
お豆腐からできたいろんな仲間たち『豆腐加工食品の種類とあれこれ』
目次
東アジアや東南アジアの広い地域で古くから食べられてきた豆腐は、日本では独自の進化を遂げて様々な豆腐加工品が生まれました。良質な植物性タンパク質とヘルシーな不飽和脂肪酸をはじめ、健康に必要な栄養がたっぷり入っている豆腐は、今や日本だけでなく海外でも健康食品として注目されているようですよ。そんなお豆腐から作られる食品について、詳しくみてみましょう。
焼き豆腐-『豆腐加工品の種類とあれこれ』
堅めに作った木綿豆腐を水切りしてから、炭火やガスバーナーなどで焼き目をつけたもの。香ばしい香りと食欲をそそる焼き目、そして型崩れしにくいのが特徴で、味がしっかり染みこむまで煮込めるため田楽やすき焼き、おでんなどで活躍します。また、すでに水切りされているため水切りが必要な豆腐料理をつくるのにも便利ですよ。水分量が減っている分、豆腐や他の豆腐加工品と比べると同じ量当たりの栄養価も高く、高タンパク低カロリー食品としてダイエットやトレーニング中の食事にもおすすめです。
厚揚げ-『豆腐加工品の種類とあれこれ』
揚げ豆腐の一種で、中は生豆腐のまま残すため生揚げとも呼ばれます。水切りした豆腐を高温で揚げたものを指し、薄揚げと呼ばれる油揚げに対し厚揚げと呼ばれるようになりました。きつね色になるまで揚げた表面は煮崩れを防ぎ、おでんや煮物、焼き物などで活躍します。一般的には木綿豆腐が使われますが、絹ごし豆腐を使ったものは絹厚揚げと呼ばれ、柔らかく滑らかな食感が特徴です。
油で揚げているためカロリーが高いですが、調理前に熱湯で油抜きをすることでカロリーを抑えられます。焼き豆腐よりも水分量が少ないため、同じ量当たりの栄養価は高くなるのだそうですよ。
油揚げ-『豆腐加工品の種類とあれこれ』
薄揚げとも呼ばれるように、木綿豆腐を薄く切って水切りし揚げたものです。最初は低温の油でよく膨らむまで揚げた後、高温で中まですっかり水分を飛ばします。コクがあって出汁などを吸いやすく、膨らんだ時に内部が空洞になり袋状になっているため、みそ汁の具や惣菜料理、いなり寿司など幅広い料理に使われています。調理前には熱湯をかけるなどして油抜きをするのが一般的。また、水分を飛ばしてあるため冷凍しても食感が変わらず、冷凍庫で長期間保存できるため、買い置きできる万能食材として活躍しますよ。
がんもどき-『豆腐加工品の種類とあれこれ』
十分に水を切った豆腐を崩し、すりおろした山芋などをつなぎに、ニンジンやゴボウ、昆布、レンコンなどを混ぜ、丸めて揚げた料理です。元々は精進料理で肉の代わりとして作られ、関西では飛竜頭と書いて「ひろうす」または「ひりょうず」とも呼ばれています。豆腐の他に様々な野菜などが使われているため他の豆腐加工品単品と比べると様々な栄養が含まれ、味や食感も複雑です。そのため煮物などで活躍するだけでなく、がんもどきだけでも十分おかずになります。ただし、がんもどきも油で揚げているため、しっかり油抜きしておくことがカロリーを抑える秘訣ですよ。
高野豆腐-『豆腐加工品の種類とあれこれ』
冬に豆腐を凍らせてしまったことから生まれたという逸話が有名な高野豆腐は、地域によって凍り豆腐や凍み豆腐など様々な名前で呼ばれています。以前は自然の力を利用して作っていましたが、現在では冷凍庫で凍らせ乾燥機で乾燥させる機械製法が一般的です。乾燥した状態では硬いスポンジ状で、水で戻して煮物などで使われています。乾燥状態ですりおろして離乳食にも使われているそうですよ。
凍らせた時にタンパク質が変化し、血中コレステロールを抑制する作用を持つ変性大豆タンパク質になるのが特徴です。カロリーが低く水分を吸収してお腹にたまりやすいため、ダイエットでも活躍してくれそうです。
湯葉-『豆腐加工品の種類とあれこれ』
豆乳を加熱してできた表面の薄い膜を竹串などですくったもので、地域によって厚みや食感が違うのが特徴です。日光では湯波とも表記し、生のものを生湯葉、乾燥させたものを乾燥湯葉と言います。味が淡泊で平べったい形状から、食材を巻いたり包んだり、揚げたり茹でたりと様々な料理に使われます。豆腐と違って製造過程でにがりを使っておらず、同じ量の豆乳からわずかしか作れません。豆腐よりもビタミンやミネラルが豊富で脂質もやや多めですが、高タンパクでヘルシーな食材だと言えます。
おから-『豆腐加工品の種類とあれこれ』
豆腐の原料となる豆乳をつくる過程で出る大豆の搾りかす。食物繊維が豊富で、白い見た目から卯の花とも呼ばれたり、雪花菜や大入りなど様々な呼び方があります。搾りかすとは言え栄養は豊富で大豆のタンパク質や脂質が残っており、乾燥して粉にしたおから粉は小麦粉よりも糖質が少なくお腹にたまるとダイエット食品に使われることも多いですよ。他の具材と炒めたりひき肉に混ぜて料理に使われる他、クッキーやケーキなどにも使われています。
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豆腐加工品はカロリーが少なく栄養豊富で、様々な料理に使える優れもの。どんな料理に向いているのか、保存性や栄養価の違いはどうなのかを覚えておけば、目的に合わせて豆腐料理を楽しめます。バリエーション豊かな豆腐加工品を毎日のメニューに取り入れれば、ダイエットなどの食事制限の時も飽きるのを防いでくれるかもしれませんね。肉や小麦粉の代わりに使えると海外でも注目の的になっている豆腐加工品を、改めて活用してみてくださいね。
文/ケノコト編集部
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