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地域 2018.12.05

日本全国文化旅『兵庫県〜南と北で全然違う文化をもつ地〜』

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兵庫県、と聞くと皆さんは何を連想されるでしょうか?
神戸や宝塚歌劇でしょうか。それとも松葉ガニや和牛でしょうか。実は兵庫県では、県の北と南で全く異なる文化圏を持っているんですよ。

日本海と瀬戸内海。二つの海と繋がっている県

兵庫県は近畿地方で最も広い面積を持つ県です。本州を縦断する形で北部は日本海、南部は瀬戸内海に面しています。本州の北端の青森県と西端の山口県がぐるりと海に囲まれている形で二つの海と面しているのですが、繋がっていない二種類の海と接しているのは兵庫県だけです。
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北部は豪雪地帯、南部は工業立地帯

兵庫県の主な産業は北部が農林水産業であるのに対し、南部は日本有数の重化学工業地帯を抱えています。そのため、人口比率も北部は過疎地域を抱えているのに対して、南部は京阪神のベッドタウンとして機能しているので人口密度が高くなっています。

これは明治時代に外貨獲得のため北部の但馬地域で生産されていた生糸を南部の神戸港から輸出する政策なども関係しているようです。

神戸は外国人居留地があったので、欧米文化や南京町などによる中国文化など異国情緒が生活に溶け込んだお洒落な町ですが、北部の山間部は冬期、1メートルを越える積雪が珍しくない豪雪地帯なんです。近畿でウインタースポーツを楽しみたい人にとっては有名な場所ともなっています。

都市型のイベントが楽しめる南部。北部はリゾート型。違う楽しみがある冬の兵庫県

このように、同じ県でも南北によって特色が異なるため、兵庫県と聞いてイメージされる物が人によって大きく異なるようです。
兵庫県で冬のイベントと言えば南部では年末の神戸ルミナリエ、宝塚劇場の新春鏡開きといった都市型のイベントです。一方北部は11月に松葉ガニ漁の解禁があり、香住や浜坂といった港に揚がる松葉ガニを楽しむ「かに祭」が順次行われ、神辺高原や香美町の山間部ではスキー場開きが行われます。

北部と南部の連携で生まれた神戸ビーフ。実は育ちは但馬地域の但馬牛

和牛が好きな方であれば「但馬牛(たじまうし)」はご存知かもしれません。但馬牛は美味しい肉として知られていますが、その評価は明治まで遡ります。貿易などで神戸を訪れた外国人に但馬地方の牛の肉が食肉として提供された所、そのおいしさが絶賛されて「神戸ビーフ」と呼ばれる事になったのだとか。

但馬牛は北部の香美町小代区で昭和14年に生まれた「田尻号」を元とする黒毛和牛です。実は日本で食肉にされている黒毛和牛の繁殖メス牛のうち、99.9%がこの牛の子孫なのだそうです。但馬牛の中でも特別良い物だけがおいしい肉の代名詞「神戸ビーフ」と名乗れるのだそうですよ。ちなみに、アメリカのバスケット選手だったコービー・ブライアントさんの名前はコービーさんのお父さんが神戸ビーフを好きすぎて息子の名前に「KOBE」と付けたのだとか。そこまでおいしいお肉だったのですね。
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兵庫県内で実は言葉も違う!北部は因州弁、南部は摂津弁

南北で住環境が異なる以上に、同じ県なのに全く違うのが言葉です。南部は大阪に近く、そのため使われる言葉は大阪北部と兵庫県南東部に該当する古い国名の「北摂」にちなんで「摂津弁」と呼ばれる言葉を使っています。神戸近郊の言葉を更に区別して神戸弁と分けられる事もあります。
これは語尾など細部に若干の違いはありますがテレビで関西系のお笑い芸人さんが使っている物と大体同じ方言です。南西部に行くに連れて「播州弁」に変化し、こちらは岡山の言葉が混じって行きます。
北部は島根、鳥取の影響が強いので「因州弁」と呼ばれる中国地方の方言に近い言葉使いをしています。また、日本海側でも鳥取側と京都側で使われる言い回しに若干の違いがあります。

ちなみに言葉の分布とほぼ同一の違いみられる物には、なんとお雑煮があります。全国的にはすまし汁の地域が比較的多く、京都を中心とした近畿圏と四国の西部で白みそ仕立てがみられるようです。そして日本で唯一、ぜんざいのようなあずき汁がお雑煮となっているのが島根、鳥取の山陰地方です。
兵庫県のお雑煮というと焼きアナゴで出汁を取ったすまし仕立ての物が紹介される事が多いのですが、北部では焼きアナゴの出汁は基本的に使いません。正確な統計ではないのですが神戸近郊から北上するに従ってみそ仕立てが入り交じり、日本海側の更に山陰よりになるにつれあずき汁の家庭が増える傾向があるようです。
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同じ県内でも地域で全く違う、色んな楽しみがある兵庫県。ぜひお好みのスポットを探して遊びに行ってみませんか?

記事/ケノコト編集部

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