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まめ知識 2018.02.07

2月8日は『針供養の日』身近な道具「針」に感謝しよう〜暮らしの歳時記〜

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現在では学校の家庭科の授業以来、ほとんど針を持った事がないという人も珍しくないかもしれません。ですが、かつて針仕事は家事の一つとして日常に欠かせない仕事の一つでした。そんなことから、針供養が行われるようになった背景なども合わせてご紹介します。

最初に供養が行われたのは平安時代頃。鉄の針は貴重品だった

針供養に関する記録で古いものは、平安時代に清和天皇(9世紀)が京都の法輪寺に針供養の塔を建てたとされるものです。この頃はまだ針供養は特別な事で民間では行われていたかどうかははっきりしていないのだとか。というのも、かつて鉄の針はかなりの高級品だったからです。

まず、鉄の精製が今よりもずっと大変だった事もあって、大量生産が行われるようになるには室町時代まで待たなくてはなりませんでした。正確な時代はわかりませんが物々交換のレートとして、晒しの布2反分が縫い針50本となっていたそうです。現代の晒し1反は大体10メートルなので20メートルの布と針が50本として比較するとそれなりに高級品扱いだった事がわかりますね。となると帝が針を供養するための塔を作ったのもうなずける気がします。
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日常着を用意するためにしょっちゅう針を使っていた昔の日本

着物の着方が現代と近くなってきたのは、庶民が文化を創り出せる力を持ち始めた江戸時代頃になります。その頃はまだ今のようにマシンメイドの着物などありませんので全て手縫いです。また、着物の数も限られているので、冬には着物の表生地と裏生地の間に綿を入れて、今で云う中綿入り仕様の着物にして寒さをしのいでいたのだとか。

「四月一日」と書いて「わたぬき」と読む苗字があるのは、四月一日に着物の綿を抜いて冬の着物から合いの着物に替える日だったのが由来とも言われているそうですよ。そんな風に季節毎に着物に手を入れる針仕事をするのは、家庭での仕事でした。ほつれれば繕い、こどもが育てば着物の丈や幅を直すといった風に、針は毎日のように大活躍していたのです。そんな生活の中で役立ってくれている針に感謝する日が生まれたのは自然な事かもしれません。物への感謝という暖かい心遣いが形になったのでしょうね。

針供養の日は2月8日にする所と12月8日にする所があるのはなぜ?

針供養の日は全国で同じではなく、地域によって異なっています。針供養の風習が広まったのは江戸時代頃。和歌山の淡島神社では淡島神という、女性に関するあらゆる霊験があるとされる神様が祀られています。江戸時代頃、「淡島願人」と呼ばれる旅の聖職者が淡島神を祀った神棚を背負って諸国を歩いて信仰を広めたそうなのです。その淡島願人が折れた針や古い針を集めていたのだとか。

女性が淡島神社を信仰する事と針の回収などが合わさって、各地で自然と針仕事を休んで針に感謝する、という風習が伝わったり広まったりしたと考えられるようですよ。

針供養をするとされる2月8日と12月8日はそれぞれ「事納め」という日に当たります。これは農作業の方で12月8日に一度仕事を締めてお正月を祝う用意をする事納めと、お正月(新年の祝い)が終わるのが2月8日なので神事の「事納め」というスケジュールによる物です。

そのため、地域によって「農作業を納める日だから針も休み」「お正月が終わる日だから家の仕事の針は休み」といった風に日付が異なっているようです。
ちなみに関東が2月8日で関西が12月8日という説もありますが、大阪天満宮では「お針まつり」と呼ばれる針供養の行事が2月8日に行われていますので寺社の判断によるようです。
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針供養の豆腐やこんにゃく、お餅を御供え。お針箱の整理をしてみませんか?

近くのお寺や神社で針供養が行われている場合、お参りしてお豆腐やこんにゃく、所によってはお餅のような柔らかい物に古くなった針を刺して感謝する事が多いようです。

がんばって働いてくれたのだから柔らかい物に刺してそれを御供えとして供養する、という主旨なのだとか。タイミングとしては真冬のコート類がそろそろお終いかも、という頃合いです。近くで針供養している所が無い場合はクリーニングに出す服のボタンなどのチェックをして自然に針仕事を済ませておき、お針箱を整理する機会にしてはいかがでしょうか?

処分する前に古い針に柔らかなお菓子を供えて、感謝した後お下がりをいただくなど、古来のやさしい風習を生活に取り入れて暮らしの区切りの日にしても良いかもしれませんね。

記事/ケノコト編集部

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