
たまには和服を着てみたい!『知っておきたい着物のサイズ』
目次
普段着に着物を着たい場合、オーダーで着物を作るのは敷居が高いので良さそうな物を試しに買ってみたい、という場合や「お母さんの若い頃の着物があるんだけど…」という時、サイズの確認に困ったりしませんか?
着物のサイズ基準はバストサイズが基準となる洋服とは異なります。お正月や結婚式など、せっかく着物を着る時に迷わないよう、着物の適正サイズの確かめ方を知っておきましょう。
和服の場合、最低限チェックしたいのは「丈(たけ)と裄(ゆき)」
着物の場合、着るときに一番問題となるのは以下の2点です。
・着物の長さ/丈(たけ)
・肩から手首までの長さ/裄(ゆき)
着物を仕立てる作業では他にも色々と寸法を決めるポイントがありますが、着る時に最低限知っておくのは上記2つでOKです。
女性の場合、腰の所で「おはしょり」と呼ばれるタックを取って着付けます。そのため、女性の着物の丈は背中の衿の下から裾までの長さが最低「自分の身長と同じ」だけ必要とされています。
次に「裄(ゆき)」と呼ばれる「身頃の肩幅+袖の幅」の長さです。これは短すぎても長すぎてもバランスが悪く、見た目に大きく影響します。測り方としては腕を45度程度上げ「首の後のグリグリした骨から肩まで」と「肩から手首まで」の長さを測って足します。和服の場合、手首は見えているのが前提になります。
簡単にサイズを知るには?手持ちの浴衣などを測ってみる
着物のサイズを知る一番簡単な方法は、手持ちの浴衣などでサイズがちょうどいいと思われる物を測ってみる事です。小さいと感じているようならそれよりも大きいサイズにしてみましょう。
通販の場合、SMLの表記で身長や腰回りサイズの目安が出ている事もありますし、大体のショップでは購入前に販売員さんが相談に応じてくれますので疑問点を問い合わせしてから購入しましょう。
※ふくよかな体型の場合は裄が合っていても腰回りが足りない事がありますのでショップに確認してからの購入をおすすめします。
お母さんやおばあちゃんの着物が着てみたいけれど小さい…という時は?
お母さんやおばあちゃんがレトロで可愛い小紋の着物を持っているから着てみたいけれど小さい…なんていう場合、専門店に頼む事でサイズ直しが可能な場合があります。
裄が足りない場合は袖を取って脇をほどき、しまってある縫い代を広げて折跡を消して縫う、というのが一般的な直しの行程になります。お店によりますが、着物の縫い直しに近い作業なので15,000円~の直し代になる事が多いようですよ。
お直し代はかかってしまいますが、古くに作られた着物は現在購入出来る着物より良い物も多いので、思い入れがあれば「着物 仕立て直し」と言った看板を上げているお店に相談するのもおすすめですよ。着物のメンテナンスで今後も頼れるお店が見つかるかもしれません。
着物だけじゃダメ!長襦袢もサイズを合わせよう
着物を用意する時、もう一点忘れてはいけないのが「長襦袢(ながじゅばん)」です。これは着物の下に着るもう一枚の下着代わりの着物で、浴衣以外の着物の時は欠かせません。着物を誂える場合、礼装であれば着物と裄を合わせた長襦袢もセットで作る事が多く、着物と長襦袢の裄が合っていないと着付けた時に着物の下からはみ出てみっともない事になってしまいます。
また長襦袢はおはしょりを取らないので着物より短めです。長すぎるとはみ出ますし、短すぎると歩いた時に足が見えてしまう事もあります。長襦袢の丈は「身長-34㎝」程度が目安です。
着物を買う場合、長襦袢がセットの物も多いですが、着物セットにも手持ちにもちょうど良い物がない場合は、お店にサイズが合う物を尋ねてみましょう。着物直しの場合は長襦袢もセットで直す必要があるか相談するといいですよ。
ある程度は融通が利く着物。でもできればジャストサイズの物を
着物の場合、着付けである程度サイズ調整が利きます。ただし、丈が長い場合はおはしょりで調節したり、幅にゆとりがあれば余った身頃は脇に寄せたりできますが、短い場合はおはしょりが上手く取れない、幅が足りないと着物の合わせ目が緩くなるなど見た目のバランスが美しくないだけではなく、着崩れやすくなってしまいます。
特にプロに着付けてもらうのではなく自分で着付けの練習をしたい場合、小さい着物は難易度が上がりますので、ちょうどいいサイズを探してみてくださいね。
記事/ケノコト編集部
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