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ファッション 2018.04.11

着物はじめてさんの知りたいコト『お太鼓結びは必ず覚えないとダメ?』その1

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自分で着物が着られるようになりたい、と思った時にイメージする和服姿はどんなものでしょうか?着付けの習得レベルの目標が浴衣ではなく襦袢の上に着物を着る事であれば、大抵の方は「お太鼓結び」の帯を思い浮かべるのではないでしょうか?

実は着物の歴史では比較的新しいお太鼓結び

お太鼓結びは和服の帯結びの基本、というイメージを持たれがちですが実はそれほど歴史の古い結び方ではありません。考案されたのは江戸時代末期頃です。深川の芸者さんが駒形橋の竣工イベントのお祭りに出るにあたって、普段はだらりと垂らしていた後ろ帯を紐で抑えていつもよりコンパクトにまとめた姿で太鼓橋を渡ったのが発祥なのだとか。いわゆる粋筋の女性の新しい装いとして生まれた物だったのです。

時代劇や浮世絵を見る機会があればチェックすると面白いのですが、江戸時代頃の庶民は帯を結ぶ時、基本的に帯揚げも帯締も使いません。そもそも、「帯」が今のような形になったのは着物ができてからずっと後で、江戸時代初期までは紐やロープ状の帯を使い、今でいうブラウジングの状態で着るのが普通だったようです。次第に豪華になって行く着物とバランスを取るために帯の幅が太くなっていきますが、結び方の基本は現代の半幅帯と似た方法が主流だったのだとか。

江戸時代頃よく使われたとされる結び方には、帯の端をおみくじのような形に結んでまとめる「貝の口」や「吉弥結び」、今では浴衣の結び方の代名詞のようになっている「文庫結び」などがあります。どれも基本的には帯だけで結べる物です。当時の着物は生活着だったので、手間をかけずに身に着けられる方法が一般的だったのかもしれませんね。それに比べると帯枕を包んだ帯揚げを入れて形を整え、帯締めでお太鼓の中に入れた帯の端を抑えるお太鼓結びは少し手間がかかる結び方なのです。
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実用性からスタンダードになったお太鼓結び

着付けの流派で若干手順に違いはあるようですが、着付けの途中だけ結ぶ仮紐なども必要なので、お太鼓結びは初心者にはちょっぴりハードルが高い結び方です。それなのに現在、お太鼓結びが和装の基本的な結び方となっているのは実用性からとも言われています。現在では「角出し」という結び方はお太鼓結びのアレンジと言われていますが、元々は全く違う結び方で「引き抜き」という方法で結んで帯揚げも帯締めも必要がありません。結び方もお太鼓結びより簡単に結べるので、既婚女性の基本的な結び方の一つだったそうです。ただ、本来の角出しである「本角出し」をするには体に合わせたサイズの長くて柔らかい帯が必要な上、帯にシワがつき、型崩れしやすいというデメリットもあります。

それと比較するとお太鼓結びは体にフィットして結んだ後の型崩れが少ないというメリットがあります。特に生活着ではなく礼装として着る場合、型崩れしにくく直すのも簡単であるのは大きな利点ですね。

お太鼓結びを覚えると便利!でも「必ず」ではない

「お出かけに着てみたい」など着物を着るのが私的な理由であれば、必ずしもお太鼓結びのマスターは必要ありません。ただ、お太鼓結びを覚えると便利な事の例はいくつかあります。

シンプルな装いが好きな場合
お尻が気になる場合
お下がりの帯に「名古屋帯」がある場合

しめやすいのは断然、リボン結びでもOKな兵児帯や、前で結んでから後ろにクルっと回せる半幅帯です。ただ、兵児帯も半幅帯もかわいらしい雰囲気やカジュアルな印象になりがちなので、少し大人世代の好みと違ってくる事があります。また、基本的に帯結びの位置がウエストより上で、高い位置にポイントが来るため、お尻が目立ってしまい丸見え、という風に感じる事があります。お太鼓の場合、お太鼓部分のシルエットがすっきりしている事とタレの部分あるのでお尻が目立ちにくいという利点があります。
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帯の中には、腰に巻く部分を二つ折にして細く縫い合わせ、お太鼓の部分だけ幅が広くなっているお太鼓結び専用の「名古屋帯」と呼ばれる物があります。お太鼓結びがスタンダードとされているだけあって、昭和世代のお嫁入り道具に名古屋帯が入っているのは珍しくないそうです。お下がりに素敵な名古屋帯があるならお太鼓結びにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

記事/ケノコト編集部

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