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教育・子育て 2018.09.07

身近な食育!しっかり覚えたい『お箸のマナー』

最近は、小学校高学年になっても3割ぐらいの子どもしか、お箸を正しく持てていないと言われています。家庭での食事が洋食中心になっていたり、小食の子どもが増えているので、とにかく食べさせるために食事のマナーについてはあまりうるさく言いたくない、と考える親が増えている影響もあるそうです。
私も子どもを持つ親として、そのような気持ちがよく理解できますが、それと同時に、お箸は日本文化に根付いてきた素晴らしいものであり、日本人のたしなみのひとつとして、親から子へと引き継いでいきたいという思いがあります。

お箸の素晴らしさは、海外からも注目を集めています。たった2本の棒状のもので、つかむ、きる、運ぶといった動作ができ、複数のカトラリーを使う文化的背景を持つ人にとっては驚きのようです。お箸を使い始めたらわかる便利さやシンプルさに、魅了されていくのも納得します。

さて今回は、子どもが上手にお箸を使えるようになる、お箸の選び方、お箸の使い方、お箸にまつわる食事のマナーをお伝えします。

お箸に興味をしめしたら、焦らず、叱らず、おおらかに!

子どもがお箸を正しく使えるようになるのは、3歳ごろからと言われていますが、お箸を使い始める時期は、子どもがお箸に興味をしめすようになったときがベストなタイミングです。お子さんをよく観察して、お箸に興味を示すようになったら、年齢に関係なくお箸を用意してあげましょう。
はじめのうちは、フォークのように突き刺して食べたり、思うようにつかめずこぼしたりしますが、子どもは一生懸命お箸に挑戦して、食事をしてみようとしているのです。『焦らず、叱らず、おおらかに!』を心がけ、そっと手を添えて、やさしく語りかけながらお箸の使い方を教えると、楽しい食事の時間になると思います。何といっても、日々の食事の中で、お母さんやお父さんが正しい箸の持ち方の手本を見せてあげることが大切です。

お箸は、長さと太さとなじみやすさで選ぶ!

初めてお箸を選ぶポイントは、『長さと太さとなじみやすさ』です。店頭でたくさんの子ども用のお箸が売られていますが、お子さんのお箸の長さを意識したことはありますか?お箸が長すぎると、動かし方の難易度が高くなります。
自分に合ったお箸の長さを選ぶ基準は、親指と人さし指を直角に広げ、親指と人挿し指の先を結んだ長さの1.5倍が、ちょうどよい箸の寸法と言われています。お箸の太さは、先が太いと、すくう、つまむ、さくといった動きが難しくなりますし、握る箇所が太いと、指で2本の箸を抑えることが難しくなります。お箸の材質はプラスチック製のお箸よりも、竹や木の素材を生かしたものの方が手になじみ、使いやすいです。お箸の形は、一般的な四角か五角箸がおすすめです。五角箸は、3本の指が奇数の五角に収まり、箸を持つ3本の指が自然になじみ、正しい持ち方になると言われています。

下のお箸は、子どもが2歳のときに購入した箸です。もちろんうまく使うことができませんでしたが、お箸に興味をもち、お箸を使うことで食事に対する興味が高まりました。今では大人のお箸を使うまでに成長しました。

子ども用のお箸の表示を見ると、2歳から3歳用、3歳から5歳用などの表示がありますが、お子さんによって手の大きさは異なります。ぜひお子さんの手にあった長さと太さとなじみやすさで選んであげてください。

正しい持ち方は、声掛けから!

お箸を持つことは、スプーンなどを使い始めてからしばらくするとできるようになります。お箸は箸先から3分の2くらいのところを持つようにします。最初は2本の箸を一緒に握りこむ握り箸になると思いますが、握る箇所にかわいいシールを貼り目安にするのもおすすめです。最初のステップとして「お兄さん指をお箸の間からこんにちはさせてみようね」と声をかけます。食事のたびに繰り返すと自然に中指を使う持ち方に変わっていきます。

次のステップとしては、クロスする持ち方から正しい持ち方へと変えていくことです。お箸は2本いっぺんに動くと思っている子どもが多いようです。「上のお箸は親指と人差し指、中指で色鉛筆を持つように持ちながら動かし、下の箸は親指の付け根に固定し薬指で支え、動かさなくていいのよ」と声をかけてあげましょう。その持ち方を保ったまま、100円ショップでも購入できる太目の毛糸やフェルト素材のボールなどをつかむ練習をしてみましょう。コツさえつかめれば、あっという間に上達していきます。

箸使いのタブー!

タブーとされる箸遣いは『忌み箸』と呼ばれます。子どもがよくやってしまうのは、箸先を口に入れてなめる『ねぶり箸』。

お皿の上で箸をうろうろさせる『迷い箸』、料理の中を探るようにして下から引き出して食材をとる『探り箸』、箸から箸へと食べ物を渡す『移し箸』、料理に箸を刺して食べる『刺し箸』、料理の入った器を箸で引き寄せる『寄せ箸』などがあります。大人になってから癖を治すのは大変です。食事の際に、お箸のマナーについても、親から子どもに伝えていきましょう。

お箸を通して日本の伝統にふれる!

お箸には箸置きという小物があり、粘り気のあるご飯やおかずを好む日本人にとっては、箸先を清潔に保つために必要なものです。箸置きには、さまざまなデザインがありますが、お子さんと一緒に作ってみてはいかがでしょうか。

こちらの箸置きは、子どもが幼いころに一緒につくったものですが、もう10年以上365日子どもの食卓に添えられています。左の箸置きは、箱根に旅行したときに伝統技術である寄せ木細工の技術を習いながら作ったものです。


こちらは、現在使っているお箸です。よく見ていただくとおわかりのように、日本の伝統色が塗られているお箸です。上から順に、紅の八塩(くれないのやしお)、み空色(みそらいろ)、萌黄色(もえぎいろ)です。日本の伝統色には、とてもやさしい落ち着いた色合いであり、美しい響きのする色名がついています。お箸は毎日使うものだからこそ、心が落ち着く伝統色を取り入れてみてはいかがでしょうか。これを機に、お子さんと一緒に日本の伝統色について調べてみることもおすすめします。

今回は、子どもが上手にお箸を使えるようになる、お箸選び、お箸の使い方、お箸にまつわる食事のマナーをお伝えしました。お箸を通して食育を楽しんでいただけたら、嬉しいです。

文/食空間コーディネーター 齋藤みずほ
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