
もちもち食感のヒミツは・・・『知って得する米粉の成分と保存方法』
目次
乾燥させた米を粉砕して製造される米粉は、日本でも和菓子の材料としてよく用いられてきました。世界的にも米粉を使用した料理は多数ありましたが、近年では小麦粉の代用としても世界的に様々な料理やお菓子に利用されるようになっています。
疲労回復に!米粉に含まれるデンプンの実力ー『知って得する米粉の成分と保存方法』
米を粉砕して乾燥させた米粉には米に由来する糖質が主成分として含まれています。その大半がデンプンであり、消化吸収の良い糖質として知られています。口の中で米を噛むと甘くなるのはデンプンが唾液に含まれているアミラーゼによって分解されてブドウ糖になるから。同様に米粉を舐めてしばらく口に含んでいると甘味を感じるようになります。
デンプンは唾液でも小腸や膵臓でも分解されて簡単にブドウ糖にまで分解されて吸収される糖質です。即効性の高いエネルギー源として優れているものであり、米粉を使った料理を食べると疲れたときに速やかに疲労感を回復することができるかも。また、米粉には微量ではあるものの抗酸化作用のあるガンマオリザノールも含まれています。更年期症状の緩和にも有用とされている他、次々に行われている臨床試験を経てデータが発表されている注目の成分です。玄米を使った米粉にはガンマオリザノールが多く、他にもGABAやフィチン酸、イノシトールなどの身体に対して良い効果を示すと言われる成分の含有量が高くなっています。
炭水化物以外の米粉の栄養ー『知って得する米粉の成分と保存方法』
デンプンを主成分とする炭水化物以外にも米粉には栄養が含まれています。カロリー面ではタンパク質が含まれている一方で、脂質の含有量が少ないのが特徴です。ビタミンではビタミンB群が全体的に多く、特にビタミンB1が豊富になっています。ビタミンB1は糖質や脂質、タンパク質などを分解して細胞が使用できるレベルでのエネルギーを生み出す過程で欠かせないビタミンです。これを摂取することによってデンプンに由来するブドウ糖を効率的にエネルギーに変換できるため、米粉を使った料理はエネルギーを供給するのにぴったり!他のビタミンB群もエネルギーの産生過程だけでなく、そのエネルギーを使用した様々な代謝過程に必要とされるビタミンであり、エネルギーを心身の活動に使用するのにも有用なのが米粉です。
一方、ミネラルでは鉄や銅、亜鉛が豊富に含まれています。血液を作るのに必要とされるのが鉄や銅であり、供給されたエネルギーを全身で使用できるようにするための良質な血液を作り出すことが可能です。亜鉛は新陳代謝に必須のミネラルとして他の栄養と相まって元気な心身を生み出すのに役立ちます。
米粉を美味しく保存するには「密封」が大切ー『知って得する米粉の成分と保存方法』
米粉は乾燥させた粉末状の製品であり、吸湿性が高いことが知られています。米に含まれているデンプンは水分を吸着しやすい性質を持っているからです。湿度が高い環境で保存してしまうと固まってきてしまいます。それでも変質するわけではありませんが、変質を促す原因になってしまうので、乾燥状態を保って保存することが大切です。基本的には密封容器に入れて保存するのが望ましい方法であり、袋入りの場合には袋ごとで構わないのでタッパーやプラスチックケースなどに入れましょう。完全に空気の出入りも遮断してあるのが好ましい状態であり、湿気の出入りも虫などの出入りも防ぐことが可能です。雑菌などが水と一緒に入っていない限りはほとんど変質することはないので常温で数ヶ月間の保存ができます。冷蔵庫や冷凍庫に入れた方が変質はしにくくなりますが、湿気を帯びやすくなってしまうのでかえって長持ちしない場合もあり、注意が必要です。何ヶ月も使用しないという場合には冷蔵や冷凍で保存し、密封したまま常温に戻してから使用すると吸湿しにくいですよ。
実は種類がある米粉。もちもち感の違いは?ー『知って得する米粉の成分と保存方法』
市販されている米粉は名称として米粉と記載されているものが多くなっていますが、厳密には大別すると米の種類によって二種類のものが流通しています。通常の食事に使用されているうるち米に由来する米粉は上新粉と呼ばれ、日本ではだんごやういろうなどを作るのによく用いられてきたものです。一方、餅を作るのに使用されるもち米を使って作られる米粉は白玉粉と呼ばれて白玉作りが主な使用目的でした。栄養面ではどちらにもそれほど大きな違いはなく、どのブランドの米を使用したかによる影響の方が大きい程度の差しかありません。
料理によって使い分けが必要ー『知って得する米粉の成分と保存方法』
もち米を利用した方が粘りが強くなる傾向があり、料理に使用した場合にはできあがりに違いが生まれます。パンやお菓子などを作る際に小麦粉の代替として米粉がよく利用されるようになりましたが、米粉を使用すると小麦粉よりももちもちとした食感が生じやすいのが特徴です。そのもちもち感は白玉粉を使用した方が強くなります。どちらが優れているというわけではないため、どのような仕上がりにしたいかに応じて選んでみてくださいね。
米粉を使ったおすすめレシピ
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小麦粉・白砂糖不使用のほろほろクッキー『米粉のスノーボール』
たった3つの材料で『ふっくらもっちりヘルシー手作りパン』
【美肌レシピ】ビタミンCタップリの『ひよこ豆とじゃがいものコロッケ』
乳製品フリーでつくる『酒粕ツナポテトグラタン』
小麦粉を使わないでつくる『グルテンフリー かんたんホワイトシチュー』
米粉には大別するとうるち米由来の上新粉ともち米由来の白玉粉があります。どちらも同じように小麦粉の代替としても利用可能ですが、白玉粉の方が粘りが強くて柔らかくなるのが特徴です。食感の違いを料理と合わせて使い分けてみましょう。
文/ケノコト編集部
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