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取材 2018.04.04

地域密着型不動産会社 エヌアセットと考える『賃貸暮らしのいいところ。賃貸での暮らし方についての座談会』

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川崎市の溝の口にある不動産会社 株式会社エヌアセット。不動産屋業としてだけでなく、地元溝の口を盛り上げるような様々なプロジェクトを企画しており、ユニークな地域密着型の取り組みとして話題です。
今回は、株式会社エヌアセットのワクワク広報室 松田さんをモデレーターとして、溝の口周辺エリアにお住まいの皆さんと『賃貸での暮らし方』についての座談会を実施いたしました。
 
 

賃貸物件を選ぶ時の条件とは

松田さん:まず、今お住まいの場所についてやお部屋探しの時の条件などがあれば教えてください。
 
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今回、モデレーターを務めていただく株式会社エヌアセットの松田さん
 
山口さん:宮崎台に住んで、間もなく4年になりますね。仕事で、このエリアに配属が決まってから物件を探しました。家賃など条件から探していって、実際に物件を見てみたいなって思った掲載している不動産屋さんに問合せました。
 
松田さん:弊社の場合、確かに山口さんのように、ポータルサイトを見て内覧される方が約6割近くいます。
 
山口さん:いろいろ見ていると、疲れてしまって。結局、何が良いのか分からなくなってしまって、妥協してしまうんですよね。もともと、いいなと思っていた物件が内覧当日に決まってしまって、また最初から探すのは面倒だなと思ったときに、担当営業の方がみつけてくれた物件なんです。最終的には日当たりの良さ、部屋の広さ、駅近っていう条件で決めましたね。探し始めてから時間も経っていたので、もう決めなきゃダメだなっていうプレッシャーもありました。
 
松田さん:部屋探しについて、もっとこうだったら良かったと思うことはありますか。
 
山口さん:もっと周辺の町情報を調べておけば良かったですね。今も不満はないんですけど、もしかしたらもっと楽しそうなエリアがあったんじゃないかなって思うことあります。もう少し飲食店もあると便利だなと思います。以前、川沿いに住んでいたので、川が近いのは魅力的だと思いますね。
 
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地域情報誌編集担当の山口さん
 
河原さん:一度川沿いに住むと、川沿い離れられないですよね。大阪で淀川沿いに住んでいたことがあり、今は武蔵小杉の方で多摩川沿いに住んでいます。やっぱり川沿いが良いですね。
 
山田さん:私も以前、広尾で働いていた頃に新宿に住んでいたことがあるのですが、オンオフが切り替わらないというか、家に帰っても落ち着きませんでした。
 
最初に引越しを決めた時は、高層ビルが見えたり都会の喧騒を感じることが「おー、なんか都会だな」とか「綺麗だな」って思っていたんですけどね。やっぱり川沿いに住みたいなと思って田園都市線沿いに流れ着きました。今のところに住む前は、二子新地に住んでいたのですが、駅から少し遠くても、川の近くを散歩できることが嬉しかったですね。
 
松田さん:不動産屋として、川沿いがこんなに魅力があるというのは、すごく新鮮な視点ですね。
 
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conte designの山田さん(写真左)と株式会社NENGOの河原さん(写真右)
 
 

その場所に住むことを決断した決め手

松田さん:西川さんは、旦那さんのお仕事の都合で御殿場から溝の口に移られたとのことですが、何が決め手でしたか?
 
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ご主人の転勤で溝の口に引っ越してこられた西川さん
 
西川さん:私は実家が御殿場で、そこから出たことがなかったんですね。主人の通勤に便利で、実家にも近いことが条件としてあり、最終的にいくつかの候補がありました。その中で、溝の口に決めたのは都会的だけれども安心感があるという点ですね。昔から住んでいる方が多いのもポイントの一つでした。昔からの一軒家が多いことも、何か起きた時には助けていただけそうな安心感がありましたね。先ほど、川が魅力だとおっしゃっていたんですけど、私は緑が多いことも魅力的だと思いました。
 
松田さん:緑が多いこともいいですよね。県立の東高値森林公園というところが近くにあるんですけど、まるで庭のように使っています(笑)住んでみて、住む前と印象は変わりましたか?
 
