
甘味と酸味が何にでも合う!『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
目次
- 1 トマトケチャップの歴史ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
- 2 トマト以外の原料は?ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
- 3 名前の順番には意味があった!「果糖ぶどう糖液糖」と「ぶどう糖果糖液糖」の違いー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
- 4 ビックリ!二度見するトマトピューレとトマトペーストの原材料ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
- 5 トマトを使った調味料の定義ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
- 6 それは、呪文ですか?「可溶性固形分」「無塩可溶性固形分」ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
- 7 原材料からトマトケチャップができるまでー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
- 8 トマト調味料の上手な使い方ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
- 9 たくさん使わないから余っちゃった…そんなときは!ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
- 10 ケノコト流!トマトケチャップやトマトペーストを使ったレシピー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
- 11 その他の『調味料』にまつわる記事はこちら
- 11.1 日常の中に役立つことがたくさん!家庭の常備調味料『酢』の原材料は知ってますか?
- 11.2 種類・特徴・用途…知っておきたい『砂糖』の豆知識
- 11.3 料理に入れるとどんな効果があるんだろう?『酒』の原材料、知っていますか?
- 11.4 味付けに欠かせない!海以外からも採れる『塩』の原材料とは
- 11.5 日本独自の発酵調味料『味噌』。全国各地にある味噌の種類、あなたは言えますか?
- 11.6 甘味をつけるのに、「砂糖」と「みりん」はどう使い分ける?みりんの正しい使い方、知っていますか?
- 11.7 手づくりしてみませんか?『マヨネーズ』の原材料・作り方・活用レシピ
- 11.8 油といえば「サラダ油」!原料はサラダ?!油の原材料と身体との関係
トマトを使った調味料と言えば、トマトケチャップやトマトピューレ、ペーストがありますね。
それらを使ってつくられたサルサソースやピザソース、パスタソースなど活躍の場は多岐に渡ります。
そもそも、トマトケチャップやトマトピューレは何でできているのでしょうか?
知るとちょっぴり驚くこと間違いなし!
トマトケチャップの歴史ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
今ではマヨネーズと並び、日本人にとって欠かせない調味料となっているトマトケチャップ。
料理だと洋食に使われることが多いこと、世界一の消費量がアメリカであることから、ヨーロッパやアメリカで誕生したものだろうと考えられますね。
しかし、その語源は意外にも日本から近いアジアだと言われています。
ケチャップの由来には諸説があるので、その中でも有力なアジアについて、少しお話しますね。
17世紀ごろ、中国で魚介類を発酵して作った魚醤のようなものが「kechiap(ケ・ツィアプ)」と呼ばれていました。
これが、ヨーロッパに伝わります。ヨーロッパに伝わると、魚介類の他に、きのこやトマト、くるみなどを原材料とし、様々なスパイスが加えられるソースが考案されました。
その後、アメリカに伝わり、ここでトマトを原材料としたトマトケチャップがつくられました。
日本には明治時代にアメリカから伝わったと言われています。
この当時、日本では洋食が普及し始めたことから、次第に需要は増えていき、チキンライスやナポリタンなどの料理が生まれていきました。
アジアで魚介類から始まったケチャップは、改良に改良を重ね、幾度も海を渡り、こうして日本にやってきたんですね。
トマト以外の原料は?ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
トマトケチャップ、トマトピューレ、トマトペースト。全部に「トマト」がつくからトマトが入るのはわかるけど、他には何が入るのだろう…と感じたことはありませんか?
魚介類から始まったケチャップ。何が入ってても、もう驚きはしませんね。
今回はトマト以外に入る原材料についてもじっくりみていきましょう。
<トマトケチャップ>
原材料
トマト、糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、醸造酢(りんご酢、醸造酢)、食塩、たまねぎ、香辛料
トマトの他には甘味の役割を担う「糖類」、酸味の「酢」、塩味の「塩」が入ります。
そして、玉ねぎと香辛料が入ることによって、化学的な味にならないよう、優しい味わいと風味、そしてほんの少しの粘度がプラスされているのがトマトケチャップです。
メーカーによっては、糖類が砂糖のみであったり、ぶどう糖果糖液糖が入ることもあります。
あれ、少し気になったことはありませんか?
