
料理はだしが決め手!手軽に使える『顆粒だしの原材料』とは
目次
- 1 日本の味「和風だし」の原材料とは
- 2 風味調味料に含まれる原材料のアレコレ
- 3 和風だしの他にもある手軽に使える顆粒だし
- 4 洋風だしに含まれる原材料のアレコレ
- 5 中華風だしに含まれる原材料のアレコレ
- 6 いろいろな『だし』の賢い使い方
- 7 使うのは少しだけ!素材の味を邪魔しない『だし』を使ったレシピ
- 8 顆粒だしに頼らない!手作りだしの作り方
- 9 その他の『調味料』にまつわる記事はこちら
- 9.1 日常の中に役立つことがたくさん!家庭の常備調味料『酢』の原材料は知ってますか?
- 9.2 種類・特徴・用途…知っておきたい『砂糖』の豆知識
- 9.3 料理に入れるとどんな効果があるんだろう?『酒』の原材料、知っていますか?
- 9.4 味付けに欠かせない!海以外からも採れる『塩』の原材料とは
- 9.5 日本独自の発酵調味料『味噌』。全国各地にある味噌の種類、あなたは言えますか?
- 9.6 甘味をつけるのに、「砂糖」と「みりん」はどう使い分ける?みりんの正しい使い方、知っていますか?
- 9.7 手づくりしてみませんか?『マヨネーズ』の原材料・作り方・活用レシピ
- 9.8 油といえば「サラダ油」!原料はサラダ?!油の原材料と身体との関係
- 9.9 あなたは違いがわかりますか?揚げ物や鉄板料理にかける「ソース」の違いと新しい使い方
- 9.10 甘味と酸味が何にでも合う!『トマトを使った調味料の種類・特徴・用途』
だしは昆布や鰹をはじめ、肉や野菜から出た汁で、漢字でも「出汁」と書きます。みそ汁やスープなど汁ものだけでなく、漬物や炒め物、煮込み料理など幅広く使われています。
中でも顆粒だしは、手軽に使えて忙しいときにピッタリのお助け調味料。顆粒だしには元となる素材だけではなく、さまざまなものが入っています。一体どのようなものが入っているのでしょうか。
日本の味「和風だし」の原材料とは
一口に「和風だし」と言っても種類はさまざま。「風味調味料」や「和風調味料」、「和風だしの素」という名前で店頭に並んでいることもあります。
<風味調味料>
原材料名
「調味料(アミノ酸等)、食塩、ぶどう糖、風味原料(とびうお粉末)、酵母エキス、たん白加水分解物」
<和風調味料>
原材料名
「ぶどう糖、食塩、砂糖、粉末醤油、焼きとびうお粉末、たん白加水分解物、あじ煮干粉末、酵母エキス、植物油/調味料(アミノ酸等)」
<和風だしの素>
原材料名
「風味原料(いりこ粉末、かつおエキス、いりこエキス、昆布、椎茸エキス)、デキストリン、糖類(麦芽糖、砂糖)、酵母エキス」
メーカーによって内容は少しずつ異なってきますが、日本農林規格では以下のように定められています。
風味調味料とは、
調味料(アミノ酸等)および風味原料に砂糖類、食塩等(香辛料を除く。)を加え、乾燥し、粉末状、か粒状等にしたものであつて、調理の際風味原料の香り及び味を付与するものをいう。
また、次に掲げるもの以外のものを使用していないこと。
1 風味原料
2 砂糖類
3 食塩
4 たん白加水分解物および酵母エキス
5 でん粉およびデキストリン
いろいろと気になるワードが出てきましたね。一つずつ見ていきましょう。
風味調味料に含まれる原材料のアレコレ
≪風味原料とは≫
節類、煮干魚類、こんぶ、貝柱、干ししいたけなどの粉末または抽出濃縮物のことをいいます。節類と聞くと、パッと思い浮かぶのは「かつお節」ではないでしょうか。かつお節はもちろんのこと、宗田かつおやさば、あじ、いわし、とびうおなどもこの節類に含まれます。
中でも、とびうおとは「あご」のことで、日本海沿岸地域で呼ばれる呼び方です。とびうおと聞いて驚かれた方も、「あごだし」は最近よく耳にするのではないでしょうか。
≪砂糖類とは≫
砂糖類といってもさまざまです。原材料に書かれている砂糖や麦芽糖をはじめ、ぶどう糖、果糖、ぶどう糖果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖なども砂糖類に含まれます。
≪たん白加水分解物とは≫
大豆やとうもろこし、小麦などの植物性や動物性の「たん白質を分解して得られたアミノ酸」のことをいいます。独特のコクや旨味を持つため、広く加工食品に使用されています。食品衛生法では食品添加物に指定されていませんが、JAS法で表記が義務づけられている添加物です。
