得するコト得するコト

生活に役立つ豆知識、家事が苦手な人には時短ワザ、美容・ファッションのステキ情報を公開します。

まめ知識 2018.05.26

日本の暮らし色『虹の色はどんな色?』日本人の光の変化の捉え方

LINEで送る
Pocket

梅雨に入ると虹を見る事ができる機会が増えます。「虹色」と聞くと思い浮かべる色は何色でしょうか?現在では赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の七色の虹がシンボルとして有名ですね。ですが、虹は気象現象であるため必ず7色に分けられるわけではありません。昔の日本では虹をどんな風にとらえていたのでしょうか。

日本の虹色はピンク色?

和の色について調べていると「虹色」という名前が当てられている色は淡いピンクです。少し黄色みがかっていて、健康な赤ちゃんの肌色と少し似ている柔らかい色です。現代では虹のモチーフといえば空にかかった橋のような光の帯で、明瞭な7色に着色された物がほとんどで、実際の虹を見た時も「虹は七色」という先入観があるせいか和色の虹色のようなピンクだと感じる事もまずありません。

「虹(にじ)」という言葉は中国から渡った文字に日本語の読みを当てた物で、元々の意味は蛇を表すのだそうです。虹を蛇に見立てる文化はアジア圏独特の物で、欧米では「雨の弓」と見立ててrainbowと呼んでいます。「虹」という言葉をこの空にかかる光の帯のことに限定すると、和色の虹色について違和感があるかもしれませんね。

現在、私達が一般的に「虹」と呼んでいるのは、太陽の光がプリズムによって色の配列を持って見える光の事です。雨上がりや庭の水撒きのように空気中の水分がプリズムの役割を果たす事で見える天然の虹もあれば、サンキャッチャーのような人工のプリズムで虹を発生させる物などもあります。

そういった虹は明瞭に色が別れている事が多いのですが、虹の他にも光の干渉で虹のような色が見える現象は色々とあります。太陽の周りに光の輪が現れる「日暈」や雲の一部が緑や赤に彩られる「彩雲」です。虹は波長が異なる光が連続している事で色がグラデーションしているように見えます。帯状の光ではない日暈や彩雲の場合ははっきりした色の区切りはあまり見る事ができません。ですが光によって幻想的に色が変化している様子ははっきりと見られます。

光の変化を基準とした日本人の感覚

光以外にも虹色と形容される光を放つ物として、真珠や螺鈿(貝殻の光沢がある真珠層と呼ばれる部分を使った細工)があります。螺鈿細工は奈良時代頃に中国から伝わって以降、日本でも工芸として発達しますが、真珠に至っては縄文時代に既にアクセサリーとして使われていたと思える物が出土しているそうですよ。

真珠や貝殻で作る螺鈿との付き合いを考えると、虹色の輝きは日本人にとって古くから馴染みがあったようですね。実際に真珠や螺鈿の光沢を見ると種類によって発色が異なりますがピンクから緑、紫、青、といったグラデーションの物も多く、七色ではありません。

淡い紅色は、光の反射によって青や淡い紫を帯びて色が変化して見える事があるそうです。おそらく古い時代の日本人は光の変化の現象を表す色としてこの淡いビンクを虹色としたのではないでしょうか。元々日本人の色の捉え方は光の明暗を基準としていて、赤、青(緑)、白、黒の四色を基本としていたので、そのほとんど全てが入っている色=虹色という位置づけだったのかもしれませんね。

国によって違う虹の色、色の捉え方とその表現

虹の色を音階と揃えて7色と決めたのは、引力の法則を発見したニュートンです。有名な話なのでご存知の方も多いかもしれませんね。ですが、虹の色の数というのは文化によって異なっており、藍色と青が見分けにくいとして6色として扱われる国も少なくないそうです。

色という概念は国によって大きく異なります。日本でも元々は色の区別の基本が4色で、黄色は「明るい赤」と扱われていました。現在では中間色を細かく区分して色々な名前の色がありますが、それは染色技術などが発展して、多くの色を使い分けられるようになったからとも言えます。色の名前の使い分けは文化と密接な関係があるため、目が数えきれない程の色の違いを捉えていても、言葉にして言い表す文化がなければ単純な区分で済まされる事もあります。
例えば、虹を言い表すのにシベリアのエヴェンキ族では赤と青、南アジアのバイガ族は赤と黒という風に単純な明暗の違いを手持ちの言葉で言い表しているケースもあるそうです。

