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取材 2018.07.09

100年後を想像して、溝の口らしい街つくりに取り組む会社 株式会社NENGOの『PORTER’S PAINTS』とは

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川崎市の溝の口にある不動産会社 株式会社エヌアセット。不動産屋業としてだけでなく、地元溝の口を盛り上げるような様々なプロジェクトを企画しており、ユニークな地域密着型の取り組みをされている不動産会社として話題です。今回は株式会社エヌアセットのワクワク広報室 松田さんから、川崎市を中心に建築・不動産を通じて街つくりを行っている株式会社NENGOさんをご紹介いただき、具体的な取り組みや、なぜオーストラリアの自然由来の塗料「PORTER’S PAINTS(ポーターズペイント)」を取り扱いだしたのか、また街つくりを考えたきっかけや今後の展開を、松田さんと一緒にお伺いしてきました。
 
 

目指すのは“100年後の街つくり”

 
ーーまず、株式会社NENGOさんについて教えてください。
 
河原さん:私たち株式会社NENGOは、“100年後の街つくり”をミッションに掲げています。その100年後という言葉の年後が社名の由来でもあるんです。100年後の街つくりといっても未来的な都市つくりではなく、その土地の気候、風土、歴史、文化を読み込んで、その街の“らしさ”を活かした街つくりなんです。
 
例えば、最近はどこの駅前もチェーン店などが並んで似たような風景になってきていると思うのですが、そうするとその街らしさが薄まってしまって、その街に行く理由って失われてきていると思うんです。確かに、その街に住む人にとっては便利になっているかもしれないのですが、街として豊かになっていると言えるでしょうか。
 
その街だから住みたい、働きたいという人が増えることこそがこれからの街つくりに繋がるのではないかと思っています。
 
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株式会社NENGOの河原 大悟さん
 
ーー具体的には、どのような事業をされているのですか。
 
河原さん:会社自体は、耐火被覆工事の事業から始まっています。建設業という仕事をする中で、まだ使っていける建物が壊され、新しい建物を建てるという日本特有の“スクラップアンドビルド”の考え方をなんとか変えられないかと模索しました。
 
中込さん:建物に愛着をもってもらうために何かできないかと考えていたとき、海外の映画の中で家族が引っ越し先の家の壁を塗るシーンを見かけたんです。日本の場合、真っ白な状態にして住もうとすると思うのですが、海外では今までの人の想いを受け継いで、家に手を加えて住むことが多いようなんです。みんなで壁を塗るというのは、家に愛着をもってもらうために良いアイデアだと思い、世界中の塗料から探した中、出会ったのがオーストラリアの塗料である「ポーターズペイント」でした。
 
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株式会社NENGOの中込 亜矢子さん
 
 

「ポーターズペイント」をきっかけに建物への愛着を持ってほしい

 
ーーポーターズペイントとは、具体的にどのような塗料なのですか。
 
中込さん:オーストラリアで生まれて、長年愛されてきた伝統的な塗料で、一番の特徴は色です。もともとポーターズペイントは建物を修復する技術からできたものなので、経年変化に追随する発色にこだわっていて、世界一豊富な16色の顔料から創り出されています。だから自然界にない発色の良い原色などはなく、暮らしに馴染む色が多いんですよ。
 
基本的にペイントって艶と色の組み合わせで表現されることが多いのですが、ポーターズペイントの場合は質感と色の組み合わせなんです。砂を入れてざらっとした質感を出すなどして、光の陰影によって見え方を変えるんです。だから暮らす人には、家の表情を365日24時間見て楽しんでほしいですね。家ってパッケージされたものを買ったり借りたりするだけでなく、住む人が創造していくものだと思うので、どんどん自分らしい家にしてほしいですね。
 
screencapture-porters-paints-2018-04-16-11_16_32
『ポーターズペイント』(https://porters-paints.com
 