「果糖ぶどう糖液糖」と「ぶどう糖果糖液糖」とても似ている名前ですが、あることが違います。
名前の順番には意味があった!「果糖ぶどう糖液糖」と「ぶどう糖果糖液糖」の違いー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
この2つは、含まれているぶどう糖と果糖の割合によって呼び方が変わります。
原材料表示には「含まれているものを多い順に記載しなくてはならない。」というルールがあります。
果糖ぶどう糖液糖
果糖含有率が50% 以上90%未満のもの
ぶどう糖果糖液糖
果糖含有率が50%未満のもの
ぶどう糖と果糖の入っている割合が違うと甘さが違ってきます。
砂糖の主成分であるショ糖を1とすると、ブドウ糖は0.6~0.7くらいの甘さで、果糖は、1.5くらいの甘さになります。
そのため、果糖が多い方がより甘く感じられます。
少し脱線してしまいましたが、トマトピューレとトマトペーストの原材料もみていきましょう。
ビックリ!二度見するトマトピューレとトマトペーストの原材料ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
<トマトピューレ>
原材料
トマト
<トマトペースト>
原材料
トマト
え、コレだけ?!と感じられた方が多いのではないでしょうか?
そうです。コレだけです。
中には少しだけ塩や香辛料が入るものも販売されています。
しかし、トマトケチャップと違い、甘味としての砂糖や酸味としての酢は入りません。
では、ピューレとペーストでは何が違うのでしょう。
それは「どれだけうま味が凝縮されているか」ということです。
とあるメーカーのトマトピューレはトマトを裏ごしして、約3倍に濃縮したものであり、トマトペーストはトマトを裏ごしして、約6倍に濃縮したものと記されています。
つまり、トマトペーストはトマトピューレより濃縮されているため、濃いです。そのため、少量でもしっかりトマトの味がします。
しかし「これってメーカーによって曖昧だよね…」と思われる方もにいるのではないでしょうか。
メーカーではなく、しっかり国で定められた定義がありました。
トマトを使った調味料の定義ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
<トマトケチャップ>
1 濃縮トマトに食塩、香辛料、食酢、砂糖類及びたまねぎ又はにんにくを加えて調味したもので可溶性固形分が25%以上のもの
2 1に酸味料(かんきつ類の果汁を含む。)、調味料(アミノ酸等)、糊料等(たまねぎ及びにんにく以外の農畜水産物並びに着色料を除く。)を加えたもので可溶性固形分が25%以上のもの
<トマトピューレ>
1 濃縮トマトのうち、無塩可溶性固形分が24%未満のもの
2 1にトマト固有の香味を変えない程度に少量の食塩、香辛料、たまねぎその他の野菜類、レモン又はpH調整剤を加えたもので無塩可溶性固形分が24%未満のもの
<トマトペースト>
1 濃縮トマトのうち、無塩可溶性固形分が24%以上のもの
2 1にトマト固有の香味を変えない程度に少量の食塩、香辛料、たまねぎその他の野菜類、レモン又はpH調整剤を加えたもので無塩可溶性固形分が24%以上のもの
トマトケチャップ、トマトピューレ、トマトペーストに使われる「濃縮トマト」。
この「濃縮トマト」にも定義がありました。
濃縮トマト
トマトを破砕して搾汁し、または裏ごしし、皮、種子等を除去した後濃縮したもの(粉末状及び固形状のものを除く。)で無塩可溶性固形分が8%以上のもの
つまり、生の収穫したてのトマトを使用するのではなく、一度皮や種などを除いて、さらに水分も飛ばしたもののことを指します。
また、何度も登場する「可溶性固形分」「無塩可溶性固形分」という言葉、ご存知でしょうか?
