
初詣やちょっとしたお出かけに…『普段着の着物デビューに必要なコト』
目次
着物を着てお出かけしてみたいけれど、どこに着て行こう…と迷った時、おすすめは初詣です。お出かけ前にクリアしておきたいポイントや便利グッズも合わせておすすめします。
初めてなら一度目は美容院で着せてもらってみる
美容院で着付けしてもらうと色々と勉強になります。その時、これから自分でも着てみたいと思っている事を告げて「あまり補正をしない、楽な普段着の着付け」にして欲しいと頼んでみてください。
初心者がつまずきやすいのは衿の抜き方と合わせ方のバランス、おはしょりを決められずそこから着崩れしやすくなりますのでプロの人がどういうバランスにしてどの位置でどの程度しめるかをチェックしておくと後々上達が早くなりますよ。
小紋のような普段着だと着付け料は3000~5000円程度でリーズナブルな事が多いです。美容院だけでなく呉服屋さんでも持ち込みの着物の着付けをしてくれる所もありますよ。
自宅で着付けにトライ。絶対に必要なのは紐3本
着物の着付けに必要なグッズを検索すると色々な小物が登場しますが、まず試しに家の中だけで着るのなら、着物、長襦袢、他は着物ひもを三本だけで着る事ができます。
※帯は半幅帯か兵児帯を使う場合です。
ひもを使う内訳は以下の通りです。
・長襦袢をしめるのに1本
・着物をちょうどいい丈の所でしめるのに1本
・衿の合わせ目とおはしょりを上から押さえるのに1本
もし「コーリンベルト」などの名称で売られている、両端にクリップのついたゴムの着物ベルトがあれば、襦袢や衿の合わせ目とおはしょりを押さえる時に使うと着崩れしにくく楽に着付けする事ができます。これはとても便利なのでおすすめですよ。
専用小物でなくても大丈夫な肌襦袢その他
着付小物に「和装ブラジャー」や「肌襦袢」といった下着類がありますがこれは和装専用の物でなくてもOKです。もし浴衣スリップがあればそれが使えますし、カップ付のインナーのフレンチスリーブTシャツ(スポーツブラとフレンチTの組み合わせでもOK)と長めのペチコート、ペチパンツ、ステテコなどがあればそれが使えます。
着物ひもに関しても、専用の物がなければパンティストッキングの足の所をカットして代用できます。大柄な人は二本を固結びで繋いで使います。伝染した物をリサイクルしたり安い物を買って使うとリーズナブルです。
寒い時期は足先が足袋の形になっている和装タイツもありますがトレンカなどの足先が開いたインナーをはいて防寒対策するのがおすすめです。足袋も本物は固いので足袋ソックスやおばあちゃん世代向けに毛の入った素材の足袋ックスなどが売られていますのでそちらも手軽で履きやすいです。
普段着物を着慣れた人であれば冬場は肌着や長襦袢を省略してタートルネック+ペチパンツなどで暖かく着物を楽しんでいらっしゃるようですよ。着物も洋服と同じように、季節に合わせて自由に楽しめますね。
お出かけデビューにおすすめのコーデ
自宅で簡単な着付ができるようになっていよいよお出かけ…という時、冬であればイチオシの防寒アイテムは「羽織」です。
着物用に「道行」や「道中着」といったコートもあって素敵なのですが、これは基本的には屋内では着ない物です。それに対して「羽織」はジャケット扱いなので室内でも着る事ができます。羽織の場合、脱ぎ着が簡単な上、帯の型崩れも隠せますし、上からポンチョやストールを足す事もできます。最近は長羽織といって丈の長い物が流行りですが、慣れないうちは短め丈の方が動きやすいかと思います。
また、足元ですが小紋のような普段着であれば足袋を履いていれば下駄でもOKです。逆に成人式用のキラキラした草履はNGです。冬期の場合、初詣などに行くのに足が冷えそうであればブーツを合わせるのがおすすめです。綺麗めのデザインやムートンの物なら可愛くコーデできると思いますよ。
着物を着て歩く時の注意
振袖や訪問着など、礼装の場合は着崩れを防ぐべく「完璧な美しいシルエットをイベントの間中キープする」のを目的に、着付けのプロの経験とテクニックがふんだんに使われています。
ですが、着物は着て動けば着崩れするのが当たり前。実際、大正生まれのおばあちゃんの写真などを見ると振袖の着付けのようなかっちりしたシルエットの人は全くいません。旅館の女将さんなど、着物で動き回る職業の方はポイントを押さえて時々崩れを直してだらしない見た目にならないようキープしているのです。
初めてお出かけする前は一度自宅で試しに着て動き回って、崩れてくる所とどう応急処置をすればいいかチェックしておきましょう。
そして見落としがちなのが立ち居振る舞いです。大股で歩くと着崩れやすく、襦袢が丸見えになったりして見苦しい物です。小幅で歩く、動作は洋服の時より小さめを心がけると綺麗ですよ。
フォーマルの場はルールを守るのが礼儀ですが、普段着の着物は楽しむために着る物です。ぜひこのお正月には着物を楽しんで見て下さいね。
記事/ケノコト編集部
その他のおすすめ記事
普段着の和服ってどんな柄?『知っておきたい着物の基本知識』
たまには和服を着てみたい!『知っておきたい着物のサイズ』
これからすぐにでも出来る!初詣に行く時のマナーアップ
このカテゴリの記事

つるん、ほろり。凝固剤で変わるゼリーの口当たり『寒天、ゼラチン、アガー...

子どものやりたい!を引き出す『夏休みのお手伝い』

カラフルな色には理由がある『夏野菜の色が秘めるチカラ』

自然食品のお菓子を夏休みのおやつに「メイシーちゃんのおきにいり」
関連記事

『ファッション業界のおしごとを知る』〜スタイリストのお話〜

発達・育児相談室から『ママの心のざわざわの原因は?』

”怒る”ではなく”叱る”コト『叱り方に自信ありますか?』

暮らしの手仕事 良いこと尽くしの『干し野菜』

自宅でもおいしいラムチョップの焼き方とは?調理器具別の焼き方もご紹介!

コメント