・特徴・用途…知っておきたい『砂糖の原材料と豆知識』
種類・特徴・用途・原材料…知っておきたい『酢』の豆知識
種類・特徴・用途…知っておきたい『醤油の原材料と豆知識』
このカテゴリの記事

【七十二侯のコト】第七侯「蟄虫啓戸」

【七十二侯のコト】第六侯「草木萌動」

2月の誕生石『アメシストのコト』〜如月の暮らし〜

【七十二侯のコト】第五侯「霞始靆」
関連記事
.jpg)
疲労回復効果で風邪を吹き飛ばす『知って得するにんにくの成分と保存方法』
1.jpg)
コリコリ食感が楽しい『知って得するエリンギの成分と保存方法』

一度は見てみたい!?『「初夢」のお話し』

赤ちゃんがほしい!妊活の疑問『不妊検査ってどんなことするの?』
.jpg)
カルシウム豊富で骨を丈夫に『知って得する小松菜の成分と保存方法』

コメント