西川さん:住み始めて2年半ほどですが、印象は変わってきましたね。住む前は、それでも都会だから周りの人たちも冷たいだろうなって勝手に思っていて、地元に帰りたいなという気持ちが強かったです。でも、半年くらい経って、少しずつ地域の皆さんとの交流も増えてきたこともあり、「将来的にもこの辺りに住めたらいいね。」って夫婦で話していますよ。
 
松田さん:実際にご実家のある御殿場までも車だと1時間ほどで行けますもんね。
 
西川さん:そうですね。それに、遊びに出かけようと思えば電車も便利ですよね。それなのに、帰ってきたら静かでほっとできる場所です。それに、何より温かい方々が多いのが嬉しいことです。また転勤になったとしても、この土地に戻ってきたいと思いますね。正直、御殿場に住んでいたときにはそんな話が出なかったので驚いています。
 
松田さん:実際に、個人店や飲食店など素敵なところも多いですし、そこに付随してコミュニティ活動も盛んですよね。西川さんには、バーベキューやお神輿、グリーンバードでの清掃活動などにもご参加いただいていますよね。
 
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このエリアの魅力はやっぱり人と○?!

松田さん:山田さんは、就職をきっかけに上京されたのですか。
 
山田さん:いえ、大学時代に地元の浜松から出てきました。社会人になってから通勤などを考慮して新宿にも住んだものの、川を目指して二子新地に(笑)
 
松田さん:どうやって物件を決められたのですか。
 
山田さん:田園都市線沿線は、仕事でも関係なく、知り合いもいませんでした。たまたま鷺沼の不動産屋さんに飛び込みで行き、結婚していたので、広さや家賃などの条件を話したところ、いくつか候補をピックアップしてくれて、そのまま車で見に連れていってもらいました。二子新地の物件が川にも近いし、広さも日当たりも良かったのでそのまま決めて、2、3年ほど住んでいましたね。
 
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松田さん:二子新地という場所について、川沿い以外に良かったところはありましたか。
 
山田さん:駅周辺の飲食店が行きつけになって、仲良くしてもらっていましたね。小さいお店なのですが『豚子新地』というお店で、もともと通る度に気にはなっていたのですが、ある時、妻が一人で行って美味しいと言っていて。シェフも気さくで面白い方で、久地に引っ越した今でも通っていますよ。
 
河原さん:実家が藤沢なのですが、今の会社に勤め始めた時には実家に戻っていました。それまではシェアハウスに住んでいて、大阪や都内で転々としていました。今は賃貸を借りていますが、条件は家賃と立地条件ですね。それから、後押ししているのが川です。緑もすごく好きなので、多い方が良いなとは思いますが、川は音も匂いもすべてにおいて重要だと思っています。
 
松田さん:今日は川チームですね(笑)
 
 

新しい賃貸物件の形を求めて

松田さん:⼭⽥さんの今のお住まいは河原さんの勤めるNENGOが進めている新しい賃貸物件を作るプロジェクトだそうですね。どのようなきっかけだったのですか。
 
山田さん:前職の設計事務所時代に、NENGOさんが取り扱っているオーストラリアのポーターズペイントいうか特殊な塗料を使わせていただいたのがきっかけですね。
 
塗料の件で打ち合わせをさせてもらっている時に、ポーターズペイントの担当の方から「賃貸を変えようと企画を考えている」というお話を聞いて、興味を持ちました。僕⾃⾝、 設計の⼈間なので、いつかは⾃分が設計した建物に住みたいという希望もありました。
 
普通の賃貸物件だと、ただ決まった箱に住んで出て、住んで出ての繰り返しで、物件の価値はどんどん下がってしまいます。でも、このプロジェクトでは、価値が下がることを食い止め、価値を向上させることを目的としています。建物のオーナーさんが工事費を負担してくれるので、限られた予算内にはなりますが、結構大きな工事もしていますよ。
 
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NENGOと山田さんが取り組まれた『仕立てる賃貸』(http://shitateru.nengo.jp/
 
山口さん:工事は壁が中心ですか。
 
山田さん:いえ、お風呂なども含めて全部です。例えば、2部屋の真ん中をぶち抜いて1部屋にしたり、1部屋に壁を入れて2部屋にしたりとか。
 
河原さん:ただ、オーナーさんのためにならないような奇抜なデザインなどにはならないように、私たちが間に入っています。オーナーさん、住人さんとで話し合って、我々がプロデュースしているという形ですね。
 
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山田さん:こうやって取り組もうと思ったきっかけも、周りの方々のおかげですよね。エヌアセットさんとか地域密着型の面白い試みをしている不動産会社さんがいたり、街を盛り上げようとしている飲食店さんがあったり。無理に頑張りすぎていない空気感というか、優しくて温かくて、みんなで街のためにやってみようよというスタイルというか。
 
