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まめ知識 2020.09.20

似ているようで違う『羊羹』『水羊羹』『ういろう』の食感と材料

夏にピッタリなつるんとした口当たりの和菓子といえば、羊羹、水羊羹、ういろうが浮かびますね。この3種類の和菓子、似ているようで、食感も材料も作り方も異なります。

実は2種類ある「羊羹」

羊羹の主な材料は小豆餡と寒天です。寒天を水に入れ火にかけて溶かし、砂糖と餡を入れて練りながら煮詰めて作ります。これを「練り羊羹」といいます。寒天の量が多めで小豆餡のねっとりとした口当たりが特徴です。

羊羹には練り羊羹の他にもう1種類あります。それは「蒸し羊羹」です。蒸し羊羹は寒天ではなく、小麦粉やくず粉(片栗粉)などを混ぜ、小豆餡と砂糖を加えて捏ねて蒸し固めて作ります。蒸し羊羹は練り羊羹よりはむっちりとした舌触りです。

もともとの材料は羊だった?!

羊羹はもともと羊のスープの煮凝りのことですが、仏教の教えで動物を食べることは禁じられていたため、小豆餡を使って似せて作ったものが羊羹の始まりだといわれています。

羊羹

寒天と水の量が羊羹との違いの「水羊羹」

水羊羹は練り羊羹と材料や作り方はほぼ同じですが、練り羊羹よりも寒天の量を少なくして水分を増やしたものになります。寒天を減らして水分量を多くしたことにより、普通の羊羹と比べてみずみずしく柔らかく、つるんと食べやすいので夏にピッタリの和菓子です。

今では夏の風物詩の水羊羹は冬の和菓子だった?!

水羊羹の誕生は冬で、おせち料理に入れるデザートとして、お正月の時期に作られていたそうです。口当たりの良い食感から夏の和菓子だと思われていますが、今でも京都府や福井県、石川県、山形県などの一部の地域では冬の和菓子として食べられているそうですよ。

水羊羹

ういろう

ういろうは蒸し羊羹の仲間で、米粉などの穀粉に砂糖と湯水を混ぜて蒸した和菓子です。米粉以外にも、小麦粉やわらび粉などを用いることもあります。もっちりした独特の食感と、羊羹より控えめな甘さが特徴です。名古屋や伊勢、小田原、京都では銘菓として親しまれています。

ういろうの呼び名は口中清涼剤がきっかけ?!

ういろうは江戸時代、ういろうと呼ばれる口内を爽やかなにする商品に外見が似ていることからその名がついたといわれています。

ういろう

まとめ

寒天と砂糖、小豆餡を煮込んで作るのが「練り羊羹」で、練り羊羹の寒天量を減らし、水分量を増やしたのが「水羊羹」です。また、小麦粉とくず粉、水、小豆餡を混ぜて蒸したものが「蒸し羊羹」で、小麦粉ではなく米粉と砂糖、水を混ぜて蒸したものが「ういろう」です。

あんの滑らかな舌触りを感じられるのが「練り羊羹」で、つるんとのどごしが良いのが「水羊羹」です。また、むっちりとした食感だけど寒天のキレを感じられるのが「蒸し羊羹」で、もっちりと粘弾性がありキレがないのが「ういろう」です。

羊羹、水羊羹、ういろうは、材料が少しずつ違うことで食感も変わってきます。気になる方は食べ比べて、違いを実感してみてくださいね。

ライター/影山奈々恵

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管理栄養士×フォトグラファー×ライターとして幅広く活動。
ポートレートや料理をはじめ、イベント、ウェディングなど様々なジャンルの撮影では、「ありのまま」や「日常」を大切にし、その瞬間を切り撮る。

影山奈々恵Facebookページ

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