加工食品の場合、製造過程や保存中に逃げてしまう風味を補ったり、普遍的に好まれる一定な味に仕上げたりする必要があります。そのため、素材の味だけでなく、何かしら味を補う必要が生じる場合があり、たんぱく加水分解物が使用されます。
≪酵母エキスとは≫
酵母というとパンやビールが頭に浮かびますね。こういった酵母から抽出したもの(エキス)に酸や酵素などを加え、人為的にアミノ酸を作り出した調味料です。
≪デキストリンとは≫
トウモロコシから抽出した「でんぷん」や「炭水化物」のこと。似たような名前で『難消化性デキストリン』というものがありますが、これは「食物繊維」なので別物です。
また、でんぷんは食品にとろみをつける働きがあります。デキストリンが入っているからだしがトロトロするのでは…と思われるかもしれませんが、ごく少量のためとろみがつくことはありません。
では、どうしてデキストリンが入るのでしょうか?このデキストリンが粉末のだしに含まれることにより、粉末を溶かすときにダマになりにくく溶けやすくするための効果があります。
和風だしの他にもある手軽に使える顆粒だし
和風に味を整えるときに使うのが「和風だし」です。しかし、手軽に使える顆粒のだしは和風だしだけじゃありません。洋風仕立てにしてくれるだしや中華仕立てにしてくれるだしを原材料と一緒にご紹介いたします。
洋風だしに含まれる原材料のアレコレ
<ブイヨン>
原材料名
「食塩、砂糖、デキストリン、牛脂、でんぷん、粉末醤油、シーズニングパウダー、配合調味料、たまねぎ、酵母エキス、にんにく、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、クエン酸、香辛料抽出物、香料、酸化防止剤(ビタミンE)」
ブイヨンはフランス語で「だし」を意味します。肉骨や魚類、野菜、香辛料などを長時間煮込んで作る煮出し汁で、スープの素になるものです。食塩や砂糖などの調味料や添加物によって、その味を再現しています。また、「スープストック」もブイヨンのことを指します。
<コンソメ>
原材料名
「食塩、乳糖、砂糖、食用油脂、野菜エキス、香辛料、酵母エキス、しょうゆ、ビーフエキス、チキンエキス、果糖、酵母エキス発酵調味料、調味料(アミノ酸等)、加工でんぷん、酸味料」
食塩や砂糖などの基本の調味料だけでなく、野菜や肉類のエキスが入ることによって洋風仕立てになるようです。肉類のエキスも1つではなく、複数あるのがポイントです。
≪似ているようで違う「ブイヨン」と「コンソメ」≫
市販のブイヨンとコンソメはどちらも塩分が加えられているので、お湯に溶かせばスープになります。ブイヨンはそのままで飲めるコンソメと比べると、やや味がタンパクで薄めです。また、コンソメはブイヨンを素に肉や野菜、調味料を加え、アクを取り、濾したスープのことを指します。コンソメにはフランス語で「完成された」という意味があるんですよ。
中華風だしに含まれる原材料のアレコレ
<中華だし>
原材料名
「食塩、乳糖、たん白加水分解物、澱粉、酵母エキス、チキンエキス、食用油脂、オニオン、ポークエキス、ジンジャー、ホタテエキス、ガーリック、椎茸エキス、酸化防止剤(ビタミンE)」
中華だしにもコンソメと同じように野菜や肉類のエキスと、生姜やホタテなど中華料理のベースとなる素材が入っています。
<鶏ガラスープの素>
原材料名
「食塩、砂糖、チキンパウダー、乳糖、チキンオイル、酵母エキスパウダー、粉末油脂、香辛料、調味料(アミノ酸等)、加工でんぷん、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、(その他小麦、卵、大豆、豚肉由来原材料を含む)」
鶏ガラスープのため、肉類のエキスとしてチキンパウダーやチキンオイルが含まれています。ガラスープの場合はこれに牛肉や豚肉のエキス、野菜のエキスが含まれることもあります。
≪似ているようで違う「洋風だし」と「中華風だし」≫
どちらも、肉類のエキスや野菜類のエキスが入っているので同じように感じますが、洋風だしは野菜の甘味が強く、中華風だしは肉のうま味をしっかりを感じさせる味わいを持っています。
また、同じ野菜エキスでも、使われる野菜が異なります。洋風だしには、ニンジンや玉ねぎ、セロリ、パセリなどを使いますが、中華風だしに使う野菜はネギやショウガなどの野菜です。鶏ガラスープは西洋料理よりも中華料理に使用することが多いため、市販の鶏ガラスープの素には、ニンニクやしょうゆが入ったものが多いです。
いろいろな『だし』の賢い使い方
【和風だし】
