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文化 2017.11.12

子供に伝えたい日本の歳時記『七五三のお祝いに千歳飴を食べる理由』

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11月15日は七五三の日。おめかしをして嬉しそうに千歳飴の袋を持ってはしゃいでいる子供の姿は何とも愛らしいものです。
いつもだったら「甘いものは食べすぎちゃダメよ」と注意されるのに、この日だけはいつまでも食べていられそうなくらい長い飴を食べられるのですから、子供にとって千歳飴は夢のようなお菓子ですよね。
では、どうして七五三で千歳飴を食べるようになったのか知っていますか?
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「七歳までは神のうち」と言われ乳幼児の生存率が低かった江戸時代

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子供の成長に感謝する七五三の儀式が庶民に広まったのは江戸時代のこと。当時の日本人の平均年齢は30~40歳だったと言われています。この平均寿命を下げていた一番の原因は乳幼児の死亡率の高さです。江戸時代は現代ほど医療が発達しておらず、7歳を迎えられる子供は10人中6人以下だったという記述も残されているほど。小さな子供を健康に育てることがいかに大変だったかが分かります。
「七歳までは神のうち」とも言われ、それまでは神様から預かった不安定な命と考えられていました。数え年で7歳に成長すると、やっと一人の人間として存在を認められたのです。

では、どうして七五三に千歳飴なのか

紅白千歳飴
千歳飴は江戸時代に東京・浅草で生まれた長い棒状の飴菓子で「千年飴」「寿命糖」というネーミングで売られていました。その名の通り「食べると長寿になる」と言われ、縁起菓子として評判でした。
この飴のように「長く粘り強く生きてほしい」という親が子を想う願掛けの意味から七五三のお祝いで千歳飴を用いるようになったのです。
袋にあしらわれた鶴亀や松竹梅の絵柄も長寿や健康の象徴を表しています。昔は子供の健康と無事を願う親の気持ちがどれほど切実だったかがうかがえます。

また、江戸時代は砂糖が貴重だったので、千歳飴ほどの長さにもなると大人にとっても贅沢品だったので、七五三のお祝いのお返しとして配る贈答品としても大変喜ばれたそうです。

千歳飴はリメイクして食べ切ろう

千歳飴を食べきれなくて困った経験はありませんか。
私が幼い頃は母がホットミルクに溶かして飲ませてくれたものです。
飴はビニール袋に入れて麺棒などで細かく砕いておき、火にかけて温まった牛乳に入れて溶かすだけ。ほんのり色づいた甘いミルクはコックリ濃厚です。
マグカップ1杯のミルクに対して、千歳飴を3~5センチ程度を入れると程よい甘さです。
ホットミルク
千歳飴で甘みを付けたホットミルクをさらに焦がさないようにヘラでかき混ぜながら弱火で煮詰めていくと、ブクブクと大きな泡ができてとろみが出てきます。トロッとソース状になったら火を止めて、バターをひとさじ加えればミルクキャラメルジャムに変身!お好みで塩を加えると味が引き締まります。
パンに付けたり、アイスクリームとの相性も抜群です。
ミルクキャラメル
細かく砕いた飴はお砂糖代わりに、煮物や照り焼きなどの料理にも使えます。
余すことなく食べて子供の長寿と健康を祈りましょう。

コラム / わたなべ さやか
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大学卒業後、BEAMS店舗開発担当として日本各地に出向き、服やモノを通してカルチャー発信するライフスタイルショップの店づくりに携わる。その後日本料理一二三庵が主宰する料理教室で働き、四季折々の歳時記を通じた和食文化の伝え手となる。2014年には日本橋茅場町に日本酒とおばんざいの店「煮炊きや おわん」を仲間と立ち上げ、初代女将を務めた。現在は子育てをしながら食や暮らしにまつわるイベント企画や執筆活動を行っている。

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