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取材 2017.12.13

100人100色ー京都の街で、大好きな飲食を仕事に。「京町家おばんざいことこと」で店長を務めるー中司茜さんのお話し

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それぞれの立場、個々の考え方によって「働く」ことへのスタンスは異なります。正解なんてありません。
「100人100色」では、100人の「働く女性」に登場いただき、等身大の姿を語っていただきます。
年齢、環境、キャリア全ての背景が異なる人たちの100とおりの『想いや生き方』の中に、きっとあなた自身にとってのヒントが見えてくるはずです。

今回ご紹介するのは、「京町家おばんざいことこと」店長の、中司茜さん(25)です。大学卒業後はプログラマーとして働いていましたが、ずっと好きだった飲食の道へ。日本酒専門店で働きながら日本酒唎酒師の資格を取得し、現在の会社へ転職。新しくオープンした店舗の店長として、一歩を踏み出しました。店のオープンまでは多くの壁にぶつかったという中司さん。それでも諦めずに仕事を続けた原動力は何だったのでしょうか。お話しを伺いました。

——お住まいはどちらですか?

住んでいる場所は京都市内。職場からは自転車で20分くらい、街中から少し離れた場所に住んでいます。生まれは滋賀県なんですけど、大学時代に京都へ来てから京都という街に魅了されてずっと京都に住んでます。

母親が京都出身なので、小さい頃から京都にはよく連れてもらっていたのですが、行くのと住むのは全然違いますね。田舎者の私には、京都の碁盤の目の道がどこも同じように見えて毎日道に迷っていました。さすがに今は迷いませんが。観光で来られている方などが道に迷っていたら誰よりも丁寧に道案内しますよ。

学生時代は京都の街中に住んでいたのですが、社会人になり今の場所に決めたのは通勤時間が丁度良いからなんです。毎日通勤の最中に仕事とプライベートのオンとオフを切り替えます。毎朝自転車に乗りながら、「今日はこんな営業にしよう」「昨日こうだったから今日はこうしよう」と考えながら出勤してますね。逆に帰り道は、今日の営業の反省点や改善点を考えながら帰ってます。家に着いたらあまり考えない。基本的にポジティブな性格なので反省はしても引きずらないです。

——これまでのキャリアについて教えてください。

高校生の頃から飲食店でアルバイトをしていましたが、楽しいと思いながら飲食店で働くようになったのは大学生の頃からです。大学生としてそれなりに勉強もして留学に行ったり旅行に行ったりもしていましたが、アルバイト中心の生活をしていました。基本的に動くのが好きなので大学に行っているか、アルバイトをしているか。ご褒美は仕事終わりの飲みに行く時間や旅行でした。

大学卒業後は飲食の道も考えましたが、ソフトウェア企業へ就職し、プログラマーとして働きました。その後ソフトウェア企業を退職してすぐに飲食の世界へ飛び込みました。お酒が大好きな私は、日本酒について学びたいという事もあり、日本酒専門店の飲食店に勤めました。そこで日本酒の多くの事を学び、日本酒唎酒師の資格を取りました。その後、今の会社(中島家グループ)へ転職し、良い仲間にも恵まれ、新店舗の店長として日々奮闘しています。

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▶「町家おばんざいことこと」のメインスタッフ
 

——これまでにぶつかった壁はありますか?

壁には日々ぶつかってます。売上が思ったより上がらない日もあるし、思ったように店が回らない日もある。でも結局、「好き」が勝つんですよね。私はそんな飲食という仕事が好きなんです。

今の店でこうやって働けているのも「好き」だからです。新店をやるにあったって最初は今と違う料理長と私でやるという事で話が進んでたんですけど、なかなか良い物件が見つからず、約半年間はフリーター状態だったんです。

その際、料理長に家庭があったりでこのままの状態では厳しいとなり、新店の件を白紙に戻すかという案が出たんですよね。正直、金銭的にも精神的にもきつかったです。前の仕事も辞めてましたし、「うまくいかへんなー」って焦ってました。でも、私は店舗が見つかるまで待って新店をやるという選択をしました。料理長もいなくなり、めちゃくちゃ心配でしたが、不安はなかったです。
それは、「好き」を形にしてくれると言ってくれたオーナーの言葉を信じてましたし、中島家グループの人が好きだった、一緒に働きたかったんです。

人生一度きりなので、好きな事を好きなだけする。ポジティブな性格だからこそ、壁にぶつかっても前を向いていられるのかもしれません。

——これまでで一番忘れられない仕事のエピソードをお聞かせください。

社員旅行へみんなで行った事です!!!オープンしてから2ヵ月しか経ってないのに、お店の休みを頂いてグループのみんなを沖縄へ連れて行ってもらいました。

沖縄に着いて海を見た瞬間、自然と涙が流れてもうそこから涙が止まらなくて。
オープンするまでの事、オープンしてからの事、最高な仲間と沖縄に来れた事、しんどかった事も嬉しかった事も一気に思い出してあーーほんと頑張ってよかったなぁって。本当に自然と涙が出たんです。

毎日睡眠時間を削ってうちの店の仕込みを手伝ってくれたグループの料理人さん、新店オープンという責任に押しつぶされそうになりながらも毎日ともに本当に頑張ってくれた料理長、前の職場を辞めてまで私に着いてきてくれた相方、私の目の届かない部分をしっかりサポートしてくれた仲間、そして、声が枯れるまで叱ってくれてまっすぐにぶつかってくれるオーナー。最高な人達に囲まれて、私はほんと幸せ者だなぁとつくづく感じました。

オープンしてから毎日目まぐるしい日々を送っていたので、最高の沖縄時間を過ごしました。

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▶姉妹店「おうちごはん中島家」と「京町家おばんざいことこと」の合同旅行
 

——あなたにとって「働くこと」とはどういうことですか?

