
着物はじめてさんの知りたいコト『ひな祭りに子どもに着物を着せてみよう』
目次
新暦でひな祭りをお祝いする場合、そろそろ雛人形を飾っていらっしゃるお家もあるのではないでしょうか?「女の子のお節句だし、ひな祭りに着物を着せてみたいけれどなんだか難しそう」と思われるかもしれません。実は子供の着物の着付けはそれほど難しくありません。着物のおすすめや着せ方のコツなどをご紹介します。
おすすめはポリエステルとウール。お手入れは比較的簡単
小さな子の場合、食べ物に触れなくても着ている物を汚しがち。手入れを考えると着物を着せる事に躊躇してしまうかもしれませんね。もし、気軽に着せられる物が欲しい、と思われるなら3才児用サイズくらいからポリエステルの子供用着物が手頃な価格で出ています。おしゃれ着洗いでお手入れ可能で、「上げ」の調整で数年は着用可能なので何度か着せたいと思われた場合はレンタルするよりお得かもしれません。
ポリエステル素材の他はウール素材の着物がおすすめです。現在、市場でこのタイプを探すとウールではなく「モスリン(生地の織り方の種類)」「メリンス(薄い毛織物を指す名前)」という名前で出ている物が多いようです。ウール素材の着物は上手に洗わないと若干の縮みが出るリスクはあるのですが、セーター同様におしゃれ着洗い洗剤を使って手洗いや洗濯機の手洗い(ドライ)コースで洗う事もできます。また、クリーニングに出した場合も正絹の物より安く済むようですよ。
ウール素材をおすすめする理由としては「一つ身」と呼ばれる赤ちゃん向けのサイズが「祝い着」として出ているため、小さいサイズが手に入る事と、ご家庭によってはタンスに眠っている可能性があるという事です。昭和中期頃だと和裁ができるおばあちゃんがいるおうちなどでは、暖かい普段着素材のウールでお正月用に子供に着物を作っていたことがあるかも。もし「ウールの着物があるんだけど」と声をかけられた記憶がある場合、三月のお節句に着てもおかしくはありませんのでチェックしてみて下さいね。
ウールの入手後の注意点としては、虫が食いやすいので「着物だから」と正絹などの高額な着物と一緒にしない事です。運が悪いと一緒に入れた事で虫が食わないはずのポリエステルを喰われた…というケースもあるようですよ。ウールは別の場所にしまって下さいね。
簡単!子供の着物の着せ方の基本は浴衣と一緒
普段着として着せる場合は大人のようにおはしょりを取らず、あらかじめちょうど良い長さに腰上げを取ってざっくり縫い止めて紐を付けるか、クリップ式のゴムベルトで止めて兵児帯を結ぶだけなので子供用の浴衣の着せ方と同じでOKです。
着物と浴衣の違いとして、下に長襦袢を着るかどうかという問題がありますが、普段着であれば省いて問題ないと思います。また、タートルネックを襦袢代わりに中に着せる着こなしも可愛いですよ。ただ、見た目として衿があった方がいいな、と思った場合は手ぬぐいなど薄手の木綿生地などをいわゆる「うそつき衿」の代用にします。
子供向けうそつき衿の付け方
1.まず子供にレギンスや肌着用Tシャツのようなインナーを着せます。
2.柄の可愛い手ぬぐいや端布の中に畳んだコピー用紙などを衿芯にして折って整えます。
首の後ろのすわりを安定させる物なのでコピー用紙は真ん中辺に入れます。
3.首にかけて打ち合わせを整えます。
4.衿の布をインナーに留めます。
安全ピンで止めるとしっかりしますが肌にピンが刺さるのが怖い場合は布テープ(ツルツルした物ではなく、繊維の入った粘着力の強いクラフトテープ)などでインナーに貼り付けて留めて着物を着せます。
※テープでも、着物を着せる事で押さえられるのでしばらくは着崩れしません。
普段着の着物なら自分で作るのもおすすめ
もしハンドクラフトが得意な方であれば、着物は意外に簡単に作れるんですよ。冬期の着物は裏地のある「袷(あわせ)」仕立てが基本ですが、無理に付ける必要はありません。家の外に出ないなら裏地が付いているとかえって暑いくらいかもしれませんね。作り方は浴衣と同じにして、浴衣とは逆に暖かみのある厚手木綿などを使って仕立てるととても可愛いですよ。
ただ、生地を選ぶ場合に注意点があります。着物はどんな物でも前身頃と後ろ身頃を続けて裁つので柄が一方通行の物は使えません。背中から見ると柄が上下逆さまになるからです。
浴衣は手芸店などで型紙を売っていますし、子供用の浴衣の本の仕立て方の解説本も多く出ています。直線縫いだけですので根気があれば手縫いでも出来ます。もしかわいい布を見付けたらトライしてみてはいかがでしょうか?きっと楽しい思い出の残る一着が出来上がりますよ。
記事/ケノコト編集部
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