言葉という物は生活に密接に関わる物ほど多くなると言われています。極寒の土地で暮らすイヌイットの人達は、雪に関わる言葉が100以上あるのだとか。日本の伝統色の名前は比較的知られている物だけでも400色を軽く超えています。目に見える物を細やかに言葉に変えたかつての日本人の感覚が、和色の名前から伺い知れる事もしばしばです。
もし何かの色を表現する時、一般的な名前ではしっくりこない時は伝統色を調べてみてはいかがでしょうか?古くから親しまれてきた素敵な色が見つかるかもしれませんよ。

記事/ケノコト編集部

その他のおすすめ記事

日本の暮らし色『晩春を彩る柔らかな藤の色』日本の女性を美しく装ってきた色

日本の暮らし色『晩春を彩る柔らかな藤の色』日本の女性を美しく装ってきた色

日本の暮らし色『日本の「黄色」はどんな色?』春を彩る山吹を見つけよう

日本の暮らし色『日本の「黄色」はどんな色?』春を彩る山吹を見つけよう

「旬花」心にしみるような青い絨毯『ネモフィラ』~皐月の暮らし~

「旬花」心にしみるような青い絨毯『ネモフィラ』~皐月の暮らし~

LINEで送る
Pocket

コメント

instagram-iconみんなのInstagram

人気の記事

2019.01.11

牛すじを使ってみよう。基本の仕込み『牛すじの下茹で』

2019.01.09

1月の和菓子 「知る人ぞ知る」から有名になった『花びら餅』

2019.01.08

冬の香りを召し上がれ『柚子ジャムと柚子パウンドケーキ』

2019.01.07

作り置き常備菜シリーズ『ゴロゴロおかず豚』

2019.01.07

台所育児エッセイ「暮らしに恋して」 『24 家族が大事ってことは、自分も大事ってこと』

2018.12.27

鉛筆を正しく使えるようになるために『指先を鍛える』

2018.12.27

台所育児エッセイ 「暮らしに恋して」『23 生命力が武器なのか!』

2018.12.23

材料4つ。シンプルで華やか『レモン大根』

2018.12.12

12月13日は新年に向けての準備をしよう『正月事始めのコト』

2018.11.30

ワンボウルで混ぜるだけ『バナナとココナッツのパウンドケーキ』

編集部おすすめ記事

2019.01.14

一生に一度の成人の日「成人」ってなんだろう?自分を振り返る機会に

2019.01.10

『鏡開き』はどうして「開く」と言うの?~鏡餅にまつわる話と上手な食べ方~

2019.01.09

覚えておきたいおやつレシピ『ガナッシュケーキ』

2019.01.07

一年で一番寒い時期の始まり『小寒』気軽に「寒仕込み」を楽しもう

2018.12.28

旬食材『鱈』ー鮮度が命の厳寒の海の幸。古くは縁起物でハレの日のごちそう ー

2018.12.27

鉛筆を正しく使えるようになるために『指先を鍛える』

2018.12.25

旬の大根で作る簡単晩ご飯『豚バラのみぞれ煮』

2018.11.30

旬の秋鮭をおいしく!『秋鮭の味噌漬け焼き』

2018.11.27

大きなツリーは飾れない!コンパクトに飾れる『おしゃれで可愛いミニツリー』

2018.11.22

【新連載】『第1話 山型食パン』akari’s life style

月間人気記事

2017.09.14

指先のカサカサを直したい!『指先の乾燥の原因とケア方法』

2017.07.16

こんな症状は危険かも『スマホのウイルス感染症状7つをチェック』

2017.03.15

管理栄養士が教える『デトックスウォーターの美容効果と注意点』

2018.03.26

元美容部員が教える『自分の肌に合う化粧水の選び方』

2017.04.01

脇の下を押すと痛くない?『脇コリの解消は 肩こり解消にもつながる』

2017.03.05

大麦ともち麦って違うの?『知られざる麦のチカラ』

2016.11.20

ほったらかしで大丈夫。干し野菜レシピ『干し大根をつかった作り置きおかず』

2017.10.28

押し麦、もち麦、丸麦…種類によって異なる美味しさ『麦ご飯の種類とあれこれ』

2017.04.06

どんなおやつを選択してる?『低GIなお菓子を選んでみよう』

2018.07.12

知らなかった!こんなにも多い『ウリ科の野菜の種類とあれこれ』