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まめ知識 2018.06.23

日本の食卓に欠かせない発酵食品『漬物』の種類を知ろう

食事のときにあると箸休めになったり、程よい塩気によりごはんが進む「漬物」。漬物は塩気の中に甘味や酸味、辛味など、味わいの特徴があります。今回は日本にあるさまざまな種類の漬物をご紹介いたします。

漬物は副材料によって発酵された発酵食品

古く室町時代には、発酵により香りが高く味も良かったので「香の物(こうのもの)」と呼ばれていました。漬物の種類は地方の習慣や産物、気候などによって漬け方が異なり、全国に600種以上の漬物があるといわれています。自然の中の乳酸菌が作用して乳酸発酵がおこり、漬物になります。

漬け物に使う副材料としては、塩やぬか、酒粕、みそ、麹、しょうゆなどが挙げられます。これらの副材料を使った漬け物の種類とその代表的なものは次の通りです。

塩漬

最も代表的な漬け込み法で、野菜だけではなく、肉や魚介類も塩漬けの材料です。結晶の塩をそのまま利用して漬ける方法と濃い塩水を作りその中に漬け込む方法があります。
一夜漬けや千枚漬け、梅干、しば漬け、すぐき漬けなどが代表的です。

千枚漬け

聖護院かぶでつくる京都伝統の漬物です。薄切りにしたかぶを何枚も重ねて昆布と一緒に塩漬けて作ります。現在は酢を使って漬けたものが多いです。乳酸発酵による酸味と風味が特徴です。

しば漬け

しば漬けも京都の伝統的な漬物の一つです。刻んだなすと赤しその葉を加え塩漬けし、乳酸発酵させたものです。しその香りとさわやかな酸味が特徴です。

しば漬け

ぬか漬け

野菜に含まれている乳酸菌や酵母を米ぬかと塩などを混ぜて作ったぬか床で繁殖させた漬物です。ぬか漬は塩漬と同じく、一般家庭でも旬の野菜を手軽に漬け込むことができます。
ぬか床の状態により、酸味とうま味が左右されます。ぬか床をよくかき混ぜることでぬか床の乳酸菌を均一に分散させると良いです。代表的なものが大根で作られる沢庵(たくあん)です。

ぬか漬け

沢庵

古くから庶民のおかずとして親しまれてきました。天日などで干した大根をぬか漬けにしたもので、長期保存が可能です。

粕漬け

清酒の副産物である酒粕を利用して野菜や魚などを漬け込んだものです。日本酒の酒造地に多く、奈良漬けや守口漬け、わさび漬けが有名です。

奈良漬け

奈良の酒かすと、この地方で栽培される白うりでつくる粕漬けです。かつては白うりだけでしたが、今では隼人うりやきゅうり、メロン、など様々な野菜が奈良漬けに使われます。

守口漬け

ぐるぐると長いひものような飴色のかす漬けです。ごぼうのように見えますが、ごぼうではなく愛知県や岐阜県で栽培される守口大根が使われています。ねぎのように細く、長さは1mから人の背丈ほどになる特殊な大根なのです。大根を収穫してから、飴色の漬物に仕上げるまでに2年以上かかるのだとか。

酢漬け

生酢につける場合もありますが、多くは香辛料や調味料を調合した合わせ酢(甘酢、三杯酢など)に漬けてつくられます。ピクルスや南蛮漬けも酢漬けの一種で、らっきょう漬けやはりはり漬けが有名です。さまざまな野菜をビン詰にして手軽に作ることができます。

麹漬け

酒、味噌、醤油などの醸造に使う麹を使った地方色豊かな漬け方をします。べったら漬け、三五八漬けなどが代表的です。

べったら漬け

べったら漬けは塩味の多い漬物では珍しい甘口の漬物です。べとつく触り心地からべったら漬けと呼ばれるようになったのだとか。

三五八漬け

東北地方で古くから作られる麹漬けで、塩、米麹、米をそれぞれを3:5:8の割合で混ぜた漬け床を使います。漬け床にぬかを使用しないため、においがやさしく、毎日かき混ぜるような手間がないので、手軽に家庭でも作れる漬物です。

みそ漬け

野菜や魚、肉などを味噌に漬け込んだもので、山菜みそ漬、大根みそ漬などがあります。

しょうゆ漬け

あらゆる食材を漬けて親しまれている漬物です。この漬け方で最もなじみ深いものが福神漬けです。他にも、高菜漬や広島菜漬、野沢菜漬、松前漬なども有名です。

福神漬け

カレーのお供に欠かせない福神漬けは日本古来のおめでたい神様「七福神」になぞらえた七種の野菜を調味醤油に漬けたもので、甘辛い味わいがカレーにピッタリです。

福神漬け

野沢菜漬け

信州を代表する漬物で野沢菜はかぶの仲間なのです。根は肥大せず、葉が1m近くにもなる大きな葉と茎を使います。

野沢菜漬け

条件によって変わる風味や味わい

漬物はさまざまな条件によって風味や味わいが変化します。ぬかみそ漬け、塩漬けは発酵により風味や味が変化し、酢漬けや粕漬け、みそ漬け、しょうゆ漬けは副材料の成分や風味が材料に浸透することで風味が変化します。

また、漬物は漬ける期間によって4つ分類されます。
・一夜漬け:半日~1日漬ける。
・即席漬け:1日~2日漬ける。
・当座漬け:2日~2週間付ける。
・保存漬け:1ヵ月~2ヵ月から5年~6年と長く漬ける。
基本的に漬ける期間が短いと素材の味や食感を活かした漬物になり、長く漬けると味の良い漬物になります。

漬物は塩分が高い?

塩分の過剰摂取は高血圧の原因ともいわれています。そのため、塩気の強い漬物は塩分が高いというイメージを強く持たれていますが、実際のところは…?

漬物の塩分は高いですが、一食に食べる量は数切れです。また、ぬか漬けなど漬物の種類によってはカリウムも多量に含まれるものもあります。カリウムは腎臓におけるナトリウムの再吸収を抑制し、尿内へのナトリウム排泄を促進する作用があります。これらのことから、適量であれば極端に心配する必要はありません。ただし、すでに高血圧で薬を飲んでいる方はお医者さんの指示に従って食べるようにしましょう。

漬物

塩気と副材料の味わいが強い漬物はそれだけでごはんが進みますよね。地域や漬ける期間によっても味わいが変わるのも漬物の魅力の一つではないでしょうか。家庭で作る場合は塩分や酸味のコントロールができるので、自分好みの漬物を作ってみてくださいね。

記事/ケノコト編集部

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