ーー実際にポーターズペイントを導入されているのは、どのような場所が多いですか。
 
河原さん:住居や店舗など様々な建物にペイントいただいておりますが、最近では集合住宅やシェアスペースにも導入いただいております。エヌアセットさんが運営されている溝の口のシェアオフィスnokutica(ノクチカ)でも、これから施設を利用される方にも愛着をもっていただくためオープン前に入居者の皆さんで塗っていただきました。集合住宅などでもそうですが、自分の好きな色を選び、好きに塗るというのは、どんな自己紹介よりも相手に自分を伝えられる表現方法かもしれません。
 
《関連記事》
地域に根ざす新しい空間『築90年以上の空き家から生まれるシェアオフィスへの想い』
街の人々に愛されていた建物を再び“人”が集まる場所に~溝の口のシェアオフィス「nokutica(ノクチカ)」~
 
飲食店の店開きイベントとして、通りがかりのお客様にお店の壁を塗ってもらっていた飲食店さんもありますね。お手伝いいただいたお客様にはまかないを用意されていて、お店の味や雰囲気も知っていただくというものでした。お手伝いいただいた方がオープン後もお店に通われるお客様が多いようで「ここは私が塗ったんだよ」と嬉しそうにおっしゃっているそうです。店主の方もどなたがどこを塗ったか覚えているそうで、自分が塗った壁の前がそれぞれのお客様の特等席なんだとか。とても面白いコミュニケーションの形ですよね。
 
ーーポーターズペイントの色は、どのように決まるのですか。
 
中込さん:お客様に「何色にしますか?」ということは聞かないんです。どんな雑誌を見るか、どんなブランドが好きか、などと好みを聞くことから始まって、お客様の身近な生活行動から価値観を紐解いていきます。お引っ越しのタイミングというお客様も多いので、どんなカーテンでどんな家具を置くのか、どんな暮らし方をされたいのかということを伺いながら、“暮らしがもっと楽しくなる”色のご提案をいたします。
 
壁って白いイメージを持つ方が多いと思うのですが、色は何千通りも作ることができるので、その人らしさが出る色を提案したいですね。
 
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建物への愛着が溢れる街にしたい

 
ーー今後はどのようなことに取り組んでいかれたいですか。
 
中込さん:住む家を選ぶときって、スーパーから近かったり、お子さんが通う学校から近かったり、通勤に便利だったりなどの条件で選んでしまいがちですよね。でも、パンが好きな人なら、駅から遠くても好きなパン屋さんから近ければいいと思うんです。その人にあった暮らしをみつけることが毎日を楽しく過ごすコツだと思うんですよね。そうやって毎日の暮らしを楽しむためのひとつとしてポーターズペイントを使っていただき、建物や街に愛着を持ってもらえるようになると嬉しいですね。
 
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河原さん:豊かで愛着をもった暮らしをもっと広めていくために、ポーターズペイントだけでなくリノベーション事業を始め、更に不動産事業へと拡大しました。最近では、新築や土地開発事業、そして一棟まるごとリノベーションや、賃貸でも豊かなくらしを創る仕立てる賃貸事業なども行っております。そうして、ポーターズペイントを使いたい方から不動産を探している人、リノベーションしたい人まで幅広く対応できるようになりました。
 
今後も私たちは目の前にいる人を幸せにするために、建築や不動産などを通して課題解決のお手伝いをしていきたいと思っています。そして、もっともっと地域の人たちとも関係を作っていき、“100年後の街つくり”のためにさまざまな取り組みを行っていきたいですね。
 
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今回、株式会社NENGOのお二人にお話を伺って、自分らしい暮らし方ってなんだろうと考えました。ポーターズペイントをきっかけに、自分らしい暮らし方をみつけるのも良いかもしれません。一緒にお話しを伺った株式会社エヌアセットの松田さんは「本当に自分らしい暮らし方というのは、自分で手を加えられる余白だったり、誰かの大切にしているものを引き継ぐ感覚だったりするのではないか」と仰っていました。自分らしい暮らし方、その街らしい街つくりを本気で考える人たちがいる溝の口という街がますます魅力的だと感じました。
 
 
記事/ケノコト編集部
取材協力/株式会社NENGO(http://www.nengo.jp
 
 
株式会社エヌアセット
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