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得するコト 2018.03.21

日本の暮らし色『日本の「黄色」はどんな色?』春を彩る山吹を見つけよう

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日本語の色の名前で基本となるのは赤、黒、青、白です。どういう事かな?と思われたらこの4つの色の名前に「い」を付けて見て下さい。「赤い」「黒い」「青い」「白い」とそれぞれ物事の様子を現す「形容詞」になります。この4つの色は日本人にとって古くから付き合いのある色で、日本語の色の中でも特別扱いです。では昔の日本には黄色は存在しなかったのでしょうか?

日本の色の表現は「明度」と「彩度」の変化から生まれた

日本語の基本四色は実は特定の物の「色」を指す事で生まれたのではなく、光の変化を現す言葉から派生したと考えられているようです。

赤は、「明るい」という言葉と語源が同じで「夜が明けて明るくなる様子」から。
黒は、かつては「玄」の字を当て、「暮れる」「暗い」などと同じように、日没後に光がなくなって暗くなる様子から。
青は、藍(アヰ)と語源を同じくし「はっきりしない」という意味で白の対義語として生まれたと考えられています。
最後に白は、「はっきりした」という意味の「シル(顕)し」から転じて白になったのだとか。
和色3月納品1
太陽の運行で変化する明るさを示す「赤」と「黒」が対で、はっきりした様子を現す「白」と曖昧な色を指す「青」が対になっていたそうです。それがやがて高い彩度を現す赤が明度の高さを表す表現の白と入れ替わり、「白黒付ける」といったような風に黒と白がペアになったと考えられているようです。個々の色の違いより、時間の変化を示す光の強さや明るさが先に概念として認識されていったのですね。

平安時代頃まで、黄色は赤の仲間として扱われた

言葉として黄色が独立するのは他の色より少し後になります。奈良時代の日本は中国文化を真似て都市計画を行ったり寺院を建立したり、仏教文化が栄えた時代でもありました。平城京は中国の都市、長安を模して造られたため、青(緑)の瓦と白い壁に朱塗りの柱というコントラストのはっきりしたカラーリングでした。奈良時代から平安頃の仏教美術は赤、青、緑の光の三原色が基調となっていたようで、復元された平等院鳳凰堂などにその当時の様子がうかがえます。
和色3月納品2
もちろん「黄色」その物は存在していたのですが、最初は「黄色」という独立した色としてではなく「淡い赤」という扱いだったそうです。古代の文献などで、黄という字が入っても黄色ではなく実際は赤を指している例が珍しくないのだとか。確かに、黄色っぽいオレンジだと人によって「赤」とするか「黄色」とするか判断に迷うかもしれませんね。

日本の黄色の代表の1つ、山吹。別名は「日本のバラ」

さて、日本の花で黄色の代表の1つが山吹です。24色の色鉛筆で濃いめのオレンジよりの黄色が「やまぶき色」となっているのでおなじみの色ではないかと思います。現在では黄色の花と言えば、チューリップや菜の花が挙げられる事もありますが、古い時代の日本で黄色といえばこの花の色でした。山吹の鮮やかな黄色は古代の日本人にも好まれ、万葉集にも山吹の事が詠まれた歌があります。チューリップはもちろん、菜の花の黄色を「菜の花色」と呼んで色の名前とするのは、山吹よりずっと後、近代になってからなのだそうですよ。
和色3月納品3
ちなみに山吹の花はイギリスでは「イエロー・ローズ」とか「ジャパン・ローズ」と呼ばれているのだそうです。山吹がバラ?と驚きそうですが実際にバラ科の植物です。山吹には八重咲きの物があるのですが、ヨーロッパには最初にそちらが長崎の出島経由で持ち込まれたそうですよ。1805年にはイギリスの植物学者ウィリアム・カーが、中国にも分布している山吹をイギリスに持ち帰り国立植物園に持ち込んだ事で学名が「Kerria japonica」となりました。Kerriaはウィリアム・カーの名前にちなんだ言葉で、japonicaは「日本の」という意味になります。イギリスに持ち込まれた山吹は丈夫で綺麗な花が咲くので、あっという間に広まって庶民の家の庭でも見られるようになったそうですよ。意外な所で「日本のバラ」として親しまれているのですね。
山吹の開花時期は4~5月です。日本全国に分布している花ですので、よく見ると身近な場所で咲いているかもしれませんね。

記事/ケノコト編集部

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