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まめ知識 2018.03.08

3月の誕生花『チューリップのコト』〜弥生の暮らし〜

3月の誕生花はチューリップ。時期を守って植えれば難しい世話なしで綺麗な花が咲くチューリップは、園芸ビギナーさんからも大人気です。現在ではチューリップで有名な国はオランダですが、実は原産は中央アジアで、トルコでは国の花とするほど愛されているのだそうです。

トルコでのチューリップの名前は「ラーレ」神の名前のアナグラム

トルコでチューリップが愛される理由の1つはその名前にあります。トルコ語のチューリップの名前は「ラーレ」で、イスラム教の神を指す「アラー」という綴りの並び替えになるのだとか。そのため、聖なる花としてモスクや廟のタイルで好んでモチーフにされたのだそうですよ。姿の美しい花であるため、早くから野性の物を持ち帰って栽培が行われていたのがオスマン帝国の第7代皇帝メフメト2世の頃。そこから大流行となります。どれほど人気だったかと言うと、皇帝の服の模様にモチーフとして取り入れられる事にもなりました。

トルコはアジアとヨーロッパの中間地点にあるため文化交流も盛んで、ここからヨーロッパにチューリップが伝わって行きます。おそらくその頃のチューリップは「エキゾチックなアジアの花」として珍重されたのではないでしょうか。チューリップという名前になった理由は通訳の人が花の名前を聞かれているのに間違えてターバンを何と呼ぶかと聞かれて「チュリパム(トルコ語でターバン)」と答えたから、という説が有名ですね。

チューリップは交配が簡単に行えるため、新種の園芸品種が多く作られ、特にオランダでは珍しいチューリップが人気になったため、植物マニアの取引から投機目的の人達の参加によっていわゆる「チューリップ・バブル」が起きたと言われています。オランダは現在も園芸大国で色々な花の種苗育成が産業として盛んです。世界中に花の種や球根を輸出していますが、チューリップはその代表的な作物の1つです。そのためオランダがチューリップの原産国と思っていらっしゃる方も多いようですね。

オードリー・ヘップバーンはチューリップを食べていた?

オランダのチューリップにまつわるエピソードには世界的な名女優、オードリー・ヘップバーンに関わる物があります。オードリーは父親がイギリス人であるためイギリス国籍ですが母親がオランダ貴族の出身です。そのため、両親が不仲になって父親が家を飛びしてしまった後、母親の故郷であるオランダで暮らすようになりました。その後、第二次世界大戦の終盤1944年にオランダ大飢饉が発生します。その時、ヘップバーンの命を繋いだのはチューリップの球根だったのだそうです。実はチューリップの球根は糖度が高く、デンプン質に富むのでオランダではチューリップの球根の粉でお菓子を作ったりじゃがいもの代用のような使い方をしたりするのだそうです。オードリーは飢饉の時、球根を食べて飢えをしのいで生き延びる事ができたのだとか。そしてこの時の大飢饉で亡くなった方はとても多かったそうです。もしチューリップがなかったら私達は銀幕の妖精と言われた名女優の演技を見る事ができなかったかもしれませんね。

日本では富山と新潟がチューリップの産地。球根を使ったお菓子も

チューリップは球根だけでなく、花も食用花(エディブルフラワー)にする事もできるのですが、それは食用に育てた物だけです。花壇に植えて花を楽しむために売られている一般の園芸品種は、灰汁が強く、消毒などの薬品も食用向きに作られてはいません。また、心臓毒となる成分が含まれていますので園芸品種は食べないように注意が必要です。食べられるチューリップが気になる方は、専門農家さんなどをチェックして「食用」とされている物を試してみて下さいね。

日本ではチューリップの生産地は富山と新潟で国内全体の9割を占めます。僅差ですが生産トップは富山県で、ご当地スイーツには食用に特別栽培されたチューリップの球根を使った物があるそうです。チューリップはユリ科の植物なのでゆり根のような味がするのでしょうか?なんだか気になりますね。

最近では変わり咲きのチューリップの球根が手頃な価格で広く販売されるようになったため、園芸好きのお家の庭先で珍しいチューリップを見かける事も少なくありません。もし切り花を飾る時は開花前に花の根元(花と茎の境目)辺りを針で刺してみて下さい。針で刺す事で花に流れ込むエチレンという物質の量が減るので、花が満開になりにくく長持ちします。(開花した後の物は逆に花持ちが悪くなります)

記事/ケノコト編集部

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