河原さん:エヌアセットさんは、地域密着をしていく上で競合になってしまうかもしれないですね。
 
松田さん:今回の取り組みは僕らができなかったことですし、街の価値を高める取り組みとしてはとても良いと思っています。だからこそ、今回皆さんにご紹介したかったんですよ。
 
山田さん:設計した時は、前職に勤めていたのですが、自分の家を設計したことで周りからの見られ方も変わったように思います。そして、お声がけをいただくことも増えて、独立に至ったということもあり、今回のプロジェクトは僕の人生にとっても分岐点ですね。そうなったらいいなと思っていたことが叶ってきていて、この街での出会いにすごく感謝しています。
 
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賃貸物件から始まる、新しい暮らしの形

松田さん:せっかくなので、ちょっとだけ未来の話をしましょう。これから賃貸を選ぶときに重要視されるのはどんなことだと思いますか。
 
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河原さん:やっぱり出来上がった街に住むっていうよりも、これから成長していく可能性のある街に住みたいと思いますね。明らかに無作為に作られてしまっているような、同じような商業ビルがたくさん立っているようなところは嫌ですね。もう少しその街らしいところに居たいなと思います。
 
山田さん:僕は溝の口のノクチカも設計させていただいているので、ここを通して色んな出会いをしていきたいなと思っています。だから、今のところはこの辺りに住み続けたいですね。
 
それから、街を盛り上げることに携われるのも楽しいです。梶ケ谷の桜祭りは会場構成や装飾をやらせていただいていて、チラシを妻がやっています。これからも出会った方々と面白いことをやっていきたいですね。
 
山口さん:松田さんとのご縁もあり、私もたくさんの方とお会いしました。新しいプロジェクトが始まるときに取材させていただくと、必ず「こういう街にしていきたい」という想いがありますよね。それがすごく力強くて、この街の良いところだと思いますね。
 
松田さん:賃貸に住むという選択についてはどうお考えですか。
 
西川さん:自分のお家になっちゃうと、一生その物件に住まないといけないというのがあって、賃貸だからこそワクワクする感性を優先できるっていうのはありますよね。
 
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山口さん:確かに、自分の家を建てるとなると、立地やご近所さんの印象など細かく気にしないといけないですよね。住みやすそうとか楽しそうとか、感覚だけで一旦住んでみようと思えるのが賃貸の良いところかもしれません。
 
河原さん:賃貸だと暮らし方がすごい自由だなと思いますね。以前、僕が住んだことのあるシェアハウスの暮らし方もそうでした。昭和初期の頃の古民家にも住むことができたし。実際に買うとなると、買い方もわからないし、チャレンジできないと思うんです。住んでみて、正直ものすごく寒くて大変だったんですけど。
 
それに、大きく拠点を変えたいなと思った時に、気分転換として関西に住むこともできますし、賃貸でも、同じマンションがすごく好きだったら棟内で移動することもできるし、1LDKから2LDK、3LDKに移動することもできると思うんです。そういう暮らしの自由度が高いのは賃貸ですよね。まだ少ないですが、デザイン面も自由度が高くなってきている。賃貸だからって諦める必要はないんじゃないかなって思っています。
 
山口さん:どちらかというと、私は賃貸イコール妥協のイメージがすごく大きかったですね。
出せる家賃も決まっているし、駅近とかどんどん選んでいけば選んでいくほど、妥協点が増えてくると思っていて、先ほどお話したように、もう半ばここでいいかという感じで決めちゃうことも多かったです。
 
でも、住み始めてみて日当たりの良さが自分の生活を良くしてくれたり、近所にお気に入りのコーヒー屋さんをみつけたり、銭湯に行ってみたりとか。賃貸物件でも、暮らし方次第で全然妥協して住んでないなって思うことも増えました。箱だけを見るのではなくて、暮らしという大きな視点で物件を探すことが大事なのですね。次に住む場所を考える時は、ポジティブに探せそうです。
 
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ーーーーーーーーーーーーーーー
今回の座談会を通して、「妥協して賃貸物件を選ぶ」のではなく、「賃貸だからこそ楽しい暮らし方ができる」ということに気づきました。それに、ただ借りるだけで何もできないわけではなく、新しい取り組みなどがあるということも知れました。賃貸の強みを生かして、賃貸だからこそできる自分の暮らし方をみつけて、生活をもっと楽しみたいですね。
 
記事/ケノコト編集部
 
取材協力/nokutica ノクチカ
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街の人々に愛されていた建物を再び“人”が集まる場所に~溝の口のシェアオフィス「nokutica(ノクチカ)」~
 
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