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松戸と柏のコト 2017.12.05

松戸の子育てと教育を繋ぐ架け橋に。助産師 バースセラピスト やまがたてるえさん

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「やさシティ、まつど」のスローガンを掲げ、人にやさしい街づくりを志す松戸市。
子育てや仕事、交通、住まいなど、やさしい暮らしへの様々な取り組みがされています。
今回は、その取り組みの中でも特に、子育て支援について見てみましょう。

松戸という街に暮らし、子供を育てていく。そこにはどんな魅力があるのでしょうか?

松戸で10年以上子育て支援に携わられている助産師のやまがたてるえさんに、子育て支援を始められたきっかけやこれからの子育て支援や教育についてお話をお伺いました。

自分の出産経験を通じて感じるママたちの悩み

——やまがたさんのこれまでについて教えてください。

助産師として、5年間妊娠出産の現場で働いていました。その後、助産師の仕事を離れ、自分の妊娠出産を楽しみにしていたのですが、自分自身でもっと学びたいという気持ちがあって、アロマや東洋医学などの勉強をしていました。

そして新しい職につき、それと妊娠した時期が一緒だったので、妊娠を楽しむというより、”仕事を頑張る。優等生の妊婦でないといけない”という気持ちが強かったです。
マクロビオティックを食生活に取り入れたり体重も増やさない、すごくガチガチの妊婦生活を送っていました。

そういうこともあり、自分が納得のいく妊娠出産ができず、生まれてきた子供に対する慢性的な不安感を抱えていました。出産で「こうじゃなきゃいけない」「こうあるべき」というものですごく自分を責めて、辛くなっていたんです。ただ、自分のそういう辛い思いに気づくのには時間がかかりました。
今、子育て相談に来られるママたちの中で、そういった悩みを抱えている方も多いですね。

——松戸市で子育て支援を始められたきっかけはなんですか?

NPO法人子育てひろばほわほわさんから、「授乳しながらでいいので子育て相談をしませんか?」と声をかけていただきました。それが私の運命と転機です。

その子育て相談をまだ次女を抱っこしている10年前から今も継続して、助産師でありながら子育ての当事者としていろんなママたちからの相談を聞いています。
最初は月に1回だったのが、今では月に5〜6回相談を受けています。多い時は1日に10名くらい相談に来られますね。これまで、だいたい2,000人以上のママたちの声を聞き続けたかな。

自分で勉強しただけじゃなくって、こういったママたちの生の悩みの声に、耳を傾けさせていただいていることが本当に良いことだなと思います。

子育て相談を受けている中で「お産での心の傷が、育児への肯定感を育めなくなっている」と感じて、ブログで発信を始めたのが2009年です。ブログの読者の方からメッセージをもらうこともあって、出産してから電車に乗れなくなったんですという方が、私のブログを見ていただく中で電車に乗れるようになったと教えてくれました。
「ああ、言葉には力があるんだな」と思って、今もブログでの発信を続けています。

ブログで日々発信をしていたらご縁があって、本を書かせていただくこととなりました。それで最初に書いたのが月経教育の本です。今では産後ケアや女性ホルモンについての本なども出させていただいています。

5-1▶︎ 月経教育についての著書『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』
2-1▶︎ 産後ケアについての著書『産後、つらくなったら読む本: ママの心と体が楽になる安心産後ケア』
4-1▶︎ 女性ホルモンについての著書『女性ホルモンを整えて幸せになる! ぽかぽか子宮のつくり方』

子育てはママだけのものじゃない。家族への支援の大切さ

今ある子育て支援って、全部ママへの支援だなと思います。でも、子育てってママだけのものじゃないと思うんです。パパだっているし、おじいちゃんおばあちゃん、兄弟もいますよね。

そう思って勉強をもう少しするために、NPO法人子育て学協会で子育て学について学び、チャイルドファミリーコンサルタントという資格を取りました。
これからの子育てには家族支援が絶対必要だと思うので、私の屋号にも「育ち合う家族」というキーワードを入れています。