自分という人間を成長させる学びの場所。

飲食店で働いていると、ほんとに毎日色んな方にお会いできるんです。普段出会わないであろう大企業の社長さんや、行ったことのない国の方、多種多様なお仕事の方や、学生さん、ほんとに毎日刺激を受けて働いています。
初めてお会いした方でも、料理やお酒を通して会話が弾み、そこから色んな話を伺う事ができます。私が見たことのない景色や土地の話や、経験したことのないような事の話を聞かせてもらえるのは、この仕事の特権だと思います。

——働いている時のあなたを「色」にたとえると?

赤です。私の一番好きな色でもあり、情熱的で元気になれる色。

私は、店で誰よりも元気で明るいし、店長としてそうでなくてはいけないと思っています。明るさとか楽しさって感染するんですよね。一緒に働いてくれてるスタッフが常連さんに「笑顔が増えたね」なんて言葉を頂いてるのを耳にすると、自分のことのようにうれしいです。

私は飲食という仕事に対して誇りをもってますし、私という人間と少しでも関わってくれた人は元気になってほしいと思っています。だから、私が元気になれる色の赤を選びました。

——今後、あなたが「こうありたい」と思う姿について教えてください。

私の母親は私を産んで、その下にまだ2人も子供を産んで、それから学校に行って教員免許をとって、今では学校の先生をしてるんです。やりたいことに対して素直に挑戦する母親の背中を見て、私はかっこいいと思いますし、私も年齢にとらわれず何事にも挑戦したいと思っています。

飲食人として常に新しい発見を見つけるために挑戦していきたいです。そのためには、日々新しい事に目を向けて耳を傾けられる状態でないといけないので、やはり人間関係は大切にしています。多くの人からの意見や情報を自分の中で整理し、勉強のためにいろいろなお店に出向くようにしています。

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▶中司3姉妹
 

——これからチャレンジしたいことは?

日本酒唎酒師の資格は持っているので、次は酒匠という資格を取ろうと思っています。日本酒唎酒師として、店長として、レベルアップできるように常に何かに挑戦し続けていたいです。

——息抜きやストレス発散の方法を教えてください。

美味しいご飯を食べること。食べる事飲む事が大好きだからこそ、この仕事をやっているといっても過言ではないくらい、沢山食べるし、沢山飲むんです。嫌な事や辛い事があっても、美味しいご飯と美味しいお酒があれば忘れちゃいます。

中司さん差し替え分
▶よく遊ぶ仲間達
 

——日課、習慣にしていることはありますか?

昔から忘れっぽい性格もあって、大事な事は書く癖がついてるんです。一日の終わりに、明日やる事などのスケジュールを確認してから寝ています。

——あなたの生活の中でのお気に入りは?

やっぱり店のメンバーです。ことことの料理長を筆頭に、うちのメンバーはみんなキャラが濃いんです。

——幸せだと思う時間や瞬間はどんなときですか?

お風呂の時間。時間がある時は必ず湯舟にお湯をはって入浴しています。本当は銭湯とか行きたいんですけど、仕事終わりに行ける銭湯がなくて。入浴剤は常に5種類は常備しているので、その日の気分や体調に合わせて香りや効能を選んで入れています。疲れていればいるほど、お湯につかった瞬間たまらなく幸せだと感じます。また明日頑張ろうという気持ちになります。

——自分の人生で一番大切にしていることはなんですか?

好きな事を好きなだけやる。仕事もプライベートも常に全力で、好きな事を沢山するようにしています。嫌な事や苦手な事もありますが、そこは克服するという気持ちよりやるべきことをやるという意識でやってます。あとは、好きな事を好きなだけ。人には得意・不得意があるので得意分野をどのように生かすかを考えています。それが自分にとっても周りにいる人たちにとっても幸せだと思うんです。

中司さん1
▶月1回私が主催しているお酒の会「OSAKEX」

ーーーーーーーーーーーーー
店舗オープンまでの道のりは平坦ではありませんでしたが、それだけにお店に対する愛情もひとしおなのでしょう。お客さんとの出会いを大切に、常に笑顔を忘れないという姿勢から、お店の和やかで温かい雰囲気が伝わりました。「飲食人として常に新しい発見を見つけるために挑戦していきたいです」と語る中司さん。生まれたばかりのお店が中司さんの手によってどんな風に育っていくのか、これからの成長が楽しみですね。

 
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いろんな女性の働く・暮らすを知ること 『100人100色』は、SAISON CHIENOWAとケノコトの共同記事です。

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