お湯に溶かし、みそ汁やお吸い物のだし、うどんやそばの麺つゆのベースが定番です。また、あんかけや炒め物に使うのもおすすめです。
【ブイヨン】
お湯に溶かすと、素材のエキスで多少の濁りがあります。味はシンプルなのでベースとしてお使いください。カレー、シチュー、ロールキャベツなどの煮込み料理、ポタージュやミートソース、クリーム煮などの透明感の要らないスープやソースなど幅広く使えます。
【コンソメ】
濁りのない透明なスープなので、コンソメスープや野菜スープにおすすめです。ブイヨンよりもしっかりした味付けなので、パスタや炒め物の味付けとして、何か一味足りないときの仕上げにどうぞ。
【中華だし】
ブイヨン同様に、中華料理のベースとしてスープやソースのだしとしてお使いください。
【鶏ガラスープ】
鶏がらスープの素に使われる野菜は中華料理に使われる香味野菜が主となっていますが、和洋中に使うことができます。さらっとした味わいであることが多いので、仕上げの味付けや一味足りないときに使うと良いでしょう。
どのだしも市販のものはメーカーによって風味や味に違いがあります。特に、塩味はメーカーによって素材の味を活かした程度から、加えるだけで料理が完成するぐらいさまざまなので、入れすぎにご注意ください。
使うのは少しだけ!素材の味を邪魔しない『だし』を使ったレシピ
料理のベースになるのが「だし」です。今回ご紹介した「顆粒だし」はベースになるだけでなく、それだけで味が完成してしまう優れものもあります。素材の味を大切にした、ケノコト流のだしレシピをご紹介いたします。
ひんやりつるん!真っ赤でかわいいおつまみはいかが?『冷やしトマトのだしジュレ』
おだしのジュレとともにひんやり冷やして、トマトをまるごといただいちゃいましょう。見た目にも涼やかなこのおつまみ、おもてなしにもオススメ。
旬の野菜を味わおう!『若竹煮』
パックされたたけのこの水煮とはまったく別物に感じるほど、旬のたけのこは香りも味も抜群。春のこの時期だけしか味わえないので、ぜひ食べてほしいと思うお野菜です。
いつもとちょっと違うお出汁で『トマトスープのとろーりチーズおでん』
透き通った出汁も美味しいですが、今夜はちょっと変えてトマトスープで煮てみませんか。
チーズもプラスすれば、お子さまも大好きな洋風おでんになりますよ。
ホームベーカリーで生地から手作り!『冬野菜とカニクリームのピザ』
ホームベーカリーを使えば、家でも簡単に生地から手作りできるのです。
オーブンから取り出した熱々のピザ、チーズがとろけるピザ、一度食べたらやみつきになりますよ。
ご飯の上にた~っぷりかけて!『麻婆たけのこ』
このレシピは中国山椒や辣油を使っていないので辛味も少なく、お子様も楽しめる味付けです。
作っている間も、生姜やにんにくの刺激的な香りが食欲をそそります。
漬ける時間0分!100回揉むだけで簡単に作れる『夏野菜の即席漬け』
胡瓜に茄子…漬物にしたいけれど、漬けるには時間がかかる。今すぐ作って、今夜のおかずにしたいなぁ、と思う事ありませんか?
漬ける時間は不要なので、作ってすぐに食べられます。
顆粒だしに頼らない!手作りだしの作り方
さっと加えるだけで味を整えてくれたり、料理のベースとして使えるのが顆粒だしの良いところ。しかし、素材の味を引き出すためやそれだけで味が整うように添加物が加えられています。
添加物が苦手だったり、料理の時間に余裕のあるときはだしを手作りしてみるのがいかがでしょうか。手作りのだしは、より素材の味を感じることができますよ。
「ケノコトハウス」のおすそ分けレシピ⑦ ~やっぱりこの味 基本のお出汁『かつおだし』~
基本の「お出汁」は汁物だけでなく、おかずやご飯にも使える万能だしです。
何にでもつかえる『万能野菜だし ベジブロス』をつくってみよう
抗酸化作用があり、免疫力を向上させる効果もあるとされるファイトケミカルという機能成分が詰まった、栄養満点なスープです。
お手軽に使えて、味付けも整うのが顆粒だしの良いところ。
素材の味が十分に引き出されて、愛情も詰まっているのが手作りのだし良いところ。
疲れたときや時短のときは顆粒、少し余裕のあるときや丁寧に料理をしたいときには手作りなど、上手に使い分けてくださいね。
記事/ケノコト編集部
その他の『調味料』にまつわる記事はこちら
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種類・特徴・用途…知っておきたい『砂糖』の豆知識
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