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まめ知識 2018.06.28

6月の誕生石『真珠』~水無月の暮らし~

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宝石の多くは何億年もかけて地球に生み出された物のうち、地表近くにある一握りの原石が掘り出されて磨かれ、美しい「宝石」となります。これに対して、真珠は貝の体内で作り出される宝石で、石というより生き物の一部と呼ぶのが正しいかもしれません。

真珠のつややかな輝きは貝殻と同じ成分

真珠を宝石たらしめているのは、私たちを魅了する虹のような輝きです。これは真珠の核となる異物が貝の体内に入った後、異物からの刺激を和らげようと貝が貝殻の内側を形作る成分で異物を包み込んで行く事で生まれます。

貝の中に入った異物がカルシウムと有機質の成分に交互に包まれる事で光の屈折率が変化し、真珠のあの輝きが生まれるのです。貝の中に入った異物が真珠という宝石と呼ばれるまでには、何千回と貝殻の成分で包み込まれるのだそうです。
指先にも満たない小さな粒を包んでいる膜の一枚一枚は透けるような儚い薄さ。なんと0.4ミクロン程度しかないのだとか。目に見えるかどうか、という薄い膜を何年もかけて重ねる事で真珠という宝石が生まれるのです。鉱石から採れる宝石と比べれば真珠ができるまでの時間は瞬きのような物かもしれません。けれど、かつて真珠はダイヤモンドより高い価値があるとされていました。

天然真珠はダイヤモンドより価値があった

20世紀初頭は宝石としての真珠の評価が非常に高い時代でした。何しろ、当時の真珠の多くは偶然に生まれる天然真珠だったため、1万個のうち数粒しかみつからないと言われる真珠のために、ダイバーが海に潜って多量に真珠貝を採取し、その中から更に大きさや形を選別して初めてジュエリーにできたわけです。希少性としては鉱山から掘る宝石と変わらないどころか加工によって大きさを揃えられない分、真珠の方に値打ちがあるとされても不思議ではありません。

1900~1920年頃が天然真珠でジュエリーが多く作られた時代だったようですが、流行の先駆けとして1800年代末に王室で用いられた王妃のジュエリーは真珠を多用した物が見られます。特にロマノフ王朝の皇后達が身につけていたアクセサリーはティアラに始まり、長さの異なる対のネックレスにブレスレット、耳飾り、ブローチといった一揃えが真珠でコーディネートされています。天然真珠で粒の大きさ、色、形を揃えるのは養殖真珠の比ではありませんので、現在であれば数億円は下らない価値があるそうです。

「自分に似合う」真珠と出会ったらその出会いを大切に

真珠の養殖は古くから試みられていましたが、本格的に行われるようになったのはここ100年ほどの事です。真珠のジュエリーで有名なミキモトの創始者 御木本幸吉が、乱獲によって絶滅寸前だったアコヤ貝を養殖によって育て、人の手で真珠となる核を移植して真珠を生産する真珠の養殖を始めました。その後、娘婿の西川藤吉らの手によってその技術が確立される事となりました。

真珠の石言葉には「無垢」や「富」の他、「純潔」や「円満」、「完成」と言った物があります。いずれも真円の白い真珠の見た目からイメージされる言葉のように思えます。
粒の揃った真珠はどれも同じ、と思われるかもしれませんが不思議と似たような物でも自分に似合う物とそうでない物があります。日本ではピンクを基調とした色合いの物が人気ですが、真珠の色合いは白っぽい物やクリームがかった物、黄色みの強い物と個体差があり、ぱっと見て、似ているようでも身につけると全く違って見える事があります。

実際に体験した事ですが、祖母が生前に形見分けしたいと言って私ともう1人しかいない女の孫の従姉妹が、祖母のジュエリーや着物をもらった事がありました。その時、祖母の真珠のネックレスは従姉妹の方が良く似合ったので、従姉妹の手元に行く事になりました。それを受け、子どものいない大叔母が自分の真珠のネックレスを私にくれると言ったのですが、なんとそれは私に似合う物でした。どちらの真珠も薄いビンクがベースでしたが、祖母の物は少し青みが強く、大叔母の物は青みがあまり感じられませんでした。多分並べておけば少し印象が違う、程度の違いだったと思います。ですが身につけると全然違って見えました。

もし誕生石として真珠を身に着けてみようと思ったら、ぜひお店で一番自分に似合う物を探して見て下さい。運命的な出会いがそこで待っているかもしれませんよ。

記事/ケノコト編集部

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