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まめ知識 2018.08.19

心に染み入る夏の風物詩『世界で一番華やかな日本の花火の話』

今や日本の夏に欠かせない季節の風物詩、花火。火薬の発祥は中国ですが、日本の花火に繋がるのは1543年の種子島への鉄砲の伝来なのだとか。そんな花火についてのお話です。

実は失業対策?日本で花火が盛んに作られたワケ

元々花火は中国から持ち込まれた品でした。戦国時代の終わり頃、1613年に徳川家康がイギリス使節と会った時、使節に同行した明人(当時の中国人)が行った花火を鑑賞した記録が残っているそうです。
種子島への鉄砲伝来以後、火薬は戦国時代の軍事バランスを大きく変える物となりました。そのため、様々な武将が火縄銃を手に入れると同時に火薬職人の需要も高い物となりました。ところが、徳川家が天下を統一して戦がなくなると、火薬職人が多く失業してしまう事になりました。それもあってか徳川家康は花火作りを奨励した事により、花火職人が多く誕生します。掛け声で有名な「玉屋」「鍵屋」は江戸で有名だった花火屋さんの名前に由来しているんですよ。

打ち上げ花火は1732年の大飢饉の翌年に徳川吉宗が慰霊のための水神祭を行い、その中で花火を打ち上げたのが花火大会の始まりと言われています。花火は江戸で特に人気でしたが、手で持って楽しむおもちゃ花火を考案したのは現在の奈良県の職人だったそうです。

バラエティ豊かな花火の種類と色。日本と欧米の違いは?

・色付けには金属を。あの色はどの金属?

花火の魅力の一つが鮮やかな色。普通の火の色はオレンジと青ですが、花火は色とりどりの炎の色です。江戸時代の花火は火薬の種類が少なく、炭火のようなオレンジがメインだったのだとか。
今のように炎に色を付けるには金属を使います。金を燃やすと「炎熱反応」と言って金属の種類によって決まった色が付きます。例としては以下のようになります。これらは科学の勉強で習った方もいらっしゃるかもしれませんね。

リチウム…赤
ナトリウム…黄色
カリウム…ピンク系の紫
ルビジウム…薄い赤
セシウム…青紫
カルシウム…オレンジ
ストロンチウム…紅色
銅…緑青
バリウム…黄緑

花火に用いられるのは赤系がストロンチウム、緑系が銅、黄色系がナトリウム、黄緑系がバリウムの4種類が中心となります。この4つの組み合わせによってピンクやライトブルーなどの淡い色を出す事もできるそうです。

・様々なシルエットを作るには組み合わせが重要!

花火のシルエットは花火に色を付ける「星」という火薬と花火を打ち上げて広げる「割薬」との組み合わせで作られます。花火は毎年流行があり、花火職人さんが工夫を凝らした花火を作り出しています。花火の基本形はいくつかの分類に分ける事ができます。

<割物(わりもの)>
単発で上がる物。大きな音がしてバランスの良い花のような形に開く物です。

<半割物(はんわりもの)>
開いた後、垂れるように尾を引いたようになる花火。

<型物(かたもの)>
ハート、星、キャラクター、生き物などのシルエットに開く花火。

<スターマイン(速射連発花火)>
連続で花火を打ち上げる方法。テーマによって単色を連続で上げたり細かな火花が重なって降り注ぐような演出にしたりなど色々なパターンがあります。

日本の場合、打ち上げ花火は丸く作られるので花火も球状に開く物がメインとなっています。ところが欧米の場合、打ち上げ花火は円筒形なので円を描かず多くは朝顔のようなシルエットになります。これは日本の花火は花火その物をたくさんの人が鑑賞するスタイルで発展したのに対し、欧米の花火は貴族など特別な身分の人が眺めるために一定方向から見ると美しく見えるように工夫されたという違いによるそうです。また、欧米の場合、花火単体を鑑賞するよりイベントの演出の一つして使われる事が多いので、シンプルな物が多いのだそうですよ。

日本の花火は世界で一番美しいと言われているそうです。それには、発祥が慰霊であったためでしょうか。華やかな打ち上げ花火を見ていてもどこかしんみりと感じる物がありますね。夏の名残に手持ちのおもちゃ花火を楽しんで、日本の花火職人さんの技術の高さを改めて眺めてみてはいかがでしょうか。

記事/ケノコト編集部

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