ママばっかりに育児を押し付けるんじゃなくて、家族みんなで子供を一緒に育てていく。それはパパたちに家事スキルを上げてほしいというのではなく、精神的な支え合いだとか、足並みを揃えて子供を見るだとか、そういう視点を届けたいなと思って、子育て学講座なども開催しています。あと性教育や女性ホルモンの講演会などもさせていただいています。

助産師には病院にいるだけでなくて、地域の人々を支えるという大事な役割があると思っています。

子育て支援と教育が手を繋ぐ。そのパイプ役になりたい

——やまがたさんがこれから挑戦されたいことを教えてください。

ご縁をいただいて、今松戸市教育委員会の教育委員をしています。
その活動をしている中で、子育て支援と教育ってすごく間があるなあって感じるんです。
子育ては、自由にその子のありのままを認めて、という感じなんだけど、小学校教育になった瞬間にこうでなきゃいけない、ああじゃなくちゃいけないとガチガチになっていく。

その子の特徴とか特性とかが幼稚園・保育園では把握されていたのが、小学校に行ったら上手くいかないとか。そういう部分のずれみたいなものを感じています。そこで戸惑う親御さんや子供に対してのゆったりとした支援があるといいなと思います。
また、子育ての悩みがあった時に、親御さんたちはどこに相談すればいいかわかりづらいんですよね。教育委員会の教育相談所などにも相談はできますが、もうちょっとハードルを下げてふらっと立ち寄れてふらっと話ができるような相談場所を作ってみたいです。

それに関して、フィンランドの子育て支援で「ネウボラ」というのがあります。それは、一つ一つの家族をずっと見続けるというスタンスなんですね。子供を産む前のご家族から小学校に入る前、そして小学校に入ってからも見てくれる人がいるという支援の形です。
ここ松戸市でも、子育て支援と教育委員会がもっと手を繋いで、子供も親も包括的に支援していくことができるんじゃないかなと思います。
例えばお茶をこぼした時に無駄に叱ったりとかしないような声の掛け方とか。そういった子供との関わり方的な教育支援を、親だけでなくおじいちゃんおばあちゃんたちご家族へもできたらいいなと思います。

妊娠中の方、妊活中の方にも支援を届けたいと思っています。現在、松戸市のパパママ学級は3日間の開催で、他の地域より充実した日程ですが、親になるというのはもっと時間がかかるし、市の支援を気軽に受けていいんだよというのをこういう機会を通してもっと見てもらえたらいいなと思います。

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松戸市への思い

——これからの松戸という街に期待されていることはありますか?

私が松戸に住むようになって17年経ち、今の松戸市は他の自治体と比べて子育て支援に力を入れていますが、子育てにはもっと支援が必要だと思っています。支援しすぎてもいいくらいですね。若い方々に、松戸市で産んで育てたい、と思っていただけるような支援が必要です。

松戸市は「やさシティ、まつど」というキャッチコピーなので、もっと優しさがあるといいなと思います。特に、ハードよりもソフト面が重要だと感じます。
今子育て支援にいっぱい力を注いで、その親御さんや子供達が松戸市を愛してくれたら、地域を愛する想いが循環すると思うんです。子育て支援と教育がもっと手を取り合って協力し一緒に子育てを見つめていく。私がその手をつなぐための架け橋になれたら嬉しいなと思います。

▶︎ やまがたてるえ
助産師
チャイルド ファミリーコンサルタント
バースセラピスト

お母さんから伝える「いのち こころ からだ」をテーマとした、「生まれてきてくれてありがとう」を伝える性の健康教育講演や、個人カウンセリング、講演会などの開催や、地域での子育て相談や産後ケアを行っている。
初潮教育の著書「13歳までに伝えたい 女の子の心と体のこと」を始め、「産後つらくなったら読む本」など、「自分を大切にすること」をテーマにした著書を出版している。

HP:https://www.hahanoki.com/

 

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