全て漢字のため、中国語や呪文のような言葉に感じてしまいますね。
トマトピューレとトマトペーストの違いはこの「無塩可溶性固形分」が24%を超えるか超えないかにかかってきます。
それは、呪文ですか?「可溶性固形分」「無塩可溶性固形分」ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
可溶性固形分とは
甘味の糖分、旨味のアミノ酸、酸味の有機酸など成分が溶け込んでいる固形分のこと。
対して、無塩可溶性固形分はこの可溶性固形分から塩分を除いたもののことを指します。
少し舐めてみてわかるように、トマトケチャップにはトマト以外に糖分や酢、食塩が入っているので、「可溶性固形分」の基準が設定されていますが、トマトピューレやトマトペーストはトマト以外の原材料がほとんど入らないので、塩味もない。つまり「無塩可溶性固形分」の基準が設定されています。
このことから、濃縮されている度合いがメーカーによって違っても、無塩可溶性固形分が24%を超えるもの(高濃度)=トマトペースト、24%を下回るもの=トマトピューレということを頭に入れておくと、買う時に選びやすいのではないでしょうか。
原材料からトマトケチャップができるまでー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
一般社団法人 全国トマト工業会によると、市販のトマトケチャップに使われるトマトは加工用のトマトで、茎を支える支柱はなく、地を這うようにして栽培されています。
また、このトマトはスーパーで販売されているトマトよりも赤いのが特徴です。
このトマトをさらに濃縮して作られます。
そこに、砂糖や酢などの調味料や香辛料、たまねぎやにんにくが加えられ、調味して作られます。
トマト調味料の上手な使い方ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
トマトケチャップは甘味と酸味、塩味があるから味付けに…と考えられますが、トマトピューレとトマトペースト、この2つはどう使い分けていいか悩むことはありませんか?
おすすめの使い方をご紹介します。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
<トマトケチャップ>
炒めものから煮込み料理、スープなど幅広く使えます。
程よい甘味、酸味、塩味があるので追加する調味料も少量で良いのが嬉しいところ。
<トマトピューレ>
ケチャップだけだとトマト感が物足りない料理にオススメ。
ロールキャベツやミートソース、スープなど、トマトメニューのベースとして幅広く使えます。
トマトケチャップと合わせて使うとトマト感がアップ!
<トマトペースト>
少量でもグッとトマトの味が料理に染みます。そのため、シチューやカレーなど、洋風煮込み料理のコクやだし、隠し味に使うのがオススメです。
たくさん使わないから余っちゃった…そんなときは!ー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
トマトペーストはケチャップと違ってトマト以外の調味料が入っていません。もちろん保存料も。そのため、冷蔵庫で保存してもあまり日持ちがしません。
そんなときは、冷凍保存用のタッパーやビニール袋に入れて保存するようにしましょう。
このとき、製氷機に入れてキューブ型に凍らしたものを、冷凍保存用のビニール袋に入れて保存すると、使いやすいですよ。
ケノコト流!トマトケチャップやトマトペーストを使ったレシピー『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
もみ込むだけでご馳走に『タンドリーチキン』
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アツアツをパクリとほおばって、冷たいワインでクールダウン。最高のコンビですよ。ぜひお試しあれ。
いかがでしたか?
普段何気なく使っているトマトケチャップの原材料は意外と身近なもので構成されていることがわかりましたね。
また、トマトピューレとトマトペーストの違いを知ったのでお料理が一段と楽しくなるのではないでしょうか。
その他の『調味料』にまつわる記事はこちら
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記事/ケノコト編集部
(ライター 影山奈々恵)
管理栄養士×フォトグラファー×ライターとして幅広く活動。
保育園で活きた食育や給食・おやつを通して「なんでも食べる子ども」を育んでいるだけでなく、食に関する記事をサイトへ寄稿。ポートレートや料理をはじめ、イベント、ウェディング、演奏会など様々なジャンルの撮影では、「ありのまま」や「日常」を大切にし、その瞬間を切り撮る。
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