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道具 2018.06.04

人々の心を掴んで離さない。上品で華美な様式美の『有田焼』

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『有田焼』は佐賀県有田市を中心として作られている磁器です。磁器を代表する焼き物として、古くから現代に至るまで大変人気があります。その上品で華美な色絵の有田焼は、日本だけでなく、海外でも多くの人の心を掴んでいるそうですよ。どのようにして人々の心を魅了するほどの焼き物になったのか、有田焼の歴史を振り返ってみましょう。

国内よりも海外に向けて流通が多かった『有田焼』

佐賀県有田市は日本磁器発祥の地として360年以上の歴史を持っています。有田焼が生産される以前の国内では、陶器の生産が主となっていました。
江戸時代の初め、豊臣秀吉による朝鮮出兵に参加していた佐賀藩主が、朝鮮から陶工を連れ帰ってきました。この陶工が有田の泉山(いずみやま)で原料となる陶石を発見したことで有田焼の生産が始まります。

江戸時代の後半になると、有田焼の優れた技法が漏えいするのを恐れて厳格な規制を設けました。その一つが販売市場を伊万里に限定することです。ほとんどの有田焼は伊万里津港から諸国に輸出されていたので、有田焼は『伊万里焼』と呼ばれるようになります。有田焼は、ヨーロッパを主とした海外に多く出荷され、ヨーロッパに渡った有田焼は「IMARI」と呼ばれ、中でも金彩を加えた豪華な色絵の有田焼は、当時純金と同じ価値で取引されていました。ヨーロッパの王侯貴族の中には熱狂的なコレクターが多くいたそうですよ。

明治時代以降、伊万里は輸出港としてだけでなく生産地となり、有田で焼かれたものは有田焼、伊万里で焼かれたものを伊万里焼と呼ぶようになりました。現在では有田市周辺で製造される磁器を『有田焼』と称し、1977年に経済産業大臣指定伝統工芸品に指定されています。

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海外の要素を取り入れて磨かれた『有田焼』の美しさ

素地は温かみのある乳白色で、米のとぎ汁のような白さは「濁手(にごしで)」と呼ばれています。有田焼は白い磁肌を多く残しながら赤絵が描かれ、日本独特の美意識ともいえる「余白の美」を大切にした作品が多いです。 藍色や赤・黄・金などの鮮やかな色は、透明感のある白磁によく映えます。

現在、有田焼は「古伊万里」「柿右衛門」「鍋島」の3つの様式があります。

古伊万里

赤や金の色鮮やかな磁器。白い磁器に青で絵付けし、金などを贅沢に使って模様が描かれている

柿右衛門

余白を活かした色絵が特徴

鍋島

大名などが使った献上品としての需要が多く、特に格調があって人気が高い

図案も幅広く、中国清朝の影響を受けたもの、純日本的なもの、オランダの影響を受けた西欧風のものがあります。そのこともあり、有田焼は日本のみならず世界からも愛されているではないでしょうか。近年、人気が高い有田焼は白磁の透かし彫り技術を活かしたものや、釉薬を最大限に活かしたものだそうですよ。

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最高の原料と出会えたことで生まれた『有田焼』

焼き物は、大別すると土器、陶器、石器、磁器に分けられますが、有田焼は磁器になります。磁器とは陶器よりも更に硬質な部類の焼き物です。

有田焼に使われる原料は泉山陶石と天草陶石です。この2つの陶石は強度が高く、美しく焼き上がるという特徴があります。世界的に見ても他の陶石とブレンドしない陶石はこの2つの陶石のみといわれているそうです。
また、薄くて軽い仕上がりなので華奢な印象ですが、1300℃の高温で17時間以上かけて焼成されているので、実際には硬く丈夫で耐久力もあります。また、指で軽く弾くと、澄んだ高い金属音がします。

ツルツルとした触り心地は『有田焼』の魅力の一つ

他の焼き物に比べるとツルツルとした触り心地も有田焼の特徴です。磁器愛好家の中には有田焼のなめらかな肌触りがたまらないという人もいらっしゃるそうですよ。見ているだけで華やかな気持ちになるので、インテリアとして暮らしに取り入れる人もいるのだとか。

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見た目の美しさだけでなく、食器としての使いやすさも兼ね備えている有田焼。上品な佇まいで、誕生日や結婚祝い、長寿祝いなど大切な方へのプレゼントとしても人気があります。次のお祝いには、有田焼を贈ってみてはいかがでしょうか。

記事/ケノコト編集部

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